「米国電力会社が三菱重工業に損害賠償を請求」など-地震と原発事故情報
- 2013年 7月 22日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1907】
2013年7月22日(月)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.米国電力会社が三菱重工業に損害賠償を請求
20年間保証の蒸気発生器がわずか1年で損傷したため
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.「原発を止めて欲しい、僕たちの未来がかかっています」と訴える16歳の少年
7月19日金曜官邸前抗議行動(第64回)に参加して
斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.メルマガ読者からイベント紹介(問い合わせは主催者へお願いします)
◆神奈川・東電デモ実行委員会より、7/26デモのお知らせ
19:00桜木町駅前広場スタート
★4.全国の原発再稼働を阻止しよう!
ひとたび止めることのできた原発は、必ずまた止めることができます
再稼働阻止全国ネットワークからの報告(2013年7/13泊集会)
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※7/26(金) 第65回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:7月26日(金)18:00から20:00 第65回首相官邸前抗議行動
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。17:00「経産省前テントひろば」集合。
1~5班にわかれて官邸前、国会前へ出発。20:20経産省前テントヨコで
まとめの集会(短時間)。
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┗■1.米国電力会社が三菱重工業に損害賠償を請求
| 20年間保証の蒸気発生器がわずか1年で損傷したため
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
メルマガ=地震と原発事故情報【TMM:No1871】(2013年6月17日発信)でお伝え
した「米国で蒸気発生器損傷で原発が廃炉に。原因は三菱重工の設計ミス」につ
いて、7月18日には三菱重工業に対してサザンカリフォルニアエジソン社から
「紛争通知」が送られてきました。
この通知書は、三菱との守秘義務に抵触する部分を除き日英二カ国語で公表さ
れています。そのうち日本語は下記のサイトにあります。
(http://www.songscommunity.com/docs/SONGS_MHI_NOD_jp.pdf )
これに対する三菱重工業の反論も公表されており、下記のサイトに掲載されてい
ます。 (http://www.mhi.co.jp/notice/notice_130719.html )
三菱重工は107万と108万kwの原発の、今後20年間の使用を保証していて、わ
ずか1年で廃炉に追い込んだことになります。
三菱重工は、サンオノフレ原発の蒸気発生器に関して、契約上の賠償限度は1
億3700万ドル(137億円)であるとし、それ以上の賠償を求める通知に対して、
サンオノフレ原発向け蒸気発生器は「十分に確立され認められた規格・基準に加
え、当社及び社外専門家の知見・経験を踏まえて設計され、SCE承認を得て製
作されたものです。」と反論をしています。しかしサザンカリフォルニアエジソ
ン社は廃炉と代替発電とで第二四半期300~425億円の費用を計上することになる
ようです。
このニュースは日本では報道されていません。そのうえ「日本の原子力技術は
世界一」などと根も葉もないデマ宣伝が与党政治家を中心に行われ、新たな「技
術神話」が作られています。
今回の蒸気発生器損傷は、美浜原発2号機で1992年に起きた蒸気発生器細管破
断事故を、大規模に引き起こしかねないものでした。そのためサザンカリフォル
ニアエジソン社は1983年と1984年に運転開始した原発の継続を断念し、2、3号
機を廃炉にしました。
原因は蒸気発生器に取り付けられた熱交換用の細管が、運転中の蒸気や流水の
振動でぶつかり合い、摩耗し、破損したこととされています。
これは過去に美浜原発2号機で起きた「触れ止め金具挿入ミス事故」を思い出
させますが、こちらは製造ミスで、サンオノフレ原発は設計ミスです。
細管が連続的に大量破壊する事故は、従来の原発の事故では想定されておらず、
発生すれば「想定外の異常事態」になります。
その際に蒸気発生器二次側圧力は急激に増加し、逃がし安全弁が開放して一次
冷却水が大気放出するでしょう。
その結果一次側は急激に冷却水を失います。ECCSが作動すれば再冠水でき
ますが、大地震と同時進行で電力喪失が起きていたら、福島第一よりも急激かつ
