「新安全基準が対処しない、気になる中身。ソフト面の対策はゼロ」など-地震と原発事故情報
- 2013年 1月 25日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1726】
2013年1月25日(金) 地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.新安全基準が対処しない、気になる中身。ソフト面の対策はゼロ。
(山崎久隆)
★2.来週1/28(月)、プロメテウスの罠 第3弾
「無主物の責任、防護服の男、長安寺の遺骨」(スペースたんぽぽ講座)
★3.<連載4(食品と暮らしの安全No.285)>
日本のエネルギー利用を考える・・・原発推進に戻るのか(著 今井伸)
(1/3(木)[TMM:No1711]で止まっていた連載のつづきを配信します)
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇1月27日(日)午後3時から、日比谷野外音楽堂
NO OSPREY東京集会 沖縄の空を飛ばさせない!日本の空を飛ばさせない!
★5.新聞・雑誌から
◇福島原発事故 東電前会長ら任意聴取 検察当局 津波対策や事故対応
(1月24日 東京新聞より)
◇東電会議映像3回目公開、汚染水 甘い認識 建屋地下作業員被ばく
(1月23日 東京新聞より)
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☆あす26日(土)17時開場・17時半開会、場所・スペースたんぽぽ
槌田ゼミ・福島原発事故徹底解析9「スリーマイル島原発事故と福島事故」
講師 槌田敦さん 参加費800円 いつもより質問の時間を多くとります。
(事前予約不要、直接会場へおこしください)
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┗■1.新安全基準が対処しない、気になる中身。ソフト面の対策はゼロ。
│ 規制委の「再稼働させるための安全基準」を批判する
└────(たんぽぽ舎 山崎久隆)
原発再稼働の前提条件となる「安全基準」作りが大詰めを迎えつつあるが、
もうマスコミではほとんど報道されなくなっている。
忘れっぽいのは日本人の特性などという人もいるが、忘れさせようとしてい
るマスコミの特性のほうが遙かに問題だろう。
福島では依然として大勢の人々が仮設住宅などで暮らす。津波災害で家を
失った人ばかりでなく原発の放射能で町ごと避難している人も大勢いるのだが、
やはり津波災害からの復旧に取り組む人々のニュースは「定期的に」報道され
るものの、原発の放射能で帰れないまま「難民状態」にされている人々のこと
は「触れられない」のが実態だ。
福島第一原発の事故経過すら分かっていない中で、再稼働のための「安全基
準」作りだけが進められている。
しかし本当に実効性のある基準が作れるのか。それは不可能だ。事故はどの
ように進展していったのかが、ほとんど分かっていないのに対策など作れるは
ずがないからだ。
規制委員会は「やはり」というべきか、事故対策に直接関わる安全基準の作
成は「放棄」した。出来るわけがないからだ。
例えば、構内に放射能が充満し、被曝覚悟で活動しなければならない事態に
陥った場合誰がどのように指揮を執るのか。答えは依然としてない。
第二制御室をつくるとか、重要免震棟を作るなどは単なるハードウエアの問
題であり、人を含めての「ソフトウエア」は何ら考慮されてはいない。
緊急対策で100ミリシーベルトあるいは250ミリシーベルトの被曝を覚
悟して事故収束作業に当たるなどと、本当に可能だと思っているのだろうか。
そしてそれは誰が行うのか。電力社員が第一義的に、などと言っても事故の初
期段階でこれを遙かに上回る被曝をしていたら活動不能になるわけだし、外部
からの応援が、そう簡単に投入できる訳ではないことは福島第一原発で経験済
みだ。
炉心崩壊し、使用済燃料プールも破壊されていくような事故を前に、人が対
処できる限界を超える可能性を、まず論じるべきではないのだろうか。
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┗■2.来週1/28(月)、プロメテウスの罠 第3弾
│ 「無主物の責任、防護服の男、長安寺の遺骨」
└────(スペースたんぽぽ講座)
講師に、前田基行さん(朝日新聞記者)をお迎えして
日時 1月28日(月) 開場 18:30 開演 19:00
会場 スペースたんぽぽ 参加費 800円
東電は良心的な科学者による原発の危険性の再三にわたる忠告を黙殺、度重
なる事故にはその原因究明もせず、隠蔽、改ざん、捏造を繰り返してきた。
原発は「安全でなければならない」からだ。そして3・11を起こした。
事故の主原因は「津波」ではない、東電だ。その東電は責任をとったか?
「無主物の責任」:
飛散した放射性物質は、「無主物=霧や魚のようなもの」であり、東電の
「所有物」ではない、従って「責任はない」と東電は主張したのだ!
