東通原発の直下にも活断層
- 2012年 12月 23日
- 時代をみる
- 池田龍夫
原子力規制委員会(田中俊一委員長)は先の日本原子力発電所敦賀原発(福井県)に続き東通原発(青森県)の断層調査を行ってきた。12月20日その結果を発表したが、敦賀同様活断層2本の上に東通原発が建てられていることを明らかにした。
東北電力は「水による膨潤現象で、活断層ではない」と反論しているが、規制委専門家が活断層の危険を指摘した波紋は大きい。この地域もまた〝原子力銀座〟で、大間原発、六カ所村廃棄物処理施設などの地層調査を求める声が強まってきた。敦賀原発は廃炉の運命にあるが、同じケースの大通原発も廃炉を免れないだろう。
規制委は次に志賀原発(石川県)の調査する予定で、現在唯一稼働中の大飯原発2機の断層にも疑いが濃い。また来年も問題原発の地層調査を継続、7月ごろ新安全基準を作成する計画だ。その新基準に基づき存否の判断を下すわけで、かなり時間を要する作業である。しかし、大地震がいつ起こるか予測不能な現状からみて、少しでも早く結論を出してほしい。津波対策の堤防かさ上げだけでは、国民の不安は解消しない。
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