たんぽぽ舎から No.1969
- 2013年 9月 21日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1969】
2013年9月21日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.現在、日本で動いている原発はありません!
(壊れて収束作業中の原発はあります)
原田裕史(たんぽぽ舎)
★2.電力総連は自分の組合員を死出の旅に送りたいのか
労働組合って何のためにあるのだろう
再稼働を訴える会長あいさつに、異議あり
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★3.「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識-19」
首都大混乱!!「東京地震」の恐怖~首都圏の「地震の巣」その2
明治時代よりも住宅が密集しインフラが進んだ現在、被害はさらに増大
島村英紀(地震学者)
★4.新聞・雑誌より
◆「津波予見できた」 送迎バスで園児死亡
仙台地裁 園に賠償命令 (9月18日毎日新聞より抜粋)
◆漂流がれき日本へ回帰
震災2年半太平洋を1周 環境汚染の懸念 (9月15日毎日新聞より抜粋)
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※9/26学習会にご参加を
「反核運動と女性-ビキニ・チェルノブイリ・フクシマ」
日 時:9月26日(木)19時より
お 話:加納実紀代さん(女性史研究者・著書多数)
プロフィール:1940年ソウル生まれ、1945年広島で被爆。
女性史・ジェンダー史研究。
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
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┗■1.現在、日本で動いている原発はありません!
| (壊れて収束作業中の原発はあります)
└──── 原田裕史(たんぽぽ舎)
事故の危険性
日本列島は世界でも最も地震の多い地域です。そこに50基もの原子力発電所がひしめいています。狭い日本、一度事故が起きれば、避難も困難であることは福島第一原発事故で経験した通りです。
原発から30km圏内は避難計画は「未策定」6割超となっています。
(東京新聞 7/9)
福島第一原発事故でさえ、最悪の事態は避けられたというのが多くの専門家の意見です。もしも事故が起きたら避難できるのでしょうか。住民の健康と財産を守ることができるでしょうか。
そもそも福島第一原発事故はまだ収束していない
貯水タンクからの汚染水漏れが連日報道されています。クレーンが倒れたり作業によっては周辺地域の放射線量が増えたりもしています。
放射線作業は5年平均で年20mSvの制限があります。制限を超えると働きたくても働けなくなります。再稼働しようとすると、検査等で人が必要です。その分福島第一原発収束作業に携わる方の負担が増えることになります。再稼働より福島第一原発事故の収束が優先でなければ困ります。
「トイレの無いマンション」
原発で使用した核燃料はその後の始末に困ります。地層処分を検討中ですが、地震も多く地下水も豊富な日本列島に適地があるかすら怪しいものです。50年も研究して具体的な処分方法が決まりません。そのような状態で使用済み燃料を増やしてはいけません。
規制庁になって新しい基準で審査しているんじゃないの?
原子炉圧力が高くなった時に中の蒸気を外に出す(ベントと呼ばれます)時にフィルターを付けて放射能を減らす予定になっていますが、実際にはまだ出来てません。作る「予定」で審査をしているのです。他にも重要な安全設備が出来ていなくても「予定があれば」動かしても良いというのです。「事故は起きない」という安全神話がまた蔓延しています。これで動かしていいはずがありません。福島第一原発事故で現在問題になっている汚染水の対策なども盛り込まれていません。事故が起きたら同じ事が繰り返されるのではないでしょうか。
福島第一原発事故で、誰も責任を取らず、賠償も除染も進まず。帰りたい人は帰れず、逃げたい人は逃げられず。そんななか原発を動かすのは言語道断ではないでしょうか。
世界有数の地震国
原発を動かすべきではありません
