テント日誌2/6日経産省前テントひろば―514日目 …雪の予報ははずれたがさて
- 2013年 2月 7日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
立春を前後して春を思わる陽気だった。こんな日が続くと陽気に誘われた狂い咲を強いられる桜も出てくるのではと心配したがよく出来たもので今度は雪という予報だった。少し、厚目の服装ででかけたが按ずるほどでもなかった。深夜から雨模様にはなってきたが、どうやら雪ではなさそうだった。そんなこんで寝に入ったがテントを打つ雨はやはり寒い。「雨の降る夜は…」という演歌の一節を口でハモリながら、どうして雨はこころを魅せるところがあるのだろうか、と思った。かつて少年の日に雨に閉じ込められた納屋にはエロスの匂いもあった。そういえば中上健次には『水の女』という小説もあった。はるか遠い日々に人間の祖先が水に棲んでいたことが身体に残っているのだろうか。とりとめもない空想をしているうちに何時の間にか眠ってしまっていた。
朝は雨でテント前に正座して座っているWさんも今日はテントのなかである。テントの中にはいつもの座り込みのみなさんも集まって談議の花だ。私はどうも女子柔道選手たちの告発のことが気になっていて少し感想めいたことを話した。制度があらゆる領域で壊れ始めているというのはずっといだいてきたことだが、スポーツの世界でのこの現象はやっぱりと思った。選手と指導者、選手相互で起きている事柄はこれまでの共同規範というか、精神的な関係が壊れているのであり、多分、指導層は何が生じているか、わからないのだと思う。もちろん内柴選手というか監督のことも同じ基盤の問題である。
肉体を鍛錬するのがスポーツだが、それは肉体的であると同時に精神的行為である。集団でやるスポーツと個人でやるスポーツの違いはあるにせよ、この精神的の側面は頭脳よりは内蔵で考えるという面を多分に持つところがある。それだけに、精神的なものを基盤にした関係は伝統的なものによってきた。自由や民主的な理念による関係よりは伝統的な理念による関係が支配的だった。柔道の場合について言えば武道的な精神だった。これが壊れていると言うか、通用しなくなっているのだ。この問題は広げていえばいじめや教育のことにもなるのだろうが、安倍が語る強い「日本」にかかわる問題なのだ。彼らの理念の基盤が壊れているのだ。その意味では柔道選手の告発と反逆は希望を象徴しているところがある。彼女らを孤立させてはならないと思える。外のみぞれを見ながらテントの内ではそんな話等が続いていた…。 (M/O)
■テント企画のお知らせ。「今や川柳力の時代 DVD上映と川柳句会」
2月17日(日)15時スタート・第二テント。無料、ただし定員18名。一部、DVD上映「鶴彬 心の軌跡」、二部「反原発川柳句会 選者;乱気龍 話し;乱気龍」(定員がありますので早目に申し込みを)
■第9回 女たちの一票一揆 院内集会
日時:2月19日(火) 14時~16時30分 / 会場:参議院会議室 資料代500円 / 第一部 ■講演;「脱原発、脱化石の切り札水素って」■報告;「福島からの現状報告」(男性も参加できます。) / 第二部 ■テーブルトーク 「参院選に向けてのアクション」(女性のみの参加です)
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