「『新基準確定と大飯原発再稼働』に抗議する」など-地震と原発事故情報
- 2013年 6月 22日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1875】
2013年6月20日(金)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.「新基準確定と大飯原発再稼働」に抗議する
―傍聴していて非常に気分が悪くなった
規制委-規制庁の本質をあらわした2日間
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク・
原子力規制を監視する市民の会)
★2.「原発、TPPなどとアメリカ」孫崎享さん講演会が盛況
TPPと原発は具体的に結びついている、TPPのISD条項がそれだ
斎藤なぎさ(たんぽぽ舎)
★3.2013年広島ツアー 参加者募集!
広島から長崎へそして福島へ放射能の恐怖を繰り返さないために!
劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワークからのお知らせです
★4.新聞・雑誌より3つ
◆四国電力伊方原発のある伊方町長が注目発言 (愛媛新聞6月20日より抜粋)
◆汚染水検出5月末把握 (朝日新聞6月20日より抜粋)
◆昨日の【TMM:No1874】で掲載いたしました新聞記事につきまして、
追記事項がございましたのでご連絡いたします。
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┗■1.「新基準確定と大飯原発再稼働」に抗議する
| 傍聴していて非常に気分が悪くなった
| 規制委-規制庁の本質をあらわした2日間
└─── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク・原子力規制を監視する市民の会)
○原子力規制委員会は、19日に新規制基準を決定し、20日に大飯評価会議で合格
内定通知を出した。
稼働中の大飯原発を止めず新しい原発から再稼働させていく、原子力マフィア
の願いどおりに対応する規制委・規制庁の本領を現わした2日間、続けて傍聴し
て非常に気分が悪くなった。
19日の規制委員会。「再稼働阻止全国ネットワーク」、たんぽぽ舎、「原子力
規制を監視する市民の会」など25人近くの市民が傍聴する中、議題1の新基準決
定時、規制庁山田技術基盤課長が巧妙にパブコメ意見に応じて修正した部分のみ
を丁寧に説明して規制委の公開性・中立性を演出した。
それでも、私たちは口々に抗議、不規則発言し、3人の規制庁職員が制止した
り追い出し宣言したりする中、会議は淡々と進められ決定されてしまった。
5つの議題が終わった後に、6番目に緊急の議題としてフクイチのストロンチ
ウム検出報告がされた。思わず大声で抗議し、会議終了後には「規制委はフクイ
チ収束作業に専念せよ」と書いた紙を掲げた。
○20日午後の「大飯発電所3・4号機の現状に関する評価会合(第13回)」では、
20人近くの関電社員に向かって、規制委側が「現状評価書(案)」を提示して、
規制庁担当者が交代で「安全上重大な問題があるものではない」を頻発して説明
した。枝野元官房長官の「直ちに人体に影響はありません」を思い起こさせる文
は、終了後にカウントしたら23個もあった。
最後の結論は「大飯3・4号機について、新規制基準に照らして現状を評価し
た結果6月末時点の施設及び運用状況において、直ちに安全上重大な問題が生じ
るものではないと判断する。ただし、既に指摘した様に、新規制基準施行後審査
においては対応すべき課題があり、これらに対し適切に対策を講じることが必要
である」。宿題があるならすぐに止めろよと言いたくなるでしょう。
こんな甘い評価書を提示しながら関電の意見を尋ねる情けない規制委・規制庁。
終了時に「破砕帯調査はどうなったのか?」と島崎委員に大声で呼びかけたが
通じただろうか?
