閣僚ポスト予測の過剰報道は行き過ぎ!
- 2012年 12月 25日
- 時代をみる
- 池田龍夫
衆院選挙の議席数を予測する世論調査報道は凄まじかったが、自民党圧勝の開票後は閣僚・党人事予測に各紙が鎬を削っている。開票翌日の12月17日には麻生太郎氏の副首相への起用が報じられ、その後連日ポストが1面を賑々しく飾っている。国民の関心事には違いないが、その予測がくるくる変わるってしまう。各社それぞれに派閥の領袖たちを通じて取材した予測だから、変動は当たり前。防衛相内定とまで報じられた小池百合子氏の政調会長起用説、衆議院議長は保利耕輔氏から伊吹文明氏説(23日付朝刊)といった具合だ。これだって、蓋を開けたら間違っているかもしれない。
26日には安倍晋三内閣の発足が決まっているのに、1週間も前から下馬評取材に狂奔する旧態依然たる政治部取材には呆れる。
安倍内閣の前途は難題ぞろい。景気、原発、憲法などに各社独自の視点で問題を提起し、読者に考える材料を提供することこそ、新聞の責務である。
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