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┗■2.電力総連は自分の組合員を死出の旅に送りたいのか
| 労働組合って何のためにあるのだろう
| 再稼働を訴える会長あいさつに、異議あり
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
○ 電気新聞の9月6日号に次のような見出しの記事が掲載されている。
『「原子力再稼働、早急に」-電力総連、沖縄で定時大会』
記事の概要は、那覇市で開かれている全国電力関連産業労働組合総連合(電力総連)の第33回定時大会であいさつした種岡成一会長は、1300人の代議員を前に『原子力発電所の停止が長期化し、電気料金値上げや需給逼迫を招いている現状について「復興、経済再生の足かせとなるばかりでなく、電力の安全・安定供給を支える基盤を揺るがしかねず、憂慮すべき事態だ」と強調。
安全が確認された原子力発電所の再稼働が、早急かつ根本的な解決策になると訴えた。』というもの。
電力総連が名だたる原発推進機関であることはよく知られているが、ここまで経営一体となって原発推進なのかと恐ろしくなる。
○ 電力逼迫などしてはいないが、仮にそうなっているというならば、今年の夏は関西電力と九州電力に限られている。この二社は電力設備の半分を原発にしたため、全機停止により「逼迫」した。つまり原発が原因で電力不足になった責任を経営に問うのでは無く、再稼働に反対する私たちに押しつけようとしている。本末転倒も甚だしい。
さらに料金値上げや需給逼迫を招いた(しつこいようだが逼迫はしていない)原因は現在の9電力による独占体制にあるわけだから、まともな労働組合ならば巨大な独占資本である9電力体制の解体を言うべきであろう。
労使一体となって労組員の命運を企業の経営と同列視してしまうと、組合員の命よりも会社の安定が大事になる。これを翼賛体制というのでは無いのか。
○ 福島第一の後始末は、命と健康を危険にさらす行為であることは明白だが「誰かがやらなければならない」ことでもある。電力総連も原発を推進してきた責任がある。そのことへの懸念と共感をのみ言うべきところだ。事故を起こしていない原発を、命の危険を冒してまで再稼働する意味などは全く無い。
電力総連会長は、自らの組合員を危険にさらしても会社が大事と叫ぶ御用組合の姿を、わかりやすい形で世に示した。この姿勢が貫かれるのであれば、9電力と共に解体すべき組織である。組織内で激しい議論になるべき問題だが、そういう声は聞こえてこない。
電力総連は、大会冒頭の発言として、こんな恐るべき会長挨拶では無く福島第一原発の運転員だった人の声を、まず聞くべきであった。
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┗■3.「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識-19」
| 首都大混乱!!「東京地震」の恐怖~首都圏の「地震の巣」その2
| 明治時代よりも住宅が密集しインフラが進んだ現在、被害はさらに増大
└──── 島村英紀(地震学者)
○「東京地震」という名前がついた唯一の地震がある。1894年(明治27年)に東京直下で起きた地震で、大正関東地震(1923年)以外では近年最大の被害を東京にもたらした直下型地震である。死者数は31。神田、深川、本所といった下町で被害が多く、なかでも煉瓦(れんが)造りの建物と煙突の損壊が目立った。
明治時代の文明開化で西洋風の煉瓦建築が首都圏で増えてきていた。欧州など地震がない国では煉瓦造りとは煉瓦をたんに積んだだけの建築だ。それをそのまま真似た日本の洋風建築がいかに地震に弱いものであるかを露呈した。日本の耐震建築の一里塚になった地震でもあった。
当時東京には地震計が3ヶ所しかなかったので正確な震源は分かっていない。だが震度の大きかったところから考えると、震源はいまの東京都の東部だったと思われる。
小説家の谷崎潤一郎は東京の下町の自宅で被災した。「幼少時代」に体験を書き残しているが、よほど怖かったのであろう、この地震で谷崎は地震恐怖症になったと告白している。谷崎は後に横浜山手の自邸を特別強く造ったので、大正関東地震では無事だったが、家は類焼してしまった。そして、地震後に京都に移転した。
東京地震のマグニチュード(M)は7弱と推定されている。しかし不幸中の幸いで震源が40~70キロと深く、そのために地震の大きさのわりには被害が少なかった。
