「五年間は『地震も津波も事故も起きない』規制委の田中委員長の『すばらしい』予言」など-地震と原発事故情報
- 2013年 4月 27日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1819】
2013年4月27日(土)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1. 五年間は「地震も津波も事故も起きない」
規制委の田中委員長の「すばらしい」予言
次の原発震災が牙をむいているというのに 山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.チェルノブイリ事故の後、原発は止めておけば良かったんだ!
福島沖で危険な兆候 M7数ヶ月以内
4/26報告 斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.新聞・雑誌から
◇乱雑ケーブル 野ざらし配管 (4月23日東京新聞より)
福島第一 弱点あらわ 相次ぐトラブル
◇「原電主張、根拠薄い」活断層の判断変えず
敦賀原発めぐり規制委有識者 (4月25日 朝日新聞より)
◇ チェルノブイリの日 金曜デモ (4月27日 東京新聞より)
★4.メルマガ読者からイベント案内(問合せは主催者へお願いします)
◇ 5/11 テーマ 「悪化する福島」で「原発事故責任」を求めて
★5.テント日誌 4月24日(水)経産省前テントひろば 592日目
「原子力ムラではなく原子力帝国である」という指摘をいただいたM/O)
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※ 5/2学習会「わかりやすい放射能の話3;「ICRP解説、原子力事故後の
長期汚染地域をどう捉えるかなど」にご参加を
日 時:5月2日(木)18:30開場 19:00開会
講 師:原田裕史さん(たんぽぽ舎)
会 場:「スペースたんぽぽ」 ダイナミックビル4F
主 催:スペースたんぽぽ
参加費:800円
♪連休(GW)の真ん中ですが、ぜひご参加下さい。
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┗■1.五年間は「地震も津波も事故も起きない」
│ 規制委の田中委員長の「すばらしい」予言
| 次の原発震災が牙をむいているというのに
└────山崎久隆(たんぽぽ舎)
○ 田中規制委員長には超能力があるらしい。今後五年間、原発に危機をもたら
す自然現象も事故も起きないのだというのだから。
規制委員会が新しい規制基準を作るにあたり、多くの「安全対策」を5年間作
らなくても良いとする「猶予」の方針。どうやら「付則」に付けられるようなの
だが、本来は必要なものを「5年間待つ」合理的理由を説明する必要がある。な
ぜならば5年の間については、これら設備、施設は「なくても良い」のに、5年
以降は「なければならない」わけだから、その不連続性にどんな科学的根拠があ
るかが問われるからだ。
要するに「時間とお金が掛かることなので」というだけのことならば、その間
に地震や津波などで被害を受け、大規模放射能放出事故に至った場合の責任の所
在が問われる。
○福島原発震災を経て今でも、規制当局の無責任さとデタラメさだけが目立つ。
耐震バックチェックという作業工程が以前あった。耐震設計基準が阪神淡路大
震災前の古い知見で作られていたことで、実態と合わなくなったばかりか、全て
の原発がまるで小さい地震しか想定していなかったことで、2006年の新指針
以後に作られる原発とは「別物」になってしまうことで、合理性が失われてしま
ったこと、そもそも審査指針の見直しは、旧指針で作られた原発の安全性が保証
できないことから行われたのに「新指針に直ちに準拠しなければならない」では
なく「旧指針で作られた原発も合法」とされてしまったため、限界付きの新指針
が、名実ともに古い原発には無意味になってしまったことが、福島第一原発(言
うまでもなく1970~74年に建設された1~4号機は旧指針さえ不適用)の
原発震災を食い止める役には立たなかった理由だった。
○新指針以前の原発については「耐震バックチェック」と称して、新指針の基準
にも合格するように電力が自主的に対策することになっていた。耐震バックチェ
ックは当時の保安院による指示により実施されたが、法的根拠は無かった。
そんなものを真面目に守るわけがない。わずかに南海トラフの巨大地震に襲わ
れる危険性が高いと見なされている浜岡原発など、一部ではバックチェックに合
わせて対策を強化したものはあるが、ほとんどは配管の支持構造物を増やしたり
強化したりする程度でお茶を濁していた。福島第一原発3号機は、このバックチ
ェックも実施していて、あの有様である。
今、目の前で実行されようとしているのは、そのできの悪い再現ビデオのよう
だ。
規制基準が改定されても直ちにそれに準拠しなくても良い。5年は設備の建設
に掛かるだろうから、その間は猶予する。結局2006年の耐震設計審査指針の
見直しで行われたデタラメでいい加減な姿勢と変わらない。当時は安全委、今は
規制委、名称が違うだけで同じ体たらく。次の原発震災が牙をむいているという
のに。
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┗■2.チェルノブイリ事故の後、原発は止めておけば良かったんだ!
