緊急拡散、賛同のお願い(6/12提出予定):必要性のない震災がれきの広域処理の中止を求める要望書
- 2013年 6月 12日
- 交流の広場
- 震災がれきの広域処理
ご賛同頂ける団体は、どうぞ、
呼びかけ人の松下さんまでご連絡お願いします。
◆震災復興プロジェクト近畿 事務局 松下さん
tel 070-5661-1005
mail 1219nori@gmail.com
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平成25年6月12日
岩手県知事 達増拓也 殿
震災復興プロジェクト近畿
必要性のない震災がれきの広域処理の中止を求める要望書
大阪の瓦礫阻止 団体賛同募集
要望書 本文
http://savechildosaka.web.fc2.com/i/130610youbou2.pdf
参考
https://www.facebook.com/katsunori.matsushita/posts/477914215622712
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平成25年6月12日
岩手県知事 達増拓也 殿
震災復興プロジェクト近畿
松下勝則
必要性のない震災がれきの広域処理の中止を求める要望書
岩手県では、大変困難な中で震災復興に向かわれていることは重々知りながら
も、今回の岩手県が環境省とともに取り組まれている震災がれきの広域処理に
ついて、疑問と要望を提出いたします。
1)がれきの広域化の大半が終息する中で、なぜ大阪にがれきを持ち込む必要
があるのか
一般廃棄物としてのがれきは、発生自治体でまず処理することが法律上の定め
となっていますし、がれきを遠くに運ぶことは、安全性の問題だけでなく、コ
ストがかさむ問題があります。
大阪へ予定されている36,000トンの処理費用は、約15億6千万円ですが、その
うちの約8億4千万円が運搬費です。これらの費用はすべて国民の税金が財源で
ある復興予算から支給されます。
大阪にがれきを持ち込むことは、この大切な復興予算が、大阪の運搬業者や処
理業者を儲けさせることに使われることを意味します。
大阪にとっては、被災地支援を口実にした、復興予算の横取りにしかなりません。
2)広域処理が必要なら、その根拠となる情報をなぜ隠すのか
今回のがれきの広域化は、環境省が必要量を発表し、それに基づいて進められ
てきました。ところが、宮城県発の広域化はH24年度で全面終息しました。ま
た岩手県発も、埼玉県や静岡県が終息し、いずれも予定を1年以上早めての終
息でした。これら終息した原因は、再調査の結果、がれきの推計量が大幅に下
方修正されたからです。
それにも拘わらず、今年2月1日から大阪への持ち込みが始まりました。
そこで私たちは、岩手の住民と連携を取り、がれきの広域化が本当に必要なの
かを調べるために、岩手県に情報開示請求しましたが、それに対して岩手県は、
非開示という対応をとりました。
「広域処理の必要性」を証明する行政文書を開示することなく、現地処理より
数倍コストが高い広域処理を進めることは、私たち納税者として到底納得でき
るものではありません。広域処理を進める以上、その必要性を情報公開法や同
条例に基づき明らかにするのは、自治体として当然の責務と考えます。
3)県内処理量を減らしてまで、広域処理を続けるのはなぜか
この6月に「岩手県災害廃棄物処理詳細計画」の改訂版が発表されました。そ
の内容を見ると、大阪に持ってくる宮古地区のがれきの県内処理量が、H24年
度に比べてH25年度は大幅に縮小されています。しかも、H24年度分の処理実績
も、当初の予定処理量より大幅に減らしていたことも分かりました。
被災自治体で処理した上で、それでも処理できないものを広域化するというの
が、法令上のルールであったはずです。岩手県も市民からの質問に対して、
「県内の処理施設だけでは期限内に処理することができないことから、どうし
ても広域処理をお願いせざるを得ない」と答えています。
しかし実際は、県内処理量を減らすことで、処理コストが高い広域処理を維持
している疑いが濃厚です。
もし、広域処理分を確保するために県内処理量を減らしたのであれば、国民を
騙して広域処理の必要性を訴えたことになり、詐欺行為に等しい「不当行為」
と言わざるをえません。
4)岩手県に対する私たちの要望
がれきの広域処理は、現地処理では不要な運搬費がかかることに加えて、がれ
きの処理をしていない自治体にも復興予算が流用されることの原因にもなって
います。
このまま達増知事が、必要性のない広域処理を続けるのなら、「復興予算を被
災地以外に流用し無駄遣いをする知事」と世間は評価し、「復興予算の流用を
根絶する」ことを掲げる「生活の党」の信頼をも失うことになるでしょう。
私たちは、岩手県の情報非開示の対応、そして広域処理を前提とした処理詳細
計画に強く抗議し、今すぐ広域処理の中止を求めると同時に、被災地の真の復
興のために、復興予算を有効に使うことを強く要望いたします。
以上、環境省の省益や大阪の利益を守るためではなく、被災者・被災地のため、
岩手県民の名誉のため、そして生活の党の信頼を守るため、達増知事の勇気あ
るご決断を心より願います。
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