○ところで震源が浅いと余震が多く、震源が深いと余震が少ない。この地震も震度3のものが2回しかなかった。谷崎には幸いだったろう。
首都圏の地下はとても複雑だ。東から潜り込んでいる太平洋プレートと首都圏が載っている北米プレートの間に、さらに三つ目として南からフィリピン海プレートが潜り込んでいる。
この地震はフィリピン海プレート内部で起きた地震ではないかという学説が強い。太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界で起きたという説もある。いずれにせよ、複雑なプレートの動きが起こした、首都圏直下でしか起きない地震だった。
やや深いこの震源も首都圏の地震の巣のひとつだ。じつは同じ巣の地震が2005年7月に首都圏を襲っている。都内で13年ぶりの震度5になった地震だ。64000台ものエレベーターが止まって多くの人が閉じ込められたり、多数の電車が長時間運転が止まって首都圏が大混乱におちいったのを覚えている人も多いだろう。
この地震の震源は東京湾北部から千葉県側に少し入ったところの地下深くだった。この地震は幸いM5.8と大きくはなく、深さもやはり70キロと深かったから、この程度の「被害」ですんだ。
しかし、この地震の巣でもエネルギーが百倍以上も大きい地震が起きる可能性がある。
明治時代よりも住宅密集地が増え、地震に弱いインフラもまた増えた現在では、次の「東京地震」がもし来れば、はるかに大きな被害を生んでしまうかもしれない。(9月13日『夕刊フジ』より)
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┗■4.新聞・雑誌より
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◆「津波予見できた」 送迎バスで園児死亡
仙台地裁 園に賠償命令
東日本大震災の津波に私立日和(ひより)幼稚園(宮城県石巻市)の送迎バスが巻き込まれ、園児5人と女性職員が死亡した事故で、仙台地裁は17日、津波に関する情報収集を怠ったとして園長の過失を認め、園側に損害賠償を命じた。同震災の避難を巡り、学校や勤務先などの管理者の安全配慮義務違反を認定した初の司法判断で、原告側は「画期的」と評価。長女の愛梨ちゃん(当時6歳)を亡くした佐藤美香さん(38)は「これでやっと、娘に良い報告ができる」と語った。
震災犠牲者の遺族らが、学校や勤務先など管理者の安全配慮義務違反を主張し、賠償を求めた少なくとも9件の訴訟で初の判決。損害賠償請求の時効(3年)を迎える来春を前に、同種訴訟を検討している遺族らにも大きな影響を与えそうだ。
訴訟では、犠牲になった4園児の遺族が計2億6680万円の損害賠償を求めていた。(中略)
判決で、斉木教朗裁判長は過去の地震・津波被害の報道などを踏まえ「たとえ1000年に1度の大地震発生を予想しえなかったとしても、約3分続いた地震を実際に体感したのだから、津波に関する情報を収集する注意義務があった」と判断。園側に対し、計1億7660万円を支払うよう命じた。(中略)
送迎バス出発時には既に、大津波警報発令と高台避難が呼びかけられており「バスの走行ルートは、海岸から200~600メートル、海抜0~3メートル程度の低地帯だったから、津波被害は予見できた。情報収集義務を果たしていればバスを発車させることはなく、園児死亡との因果関係がある」と結論づけた。(後略)
(9月18日毎日新聞より抜粋)
◆漂流がれき日本へ回帰
震災2年半太平洋を1周 環境汚染の懸念
東日本大震災で発生し太平洋を漂流する震災がれきが、北米沿岸から日本に向かっている。被災地の東北沿岸から片道1万キロの移動を経ての帰路。外来生物の侵入やプラスチック製品による環境汚染の懸念があり、海洋環境保護団体は関したい盛況かを訴えている。
国際太平洋研究センター(IPRC、米ハワイ)のニコライ・マキシメンコ主任研究員らの予測によると、黒潮に乗って東に進んだ震災がれきは2011年中に北米大陸の西岸北部に到達した後、ゆっくりと南下し、北赤道海流に乗って日本や台湾、フィリピンに向かっている。ハワイでは昨年9月ごろから震災漂流物が確認されるなど、実際の観測とも合致しているという。(中略)
震災がれきは発生直後150万トンが海に漂流したとされる。(後略)
(9月15日毎日新聞より抜粋)
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