| 福島沖で危険な兆候 M7数ヶ月以内
| 4月26日金曜官邸前抗議行動(52回)に参加して
└──── 斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)
チェルノブイリ原発事故は、この日で27年を迎える。官邸前の抗議行動ステ
ージでは、Against Nukuesと書かれた首都圏反原発連合の黒い旗
がはためいている。
スピーチが始まった。富山から来た女性は「市民をだまして、復興予算を使い、
危険なガレキを受け入れ、それに反対する母親を市長が刑事告訴をした」と批判
した。福岡から来た女性は「福岡でも時々デモをやっており、最高15000人
が集まった」と報告した。
隣にいた女性は、回ってきたマイクで「チェルノブイリ事故が起きた時、日本
の原発は安全だと政府は言ったのに安全ではなかった」と延べ、また私が掲げて
いた夕刊フジの記事を紹介した。その中で、長尾年恭、東海大教授が、福島沖で
危険な兆候があり、M7の地震が数ヶ月以内に起こると警告している。
続く男性は「チェルノブイリ事故の後、原発は止めておけば良かったんだ」と
非難した。
フクシマ事故後、大飯原発2基しか稼働していない現在、原発をすべて止める
のは「いつやるか?」「今でしょ!」とブレイク中のせりふ(東進塾の林修先生)
で決めてみたい。
次回5月3日金曜官邸前抗議行動(53回)にご参加ください。
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┗■3.新聞・雑誌から 3件
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◆ 乱雑ケーブル 野ざらし配管
福島第一 弱点あらわ 相次ぐトラブル
東京電力福島第一原発で22日、2号機の使用済み燃料プール冷却装置の変圧器
内で、新たにネズミ2匹の死骸が見つかり、東電は点検のためプールの冷却を4時
間あまり止めた。東電は同時多発的に起きた先月の停電事故を受け、設備の弱点
の洗い出しを始めたところだった。プール周りだけでも多数の弱点があると分析
していたが、それが現実だと証明された。(中略)
東電は今後、他の1、4号機のプール周辺や、最も重要な原子炉注水設備などの
点検を進める。全体でどれほどの問題点が見つかるのか、東電もまだつかめてい
ない。
(4月23日東京新聞より抜粋)
◆「原電主張、根拠薄い」活断層の判断変えず
敦賀原発めぐり規制委有識者
日本原子力発電敦賀原発(福井県)の原子炉建屋直下の断層について、原子力規
制委員会は24日、有識者会合を開き、日本原電に意見を聴いた。設計上考慮すべ
き活断層の可能性が高いとする有識者会合の判断に、原電は「活断層ではない」
と反論した。しかし有識者らは原電の主張は根拠が薄いとして判断を変えなかっ
た。(後略)
(4月25日 朝日新聞より抜粋)
◆チェルノブイリの日 金曜デモ
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毎週金曜夜、脱原発を求める恒例の市民の抗議活動が二十六日、東京・永田町
の首相官邸前や国会周辺であった。プラカードを持ち太鼓を鳴らしながら,参加
者は口々に「原発いらない」「再稼働反対」と声を上げた。
二十七年前の一九八六年四月二十六日は、チェルノブイリ原発事故が起きた日。
首相官邸前では「チェルノブイリ事故で、原発は安全でないことは明らかになっ
ていた。子どもたちのためにも一日も早く原発をやめてほしい」と訴えていた。
(4月27日 東京新聞より)
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┗■4.メルマガ読者からイベント案内(問合せは主催者へお願いします)
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◆テーマ 「悪化する福島」で「原発事故責任」を求めて
お 話 武藤類子さん (福島原発告訴団団長)
日 時 5月11日(土) 14時~
場 所 市川教育会館 3Fホール(JR本八幡駅南口下車徒歩約7分)
資料代 500円
主 催 「戦争はいやだ!市川市民の会」
<連絡>菊池 090・6948・8998
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┗■5.テント日誌 4月24日(水)経産省前テントひろば 592日目
| 「原子力ムラではなく原子力帝国である」という指摘をいただいた
└────(M/O)