前田記者が語ってくれます。
※講演後、前田記者との懇親会があります。こちらにもどうぞご参加ください。
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┗■3.<連載4(食品と暮らしの安全No.285)>
│ 日本のエネルギー利用を考える・・・原発推進に戻るのか
└────(著 今井伸・元毎日新聞論説委員)
(1/3(木)[TMM:No1711]で止まっていた連載のつづきを配信します)
●余った天然ガスを安く買う工夫
日本はどうしたらいいでしょうか。
買ってくればいいのです。でも日本の天然ガス購入価格は17ドルと高く、貿
易赤字の原因になっているという指摘があります。
それは、一番沢山ガスを使う電力会社が、安く買う努力をしてこなかったか
らです。ガスが安くなれば、ライバルのガス会社を有利にし、原発がますます
不利になるからです。
今、電力会社は、存亡の危機にあるため、ようやく、輸入ガス価格を下げる
努力を始めました。ある電力会社は、これまでより3割安い値段で契約するこ
とに成功しました。やる気になればできます。これからは、シェールガス革命
で、世界中でガスが余って、買い手市場になるのですから。
選挙中、新党大地の鈴木宗男氏が「ロシアからパイプラインを引く」と言っ
たら、他党の幹部が笑いました。しかし、鈴木氏の提案が実現すれば、日本は
ものすごく優位に立てます。
ロシアは、今後はヨーロッパにガスを買ってもらえなくなる、と焦っていま
す。日本の提案に飛びつくはずです。日露パイプラインができれば、かつての
仮想敵国とは協力関係になります。北方領土交渉にも好影響を及ぼします。そ
して、中国への強力なけん制になります。
日露パイプラインができれば、安いガスが日本に入って来るので、天然ガス
を液体のLNG(液化天然ガス)にして日本に輸出しているオーストラリアや中
東のカタールも、値段を下げざるを得ません。
こういう努力を続ければ、日本のガス輸入価格は10ドル以下にできるでしょ
う。現在のヨーロッパと同水準です。これなら、世界と十分に戦えます。
なぜ、十分戦えるかと言えば、日本には技術力があるからです。ここ数年で
発見された数百年分という膨大な天然ガスと日本にしかない技術を組み合わせ
れば、世界中がうらやましがる新しいエネルギーシステムを築けます。
<次号につづく>
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★「食品と暮らしの安全」より許可を得て、2013年1月号(No.285)を
連載で配信しています(全7回)。
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┗■4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆NO OSPREY 東京集会 沖縄の空を飛ばさせない!
日本の空を飛ばさせない!
日時 1月27日(日)午後3時開場
午後3時34分から、銀座パレード(野音~銀座~東京駅八重洲口まで)
場所 日比谷野外音楽堂 ※防寒対策をお忘れなく。ゴミは持ち帰りましょう。
主催 オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会 実行委員会事務局
問い合わせ (電話)098-869-1526
10月1日から11月30日の2カ月間で早くも300回超の安全確保違反。
新年正月3日も爆音をまき散らし県都那覇市上空などを違反飛行。米軍優先
の日米地位協定も大きな問題。沖縄県民・日本国民の「いのち」が
オスプレイに奪われる前に配備を撤回させよう。
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┗■5.新聞・雑誌から
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◆福島原発事故 東電前会長ら任意聴取 検察当局 津波対策や事故対応
(1月24日 東京新聞より)
東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷容疑などの刑事告訴
・告発を受理した検察当局が、東電の勝俣恒久前会長(72)と清水正孝元社長
(68)から任意で事情聴取していたことが24日、関係者への取材で分かった。
事故前の津波対策や事故後の対応などについて説明を求めたとみられる。
業務致死傷容疑など 清水元社長も
東電は事故前の2008年、政府が日本海溝沖でマグニチュード8クラスの地震
が30年以内に20パーセント程度の確率で発生すると予測したことを受け、想定
される津波を15・7メートルと試算。東電内では「緊急性は低い」として対策
を施さなかったとされる。
原発事故をめぐり検察当局は昨年8月、勝俣前会長や清水元社長ら東電幹部
や政府関係者らに原発事故の刑事責任があるとする福島県民らの告訴・告発を
受理した。
東京・福島両地検は応援検事も含む10数人態勢で捜査にあたっており、3月
をめどに立件の可否を判断するとみられる。
◆東電会議映像3回目公開、汚染水 甘い認識 建屋地下作業員被ばく
(1月23日 東京新聞より)
東京電力は23日、福島第1原発事故直後から記録している社内テレビ会議映
像のうち、未公開だった計約312時間分を報道機関やフリー記者に公開した。
公開対象は2011年の3月23~30日と4月6~12日の映像。これまで公開された
約486時間分と合わせ3回目の公開で、事故から1ケ月の会議映像がほぼ公開
されたことになる。
今回の映像には、福島第1原発3号機のタービン建屋地下で作業員3人が被
ばくし、うち2人が足に大量被ばくした際の社内のやりとりなどを記録。
(中略)
東京電力福島第1原発3号機タービン建屋地下で、作業員らが高濃度汚染水
で高線量被ばくをするまで、炉心の冷却水が汚染水として建屋に漏れ出ている
可能性を、東電が十分に認識していなかったことが、公開されたテレビ会議の
映像から分かった。もう少し早い段階から、汚染水の存在を注意喚起できてい
れば、被ばくを避けられた可能性がある。(後略)
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