安倍のみクスッ?
- 2013年 5月 9日
- 評論・紹介・意見
- 小畑精和
二週間の入院後、「娑婆」に戻ると、「明るいニュース」が引き続き目(耳?)につく。
「明るさ」をもたらしたのは、様々な要因があるにしても、確かにアベノミクス効果なのだろう。
首相をはじめ、「あの」副総理、その他閣僚の気合いは十分、それを報道するマスコミ。
「明るい」雰囲気作りに、皆がノッテいる。
こんなときに水をさすのは、空気が読めない天の邪鬼なのかもしれない。
確かに、経済の実態はともかく、円安で株価が上がっている。しかし、政権が変わっても、解決されていない問題は山積みだ。放置されているとは言いすぎかもしれないが、ざっとあげるだけでも、年金、健康保険、少子高齢化、財政赤字、原発、領土問題、拉致問題、経済格差、震災復興、官僚支配、地方分権、、、
政治家が気合いを強調するのは当然だが、社会の木鐸たるべきマスコミがそれに迎合していてよいのだろうかと思ってしまう。
翻って、病に対しても「気合い」は必要だと思う。しかし、いたずらに悲観的になることも、やたら楽観的になることもなく、現在の症状としっかりと向き合うことも大切だろう。
ラグビー部にとっても「気合い」は大事だ。しかし、厳しい現実から目を逸らさずに、問題点を洗い出して対処していくことはさらに重要だ。初戦筑波戦の大敗を糧にして、本当に「強い明治」復活を目指していこう。
「気合い」とノリの「ヤンキー文化」を喝破しているのは斎藤環。「ヤンキー文化」は「ひきこもり」の裏返しなのだとつくづく思う今日この頃。
首相のみが笑っているのでは困る。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion1295:130509〕
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