「憲法の保証する基本的人権を侵害し続ける原発」など-地震と原発事故情報
- 2013年 5月 5日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1826】
2013年5月4日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.憲法の保証する基本的人権を侵害し続ける原発
環境権、財産権などの権利を侵害し続けている原発
-福島県民の苦悩と生活苦
改憲論の先にあるものはいったい何か-日本に未来なし
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.浜岡原発ツアーに参加して(連載・下)
中電は現代のドン・キホーテか?!
被害は静岡県全滅、東西分断、東京・名古屋も深刻
吉田 隆(脱原発イロハネット発行者)(メールマガジン読者)
★3.あおぞら放送 テントひろばから~5/3のメニュー
・「反原発で行こう」山城保男さん(横須賀市議会議員)
・「福島から世界へ」佐藤幸子さん
・「国内外の原発事情」・「テントひろば通りすがり」
経産省前テントひろば
★4.新聞・雑誌より3つ
◆活断層連動 考慮せず 大飯原発 関電、要請に応じず
(5月1日 茨城新聞より抜粋)
◆富士山噴火 関西M8地震がやってくる
日本列島が揺れている 河口湖・琵琶湖 相次ぐ異常
(5月1日 日刊ゲンダイより抜粋)
◆なし崩し原発輸出 原子力協定 今日 トルコとも署名
(5月3日 東京新聞より抜粋)
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※柏崎刈羽原発ノーのツアー あと6名募集
再稼働阻止全国ネットワーク(たんぽぽ舎気付)の5月18日(土)~
19日(日)の柏崎刈羽原発ノーツアーは、バス2台・定員(80名)に対し
74名になり、あと6名の募集です(先着順)。
このバス2台の他に、乗用車、ワゴン車の参加が福島県、青森県等々
から20名になり、全体として100名になる予定。東電柏崎刈羽原発の
再稼働に反対する「先制的行動」めざす5月18日(土)~19日(日)連帯
ツアーに参加しよう。
◆申込み-たんぽぽ舎内 ツアー担当
FAX:03-3238-0797 TEL:03-3238-9035
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┗■1.憲法の保証する基本的人権を侵害し続ける原発
| 環境権、財産権などの権利を侵害し続けている原発
| -福島県民の苦悩と生活苦
| 改憲論の先にあるものはいったい何か-日本に未来なし
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
今年の5月3日は「異様な雰囲気」の中で迎えることになった。
次に何が始まるのか、とても危険な空気が漂っている。
沖縄と憲法
4月28日に政府主催で行われた「主権回復の日記念式典」。1952年
のサンフランシスコ講和条約が発効したことを「記念」したというが、この
条約で沖縄は日本から切り離され米国の信託統治領となった。日米安保条約
が成立し、日本は「主権を承認」されたものの、その相手国は米英など一部
であり、中国や韓国やソ連は入っていない。その後、個別に基本協定、共同
声明などで戦争状態を終わらせるまで、各国とは「戦争状態」であった。
戦争が終わる「終戦の日」はいくつもあったのだ。
沖縄については、72年、日本への返還まで米国の占領は続いた。
少数を犠牲にして多数が幸福を追求する。戦後のきっかけはサンフランシ
スコ講和条約であり、その後の沖縄密約であり、「核抜き本土並」などは真
っ赤なウソで核兵器や化学兵器が長期間配備され、または配備が可能という
密約が結ばれ、沖縄本島の主要部分を基地により占領され、いままたオスプ
レイを配備するも辺野古に基地を作るも沖縄の人々を飛び越え、中央政府と
米国が勝手に決めて押しつける。
「主権回復」と言い放って式典まで開く現政権は、憲法を踏みにじり、
無視し続けることで「実質改憲」をしている。
福島と憲法
福島原発震災で起きていることも、構造は全く同じだ。
福島県はとうに「福島第二原発廃炉」を決議し、住民のほとんども「廃炉
は当然」としている。しかし未だに福島第二原発は「存続」し続けている。
一方で福島を始めとした被災者への賠償金は、遅々として支払われず、
生活再建どころか日々の暮らしにも困る人々が大勢いる。仮設住宅での孤独
死など、地域社会が解体された後に、人々は助け合って暮らす術さえ奪われて
いる。原発震災関連死とされている人々は2年間で約800人になるという。
憲法第22条「居住権」を一方的に奪われ、憲法第13条「生命、自由お
よび幸福追求に対する国民の権利」は侵害されっぱなし。憲法第25条の
「健康な生活を営む権利」を侵害した当事者である東電は、その役員達には
何不自由の無い生活が保障されているのに、被災した人々は2年以上も放置
されている。
憲法の保証する基本的人権を侵害し続ける原発の存在が、さらに環境権、
財産権などの多面にわたる権利を侵害し続けていることは、誰の目にも明ら
かであろう。
そしてそれを「補償」することは、実質的に不可能であることも誰の目に
も明らかだ。
放射能で汚染された環境を元に戻すには、膨大な時間だけが唯一の方法で
あり、それ以外に実行される方法はいずれも「多少は緩和できる程度」つま
り本質的には「気休め」でしかない。賠償を得ても、それは過去の一部の逸
失利益に対する賠償であり、失われた利益全部、あるいは将来にわたる補償
になど、なりようが無い。
少数を切り捨てる
改憲論者の多くは大多数の利益を追求するには少数を犠牲にしてもかまわ
ないとする立場の者が多い。
沖縄も福島も、あるいは日本全国の核関連施設立地点はおおむね「少数者」
であろう。
そこに矛盾を押しつけ、結果、一体誰が「最大幸福」と屋良を追求してい
るのであろう。そこにこそ、憲法違反の状況が集中的に出現していることは、
数多くの訴訟や異議申し立ての運動から、明らかにされてきた。
このうえさらに、例えば原発再開、あるいはTPP参加へと、さらに少数
に矛盾を押しつけて突き進むためには、憲法が邪魔なのだ。
基本的人権や平和主義を、建前ですら失えば、もはや数十年先、この国に
は未来はなくなっている。
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┗■2.浜岡原発ツアーに参加して(連載・下)
| 中電は現代のドン・キホーテか?!