あまり同じことばつかり言っているのはいささか気が引けるが愚図ついた天気
が多い。アベノミクスで幻想をばらまいている日本経済も実態はこんなところで
あろうか。僕らの日々の暮らしを見ていれば実感できることだ。株もやらないし
不動産のことも関係ない暮らしで実感できるとすれば、日常品の値上がりやその
気配ぐらいだ。こんな中で「消費増税」に関連するとさせる商品の値引き禁止法
案が準備されているとの報道も聞こえてくる。なんだ、やっぱりアベノミクスは
消費増税のための法案であることが暴露されているようなものではないのか。そ
れにアメリカのドル暴落を防ぐ援護射撃であり、ドル基軸通貨維持のためのバー
ズカ砲なのだ。一瞬、春がやってきたような錯覚を呼び起こし桜まで慌てて咲い
た気候と同じでメディアが太鼓持ちをしても踊りようもないのがアベノミクスで
ある。アメリカもEUも先行き不安であり、そのうちに連動して国債暴落という
洪水に見舞われなければよいのだが…。
友人が送ってくれる季節の草花の写真で気持がほぐしている。愚図ついた天気
のせいではないが、なかなか野外には出掛けられない。テントにきた日はなるべ
く周辺に咲く草花に気をやりながら散歩している。人知れず花を咲かせているそ
う草木だってこの気候は何か変だと感じているのではないか。せっかく咲いた花
を目でながら、でも、まだ花をさかせるだけでもいいのかと思う。
テントの不寝番の時にはいろいろの本を読むが気分の重い時は、椎名誠の探検
物と言うか、旅行物を割と読んでいる。昔からの愛読書であるが、ブックオフで
見つけてきては読んでいる。彼は世界の各地に旅行しているが日本の離島やあま
り知られていない島々を探索していて、読んでいても実に楽しい。焚火をしたり、
三角ベースの野球をしたりというのもいいが、彼がさりげなく語る、コンクリー
トやテトラポットなどで壊された風景についての描写もいい。胸に刺さるのだ。
どんな辺鄙なところにも工事を持ち込むというのは日本のゼネコンの力だったの
かも知れないが、「国土強靭法案」とやらでそれを繰り返すのだろうか。美しい
風景と観光資源をコンクリートやテトラで破壊してきた歴史にもっと目をやって
いいのではないか。原発が地域の風景や地場産業を壊してきたことにも通ずるの
であろう。原発が存在し再稼働が画策される地域では、以前の美しい自然の復活
を願って周辺でキャンプなど含めた集まりを企画したらどうか。多くの人が原発
の所在地に足を向ける企画があるといいな、と椎名さんの本を読みながら妄想め
いたことを考えていた。椎名さんたちが張るテント程には自由で楽しいテントで
はないが、同じテントということであれこれと連想した。経産省前テントもまた
楽しいんじゃ、と呟いたのだが誰かに聞こえたであろういか。
泊りのメンバーFさんの誕生日が4月25日だというのでささやかなお祝いをし
た。差し入れていただいたケーキとビールで乾杯だ。ウイスキーにチョコレート
ではないがこれはこれであうから不思議だ。Fさんおめでとう。これも何かの縁
だね。今後もよろしくというところだ。
朝起きたら兵庫からテントを訪ねてきた人があった。「土地明け渡し訴訟」が
なされた報道を知って心配し駆けつけてもらったのだが、こういう人は全国各地
にいると思う。現在、弁護団の結成など裁判に向けての対応を進めて居るがネッ
トを含めた情報に注目して頂いて、機会があればテントに来ていただきたい。5
月23日には11時から第1回の口頭弁論があり、10時からは集会等も予定されて
いる。気がつけば連休が目前なのだが、時間が取れればテントに顔を出して欲し
い。それがテントを守る基本であり、一番望まれていることでもある。連休中に
テント前ひろばでの催しも企画されている。一例をあげれば4月28日14時か
ら「原発/NO!テントを守れ/川柳句会/」など。反骨の土台支えるテント村、
出るごみの行き場もきめず再稼働などが詠まれたものだが、参加して名《迷》句
でも作ってもらいたい。連休中の企画についてはまとまり次第お知らせをする。
テント日誌を読んだ方からいただいたメールにどうも「原子力ムラ」というの
は納得できない。ムラ=村ではなく原子力帝国であるというお便りをいただいた。
その隠然たる力は村ではなく、帝国だというのはよくわかるが、この村には組織
の閉鎖性と排他性が込められていて、その面では捨てがたいネーミングだと僕は
思ったりもしている。
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【編集部より】
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