【紹介】週刊誌でも規制委の「利益相反」批判記事
- 2013年 1月 28日
- 交流の広場
- 杉原浩司記事の紹介
もうご覧になった方もあるかと思いますが、発売中の★『週刊金曜日』
(1/25号)の冒頭「金曜アンテナ」欄に「規制委検討チーム、電力会社な
どから4500万円受け取る 4人のメンバー解任を要請」と題して、「原子
力規制を監視する市民の会」が1月18日に行った要請行動を写真付き記事
にしていただいています。要請内容もコンパクトにまとめてありますので、
よろしければご覧ください。
ちなみに、原子力規制委広聴広報課の佐藤暁課長による「電力会社などか
ら寄付金をもらっていても、委員一人ひとりの意見を聞いて、最終的に委
員会がとりまとめるので中立性を担保できると考えている」との珍回答も
紹介されています。
ちょうど発売日が毎日夕刊「特集ワイド」の利益相反についての記事掲載
( http://mainichi.jp/feature/news/20130125dde012010003000c.html )
とタイミングよく重なりました。
また、これも発売中の★『週刊プレイボーイ』(2/4、No.5号)には、ルポ
ライターの明石昇二郎さんによる<原発直下の活断層審査が骨抜きにされ
る!~前編>「自民政権復活で『原発世論操作』が息を吹き返した!?」が
4ページにわたり掲載されています。ウェブ版にも一部が載っています。
週プレNews(1/22)
◆原子力規制委員会の「活断層認定」が御用学者に骨抜きにされる(明石昇二郎)
http://wpb.shueisha.co.jp/2013/01/22/16713/
ウェブ版の内容は本誌では前半に掲載され、後半には遠田晋次・東北大学
教授(電力中央研究所OB)へのインタビューが詳しく載っています。以
下は彼の発言の抜粋です。
「とにかく問題なのは、極端すぎる活断層変動地形の評価がすべてを決め
ているということ。その点、保安院での評価は健全だったと思いますよ」
「1mずれるのでは完全にアウトだと思いますけど、10cmまでなら許容範囲
だとか」
遠田教授は、工学的なシミュレーションによって地震による「ずれ」は予
測可能だとして、たとえ原発敷地内に活断層が見つかっても、建屋以外の
施設の真下にあり、ずれ予測が小さければ運転継続(や再稼働)は可能だ
と言うのです。
最後に、「地震・津波に関わる新安全設計基準検討チーム」会合(12/7)
における谷和夫・防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センター研究員
(電力中央研究所OB)の
「それ(破砕帯)が地表にどういうような影響を及ぼして、それが施設に
対してどういう影響があるのかということをきちんと計算をして、照査を
して、アウトかどうかを審査しましょう」
との発言が紹介されています。遠田教授とまったく同質のトンデモ理論で
す。新たな「安全神話」のねつ造とも言うべきこうした主張をまかり通ら
せるわけにはいきません。
1月29日(火)に原子力規制委で行われる「地震・津波に関わる新安全設
計基準検討チーム」の第8回会合の行方が注目されるゆえんです。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/shin_taishinkijyun/data/0008_00.pdf
※なお『週刊プレイボーイ』の明石昇二郎さんの記事続編は、28日(月)
発売号に掲載予定です。ぜひ、ご注目ください。
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