| 被害は静岡県全滅、東西分断、東京・名古屋も深刻
└──── 吉田 隆(脱原発イロハネット発行者)(メールマガジン読者)
▲浜岡原子力館のトリック宣伝
広くて緑いっぱいの敷地に60mの展望タワーを設け、子供から大人まで楽
しめるようにしている。日曜日とあってか見学者も少なくなかった。ただ、
パンフや展示物にひどいものがあり、気になった。一つだけ記しておきたい。
「浜岡原発はどんな地震がきても大丈夫ですか?」と題する大パネルを掲
出し、「懸念されるいかなる地震にも十分な耐震性を持っています」と書く。
その近くには、模型つきのパネルに「原子力発電所の鉄筋コンクリートと普
通の建物の鉄筋コンクリートの違いをごらんください」と記し、原子力建屋
と同高さの15階建マンションを図示。そして、原子力建屋の壁厚は2m、
鉄筋は4cm、片やマンションの方は壁厚20cm、鉄筋は13mmと記す。
ご丁寧に実物大の断面模型が置かれている。かく印象深くさせたうえで
「将来考えられるいかなる地震が発生したとしても発電所の安全性が十分確
保できるよう建てられています」とまたも強調する。
しかし、これは子供だましもいいところ。壁厚20cmで作れるマンション
は5階建てまでが基本。15階建ては、太い柱で鉄筋コンクリートか鉄骨構造で
ないと違反建築になる。柱の主鉄筋が13mmの高層マンションは日本中探し
てもない。原子力建屋の最大部の壁厚さとマンションの薄い壁を比較しても
何ら意味を持たない。こんなことは明々白々だが、中電はこのようなことも
平気でする。そこまでして住民を騙さない限り「安全」と言えないというこ
となのか。
▲取り返しのつかない重大被害
中電は、1000ガル対応のため5000ケ所以上の補強をしてきた。その上、
防波堤だけでも1400億円をかけている。合計すれば莫大な金額となる。26日、
赤字は850億円と発表したが、何のことはない、原発再稼働のための補修工事
費はそれ以上だ。しかし、1000ガルは絶対ではなく、早晩崩れるであろう。
かくみると、大地震や津波の魔力に立ち向かう中電の姿は、風車と戦うかの
ドン・キホーテにそっくりだ。所詮勝てない闘いである。中電が地震や津波
のお化け、と戯れるのは好き勝手だが、新たな安全神話のもと再稼働すれば
最も被害を受けるのは国民である。
50キロ圏に静岡も浜松も入る。東海道新幹線、東名高速、国道、東海道線
と日本の大動脈も20キロ圏に入る。名古屋も東京も遠くはない。ひとたび
重大事故に見舞われれば、フクシマの比ではない。
にもかかわらず、中電は3~5号機の再稼働を狙い、さらに6号機の新設まで
計画している。
電力が余っていることは明白になっているのに、なお、原発の亡霊にしがみ
つくのか。
片や、21日には、30キロ圏の市長選があり、掛川市と袋井市で再稼働を
認めないとする市長が当選した。焼津市、菊川市の市長らに続き周辺自治体
で抵抗が強まっている。
6月には県知事選もある。再稼働反対の力が結集することを期待したい。
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┗■3.あおぞら放送 テントひろばから~5/3のメニュー
| ・「反原発で行こう」山城保男さん(横須賀市議会議員)
| ・「福島から世界へ」佐藤幸子さん
| ・「国内外の原発事情」・「テントひろば通りすがり」
└──── 経産省前テントひろば
◆あおぞら放送 テントひろばから~
毎週金曜日16:00より生中継放送
http://www.ustream.tv/channel/tentcolor
5/3のメニュー
1.「反原発でいこう」(15分)
横須賀市に停泊している原子力空母ジョージ・ワシントン。福島原発
災害の前も後も問題になっています。地元横須賀で反原発自治体議員
として活動する山城保男さんにお話をうかがいます。
2.「福島から世界へ」(20分)
子どもたちを放射能から守る福島ネットワークの佐藤幸子さんに、
脱原発テントが裁判で訴えられたことで、今後どんな活動を考えて
いるかお聞きします。
3.「国内外の原発事情」(15分)
東京都内で、「放射能から避難したママネット」として活躍されている