破壊的な炉心溶融となるでしょう。格納容器内も大量の冷却材が漏えいすると思
われます。
三菱がサンオノフレ原発に取り付けた蒸気発生器と同型のものは日本にはあり
ませんが、蒸気発生器の大規模損傷は、地震の際にも起こりえるとしたら、同じ
リスクを抱えることにもなりかねません。
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┗■2.原発を止めて欲しい、僕たちの未来がかかっていますと訴える16歳の少年
| 7月19日金曜官邸前抗議行動(第64回)に参加して
└──── 斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)
この日は参院選の二日前ということもあって、かなりの熱気と人出があった。
官邸前に向かうと、いつも日の丸の旗を掲げている男性がこの日は棒の先にNO
GENPATUのお扇子をつけている。日の丸の旗を忘れたとのこと。すかさず私の友
人が「那須与一を思い出す」と言うと、男性が「公安に矢を放たれるのではない
かと心配している」と笑った。黄色い扇子の真ん中は、的になるような赤いシン
ボルが描かれているので、さもありなん。
官邸前の抗議スピーチ一人目は、16歳の少年。原発をゼロにしたいと思ってい
るが、票を入れることができない僕たちに選択の余地がないので、皆さんで原発
を止めて欲しい。僕たちの未来がかかっています、と訴えた。その後、少年は国
会議事堂前でもスピーチをしていて、そこでは拍手とともに「国会議員になれよ!
」と励ましの声があがった。
ファミリーエリアでは、六ヶ所村から来たという男性がスピーチをしていた。
再稼働するとかしないとかと言う以前の問題で、原発は発電することにより放射
能が一億倍になるので、廃棄処理ができないと指摘。選挙はとても大事であるけ
れども結果がどのようになろうとも、確実に進んでいく。例えば1989年の選挙で
は、’86年のチェルノブイリ事故の後で反原発が盛り上がったけれども、議席に
結びつかなかった。しかしその後、六ヶ所村の村長選に、そのときに運動してい
た人たちが駆けつけて応援してくれるなど、つながることができた。これは財産
であり、(モンダイを)変えることができるのも人間である、と希望があること
を断言した。
終盤の国会議事堂前では「パンク坊主です」と黒い衣をまとった僧侶がスピー
チをしていた。参院選候補者のスピーチあり、今日は最初から最後まで活気があ
った。忌野清志郎の音楽をかけているコーナーでは「地球最後の参院選!」と書
かれた電光板が置かれている。
本当に今回の選挙は原発、TPP、憲法と命に関わるような問題があるのに、
あまり争点にされず崖っぷちに立たされているような状態にある。それだけに、
この言葉は身にしみる。
次回の7月26日金曜官邸前抗議行動(第65回)では参議院選挙の結果が出ていま
す。是非また、ご参加ください。
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┗■3.メルマガ読者からイベント紹介(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆神奈川・東電デモ実行委員会より、7/26デモのお知らせ
7月26日(金) 神奈川・東電デモ第22弾を行います
山本太郎さん当選されましたね。
再稼働申請が6原発12機され、大飯も稼動中、原発輸出推進の中、希望、見えて
きました。声を上げて、この種を大きく育てましょう!
今週、金曜日7月26日デモ行います!
コースは前回と同じ、 桜木町駅前広場⇒市庁舎前⇒東電神奈川支店⇒桜木町駅
前広場 の約1時間のコースです。
7月26日(金) 19:00桜木町駅前広場スタート、デモ出発前の 18:00~19:00 は、
スタート地点の桜木町駅前広場にてリレトーク、山本太郎さんへのエール、規制
委への批判、東電への糾弾、反原発の思いぶつけて下さい。
それぞれが自由なスタイルでアピールしてます。
横浜で一緒に声を上げましょう!デモの後、有志にて交流会もあります。
お問い合わせ 金子09065403771 まで
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┗■4.全国の原発再稼働を阻止しよう!
| ひとたび止めることのできた原発は、必ずまた止めることができます
| 再稼働阻止全国ネットワークからの報告(2013年7/13泊集会)
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7月8日、原発再稼働に向けた「規制基準」が施行され、各電力会社は一斉に
再稼働申請を行いました。
私たちは早朝から約80名で規制庁前に陣取り、抗議・申し入れ行動を行いまし
た。主張は、1.「基準」が原発の規制ではなく再稼働に向けたものであること、
2.福島原発事故の真因も明らかでないのに「基準」が出来るはずもないこと、
3.防潮堤や重要免震棟もないままの再稼働は事故の再来をもたらすこと、4.