この会合は次回24日(月)10時から開催され、関電に6月末までの宿題があるも
のの、最終評価が確定するものと思われる。可能な方が引き続き傍聴して欲しい。
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┗■2.6/19「原発、TPPなどとアメリカ」孫崎享さん講演会が盛況
| TPPと原発は具体的に結びついている TPPのISD条項がそれだ
└─── 斎藤なぎさ(たんぽぽ舎)
○6月19日(水)、89名の参加者があり、若い人の姿もみられた。母親が孫崎さん
の『戦後史の正体』を読み、自分も興味を持ってネットで調べ今回の講演に参加
したという日大法学部の学生さんもいました。
孫崎さんは、参加者に質問をして挙手をさせるなど会場との一体感を作り出し、
皮肉やジョークを交え、終始笑いの渦の中で話を進められた。
今では孫崎さんのツイッター・アカウントは6万3000人のフォロワーを持つそ
うである。以下、孫崎さんの話を簡単にまとめます。
○日本のもっとも危険なのはもっとも重要なことを話さないで、嘘を言い、好き
勝手にやっていこうとしていること。3.11以降、日本の人たちは権威と言われた
人たちの嘘に気づいた。例えば政府公務員の信頼度は63%から8%に落ちた(「エ
デルマン・トラストバロメーター」というサイトより)。日本の嘘と詭弁に気づ
き、自分の意見を持つことが大切。
一番説得力がある(分かりやすい)のは原発。2005年2月23日、石橋克彦神戸
大学教授は、衆議院予算委員会公聴会で地震による炉心溶融が起こるかもしれな
いと警告していたにも拘らず、報道されなかった。また、民主党の川内博史氏は
東電以外では初めて1号機、4号機の原発内の視察をして地震で事故が起こって
いたことを確認。そのことをすべての新聞社に送ったが東京新聞以外は取り上げ
なかった。1号機は線量が高く、大スクープなはずだが、各社載せなかった。
○TPPと原発は具体的に結びついている。TPPにはISD条項があり、企業
が投資をして輸出をするのを相手国家が止めたとすると、その国を訴えることが
できる。実際ドイツでは、脱原発を表明してスウェーデンのバッテンフォール社
からISD条項で訴えられている。
今の日本の政治を見ると本当に悲観的になる。たぶん唯一のチャンスは国民の
声にあると思う。TPP反対には医師会や農協(原発反対を決議)といった利益集
団が入っているからと原発反対運動と距離をおく人もいるが、阻止する力をもつ
ところとは手を組まなくてはいけないのではないか。運動をしていく上でどのよ
うな効果があるかを考えがちだが、それは二の次で自分が正しいと思うことを続
ける。人間は効果を求めるよりも、正しいと思うことの方が重要なのではないか。
○後半30分は質疑応答。そこでは孫崎さんからジャーナリズムが公平だと思って
はいけない、マスコミは統治機関だという指摘があった。合点がいきました。そ
の後の懇親会には16名の参加があり、そこでも貴重なお話を伺うことができまし
た。なお、4~5ヵ月後にもう一度「孫崎亨講座」をやってほしいとの声があり
ました。
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┗■3.2013年広島ツアー 参加者募集!
| 広島から長崎へそして福島へ放射能の恐怖を繰り返さないために!
└─── 劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワークからのお知らせです
福島第一原発の過酷事故の検証もされないまま、未だに福島では16万人以上の
人々が故郷を追われています。にも拘らず7月には原子力規制委員会が原発の新
しい「規制基準」を示し安倍政権は原発の再稼働へ向けて一層加速するでしょう。
「再稼働阻止」の運動をあらゆる場で広めていかなくてはなりません。
“核と人類は共存できない”!原発も核兵器もない世界へ!被爆68年「原水禁
の広島集会(各分科会)」と「8・6ヒロシマ平和へのつどい」への参加など、
今年も、広島で「放射能兵器」劣化ウラン兵器の禁止と原発の廃炉・核兵器の廃
止を訴え、交流します! 皆さんのご参加を!
○8月4日(日)・5日(月)・6日(火)2泊3日
○参加費:1万8千円
(内訳:宿泊費8/4、5東横イン7500円×2泊、集会参加費その他3000円)
○交通費は各自負担≒35,000円
○募集人数15名
○日程の概略(予定)
4日(日)現地集合、
5日(月)原水禁分科会、地元市民集会「8・6ヒロシマ平和へのつどい」
6日(火)グランドゼロ(原爆ドーム前)の集会(ダイイン)、市内デモ
劣化ウラン兵器禁止全国交流集会、現地解散
★お申込みは、7月13日(土)までに下記の電話へ
<劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク>
〒101‐0061 東京都千代田区三崎町2‐6‐2
ダイナミックビル5F たんぽぽ舎気付