増子理香さんに、現在の放射能事情やママたちの不安についてお話して
いただきます。
4.「テントひろば 通りすがり」(5分)
テントに立ち寄った人たちに一言インタビュー。
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┗■4.新聞・雑誌より3つ
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◆活断層連動 考慮せず 大飯原発 関電、要請に応じず
国内で唯一稼働中の関西電力大飯原発3・4号機(福井県)の運転継続を
めぐり、原子力規制委員会が耐震安全上、評価するよう求めていた同原発
近くにある3つの活断層の連動について、関電は要請に応じず「連動を
考慮しない」との方針を規制委側に伝えていたことが30日分かった。
規制委は3,4号機に対し、7月施行の新規制基準に適合するか事前
確認の作業を開始。安全上重大な問題がなければ、次の定期検査に入る
9月までの運転継続が認められる可能性がある。だが、規制委側は3活断
層の連動の評価は「必須」と考えており、関電の対応次第では運転継続が
不透明になりそうだ。
3断層は同原発南東の陸側を走る「熊川断層」と、北西側の若狭湾内に
延びる「FO―A」断層、「FO―B断層」。(中略)
熊川断層と、湾内2断層の間の地下の構造は詳しく分かっていないが、
関電は「3断層は連続せず、連動しない」と評価。一方規制委は連動する
ことを前提に、より厳しい耐震性の評価が必要としている。
(5月1日 茨城新聞より抜粋)
◆富士山噴火 関西M8地震がやってくる
日本列島が揺れている 河口湖・琵琶湖 相次ぐ異常
日本中の湖で異変が起きている-。
富士5湖のひとつ河口湖は、先月、水位が大幅に低下して注目された。
いまだ水位は戻っておらず、湖水に浮かんでいた六角堂も地続きとなった
ままだ。
いったい、なにが起こっているのか。元東大地震研准教授の佃為成氏は
こう解説する。
「河口湖の水はどこにいったのか。あれだけの多量の水が蒸発したとは
考えにくく、地下に流れているとみていいでしょう。地下に通り道ができ
たということは、岩盤に力が加わり亀裂ができたのだと考えられます」
河口湖の水位の低下だけでなく、富士山周辺では不気味な現象が続いて
いる。先月には、富士山山頂から北東5キロの滝沢林道(標高1800メートル
地点)で、長さ300メートルにわたる道路のひび割れが見つかった。
しかも、富士山を囲むように、13日には兵庫・淡路島で震度6弱
(M6・3)、17日には三宅島で震度5強(M6・2)、宮城県沖で震度5弱
(M5・8)と相次ぐ大地震。(中略)
佃氏は「琵琶湖は、新潟から神戸にかけての『ひずみ集中帯』の上にある」
と警告している。
「近畿地方の地盤をGPSを使って分析したところ、10年ほど前から
琵琶湖-京都-大阪-神戸-淡路島と続く地下で岩盤の動きが大きくなっ
ています。兵庫県川辺郡猪名川町や京都府亀岡市などで地下水の温度上昇
が観測されています。琵琶湖から淡路にかけて、100キロはある。これだけ
の広域で岩盤が動くとなると、M8級の地震を引き起こす可能性がある。
先日の淡路地震は規模が小さく、ストレスが解消されたとは考えにくい。
注意が必要です」
いよいよ日本列島の地下が活発化してきた。
(5月1日 日刊ゲンダイより抜粋)
◆なし崩し原発輸出 原子力協定 今日 トルコとも署名
【アブダビ】アラブ首長国連邦(UAE)を訪問中の安倍晋三首相は2日
午後(日本時間同日夜)、ムハンマド副大統領兼首相とドバイで会談し、
2人の立ち合いで、両政府は日本の原発や原発技術を輸出できるように
する原子力協定に署名した。東京電力福島第一原発事故後、新規に協定
に署名したのは初めて。原発事故の収束に見通しが立たず、原因も完全
に解明されていないにもかかわらず、なし崩し的に原発輸出を推進して
いる。(中略)
首相は3日にはトルコを訪問し、同国とも原発輸出を前提とした原子力
協定に署名する予定。(後略) (5月3日 東京新聞より抜粋)
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