事故時の住民避難に政府は責任を放棄していること―等々です。
そこには北海道のマシオンさんをはじめ、対象となる原発現地や福島の皆さん
が駆けつけ、こもごも糾弾の声をあげてくださいました。
規制庁の審査終了は年明けになると報道されていますが、安倍政権の姿勢から
すれば早まることが必至です。まさにこの半年が再稼働を阻止するか否かの「決
戦」の時期となろうとしています。再稼働に向けたプロセスに打撃を与え、実際
に阻止できれば、「原発のない社会」を実現する大きな展望が開けてくるに違い
ありません。そこで原発現地の闘いをどのように組み立て、どのように全国的に
結びついていくかが勝利のカギだと思います。
昨年5月の全原発の停止は、50年にわたる「原発のある社会」に終止符を打ち
ました。政府は危機感をもって大飯原発再稼働をめざしましたが、800人の38時
間にわたるゲート前阻止行動は、私たちに大きな感銘を与えました。もちろんそ
の背景には、戸別ビラ入れの繰り返しや、対抗的な「もう一つの住民説明会」な
どの取り組みがありました。
私たちは、大飯の教訓をベースにするだけでなく、各現地の創意的な活動の交
流・共有を通じ、「原子力ムラ」の全体重をかけた攻撃に抗する必要があるでし
ょう。
再稼働阻止全国ネットワークは昨年11月の結成以来、16の現地による全国合宿
の設定や、各地の闘争への参加・交流を行ってきました。そこでの討論や情報交
換は、各地のユニークな取り組みを産み出し、また各原発現地間の連帯をはぐく
んできたと思います。
その一つの成果は、6月2日の3万人国会包囲行動に現れました。その集会で
は福島や原発現地の方々のアピールが諸発言の半ばを占めました。首都圏の人々
に「再稼働阻止闘争の柱は現地の闘いにある」、「現地を軸に全国的に闘わねば
ならない」ということを、深く印象づけたと思います。
これまで原発立地地域と、電気の消費地である都市部とは、必ずしも闘いの連
携が強かったわけではありません。そればかりか、原発を押しつけ、過疎化を再
生産する差別の構造さえあったかもしれません。
私たちは、現地闘争を包みこみ、全国的に結びついた再稼働阻止闘争のなかで、
この原発50年の歴史をひっくり返したいと考えます。
ひとたび止めることのできた原発は、必ずまた止めることができます。
「原発のない社会」は、私たちの目前にあります。
泊原発再稼働を一人ひとりがつながった力で阻止しましょう!
規制庁を糾弾し、安倍政権を追いつめ、すべての原発の再稼働をゆるさず共に
闘いましょう!
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再稼働阻止全国ネットワーク
●昨年11月、16の原発現地と東京・関西の市民が、再稼働阻止のために集まった
団体です。
●連絡先:たんぽぽ舎気付
〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
電話 070-6650-5549 FAX 03-3238-0797
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【編集部より】
メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿歓迎。
「集会・デモ・講演会のお知らせ」に関しては、平等に掲載するため
日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを400文字
以内で、またその他投稿に関しては400~800文字以内でタイトル及び
内容をお送り下さい。宛先は、magazine@tanpoposya.net です。
なお、お送り頂いた投稿は集会・デモ・講演会のお知らせを含めて紙面の
都合上すべてを掲載できない場合があります。予めご了承ください。
☆ひきつづき、たんぽぽ舎の活動・日刊メルマガ=「地震と事故情報」への
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郵便振込 加入者名 たんぽぽ舎 口座番号 00180-1-403856
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