未認可の遺伝子組換え小麦栽培・流通が発覚:直ちになすべきこと(キバを向き始めたGM食品)
- 2013年 6月 8日
- 評論・紹介・意見
- GM食品未認可の遺伝子組み換え小麦田中一郎
ご承知の通り,アメリカで,モンサント社が開発した未認可の遺伝子組換え(GM)
小麦の栽培や流通が発覚し,世界中が大騒ぎになっております。GM食品へのいい加
減な規制や管理体制がもたらした人災で,少し大げさな表現になりますが,これは
「人類に対する警告」であると受け止めた方がいいと思います。
GM食品の危険性は,どれほど強調しても強調しきれないくらいのものがあります。
この未認可GM小麦に,恐ろしい生物特性があったとしたら,とんでもないことに
なっているであろうことは容易に想像が付きます。遺伝子組換えという生物の「(細
胞)核」を操作する危険な技術は,扱いを間違えれば,原子力・原子核とともに人類
を滅亡へ導く「2つの核」となるでしょう。再発防止のために,徹底して厳しい対応
や措置をとる必要があります。
また,今回の事件は,主要穀物を外国産に依存しきってしまうことの危険性について
も国民・市民に教えるところ大の事件であると思われます。
以下,直ちになすべきことを簡単に考えてみました。
*未承認のアメリカ遺伝子組み換え小麦が発覚 揺れる各国
http://news.nifty.com/cs/world/worldalldetail/newsphere-20130603-6233/1.htm
*5-31:未認可の遺伝子組み換え小麦、米オレゴン州で見つかる―農林水産省は当面
輸入禁止を表明(報道) ほんとうがいちばん-ウェブリブログ
http://mizu888.at.webry.info/201306/article_4.html
*モンサントに賠償請求=組み換え小麦発見で―米(時事通信社) – 経済 – livedoor
ニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/7744481/
*未承認のアメリカ遺伝子組み換え小麦が発覚 揺れる各国 NewSphere(ニュース
フィア)
http://newsphere.jp/world-report/20130603-1/
<直ちになすべきこと>
(1)日本政府はオレゴン州だけでなく,同じ未認可のGM小麦が栽培されていた他
の州(15州?)からの小麦の輸入も停止すべきである。
(2)既に輸入されてしまった小麦及びその加工品(小麦粉等)について,未認可小
麦の混入がなかったかどうかの調査・検証,混入していた場合には全品を回収するこ
との指示・命令の発状(回収した未認可小麦は全量アメリカへ返還)
(3)今回のGM小麦を検出する検査手法の検証(未認可小麦を開発したのモンサン
ト社が提供するものを無批判・無検証で使用することは不可)
(4)米国産小麦について,当分の間(未認可小麦が混入していないことが完璧に確
証を得るまでの間),輸入の全品・全ロットについての入管前検査の義務化
(5)米国産の未認可小麦発覚とその混入について,その危険性を広く消費者・国民
に周知徹底
(6)上記にかかった全費用の輸入業者への請求
(7)再発防止対策=輸入されるGM食品の検査体制の徹底した拡充(安全性の確認
されていないGM食品の輸入防止の実効性確保:今は建前・名目だけになっている)
と,GM食品の食品表示を含む規制や管理のあり方の抜本的な見直し(現状では極め
て危険)
(8)消費者・国民は,米国産小麦を原料とする製品を買わないようにする
なお,日本の消費者団体や市民団体各位には,この未認可小麦の発覚問題を真摯・深
刻に受け止めていただき,上記のようなことを政府に対して要請していただくととも
に,現状における遺伝子組換え食品の管理や規制が,食品表示も含めて出鱈目・ずさ
ん・いい加減であることを,もっと大々的に全力を挙げて消費者・国民に知らせてい
ただきたいと思います。
遺伝子組換え食品を第二の福島第1原発事故にするな,このことが強く意識されるべ
きであると思います。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion1322:130608〕
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