担当:山本までご連絡ください 090-7940-7421
またはFAX 03-3538-0797たんぽぽ舎
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┗■4.新聞・雑誌より2つ
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◆四国電力伊方原発のある伊方町長が注目発言
【原発依存見直し言及 伊方町長 観光振興などに力】
○伊方町の山下和彦町長は19日、6月定例町議会初日のあいさつで、四国電力
伊方原発の全基停止による地域経済の低迷を挙げ「原発に大きく依存したこれま
での地域振興策を見直し、地域資源を生かしたまちづくりに取り組む必要を強く
感じる」と述べた。町によると、山下町長が伊方原発に依存した町経済からの転
換に言及したのは初めて。(9面に関連記事)(後略)
○山下町長は議会後の取材に対し「脱原発を求めたのではない」と説明。原発の
存在自体に反対する考えはないことを強調した。
○伊方原発は2012年1月から全3基が停止している。山下町長は再稼働に向
けた3号機の安全対策工事で作業員が今年4月以降に町内へ戻っている現状を
「一時的な回復」と指摘。「将来的な景気回復や経済成長を促進するには新たな
産業創造や雇用創出が必要」とし、県が進めるサイクリングに着目した観光振興
などに力を入れる考えを示した。(愛媛新聞6月20日より抜粋)
◆汚染水検出 5月末把握 福島第一 地下水放出に影響も
あきれかえる漁協
東京電力福島第一原発の岸壁近くの井戸水から高濃度の放射性物質が検出され
た。4月には地下貯水槽の汚染水漏れも発覚。相次ぐ事態は、汚染水管理の難し
さを浮き彫りにした。今回の事態について東電は5月末に把握していたが、19
日まで公表しなかった。汚染水管理がずさんだとして、地元は強く抗議。原発敷
地内の地下水を海に流す計画にも影響が出そうだ。
高濃度の放射性物質が検出されたのは1、2号機のタービン建屋海側の井戸水。
地中の汚染状況を調べるため昨年11~12月に海から27メートルの場所に掘
った。検出されたストロンチウムは1リットルあたり1千ベクレルで、トリチウ
ムが約50万ベクレル。ストロンチウムが法令で定める濃度限度の約30倍、ト
リチウムが約8倍だった。
井戸の近くには2011年4月に海に高濃度の汚染水が流れ出した2号機の取
水口がある。東電は当時の汚染水が地中で広がり、今回井戸水から検出されたと
推測。ただ、塩分濃度が高く、潮の満ち引きで地下水と海水が混じり合っている
可能性もある。東電は周囲に4本の井戸を掘って調べるほか、海沿いに遮水効果
の高い薬剤を入れる。
東電が井戸水の採取を始めたのは5月24日。トリチウムの分析結果が発電所
内に伝えられたのは31日、社内で情報を共有したのは6月14日だった。しか
し、19日まで公表しなかった。(中略)
<あきれかえる漁協>
「またか。あきれかえるばかりだ」。相馬双葉漁協の遠藤和則総務部長はうん
ざり顔だ。同漁協は原発事故以来、漁を中止していた福島県沿岸で昨年6月に試
験操業を始め、本格操業へ向けて努力を続けている。(中略)
それに追い打ちをかけるような海側の井戸の地下水汚染発覚に、遠藤さんは
「次から次へと(不祥事が)出てくる現状が問題だ。地下水バイパスを進めるよ
り今回の問題の解決が先ではないか」と語った。
この問題で19日午後、福島県庁に謝罪に訪れた東電の小森明生常務に対し、
県の長谷川哲也・生活環境部長は「万全の構えを求めている中で、(汚染水が検
出されたことは)誠に遺憾」と話したうえで、原因究明や周辺への影響調査、汚
染水の拡散防止対策などの徹底を求めた。
またこの日、佐藤雄平知事は県の幹部らに対し、「東電には汚染水対策をしっ
かりするように繰り返し言ってきたが、本当に遺憾だ」と話し、県も周辺の海域
で放射線の影響の監視を強めるよう指示した。(朝日新聞6月20日より抜粋)
◆6月20日の【TMM:No1874】に掲載いたしました下記の記事につきまして、前半
部「柏崎刈羽原発を抱える新潟県の泉田裕彦知事は」の部分を追記いたしました
ので、改めて掲載させていただきます。
・原発の新規制基準決定、立地自治体から「不十分」の声 (6月20日朝日新聞)
(中略)柏崎刈羽原発を抱える新潟県の泉田裕彦知事は、崎刈羽原発を抱える新
潟県の泉田裕彦知事は「事故の教訓を踏まえているとは認識できない」と批判。
事故後の作業や海水注入の判断を誰がするのかが明確でないことなどを挙げ、
「不十分なので、政府において法令改正なども含めて対応する必要がある」と指
摘した。
また、研究者や市民グループらでつくる「原子力市民委員会」は同日、問題点
を10項目にまとめた緊急提言を内閣府と原子力規制委に提出。座長の舩橋晴俊・
法政大教授は、「政治的な圧力の中で無理に進められており、内容的な疑問が非
常に多い」と話した。
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