テント日誌11月20日 経産省前テントひろば802日目~商業用原発停止67日目
- 2013年 11月 21日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
裁判の行方と今後をめぐっての議論から
久しぶりに開かれたテント全体会議が終わってテントに帰るとそこには温かい鍋が待っていた。今週から全国の美味しそうな鍋を順次やって行こうと言ったのだが、鍋物をつくってくれる人がちゃんと準備していてくれたのだ。来週もまた、ということになるが、国会周辺に出掛けてきた人は是非、テントにも顔を出してもらいたい。昼の暖かさが残って過ごしやすい朝夕に冷え込みは厳しい季節になった。テントの今週の日曜日《11月24日》に冬仕度をやる。時間は午前10時からだが、時間のある人は是非、テントに来てもらいたい。来年のことを言うと、鬼に笑われるらしいが、原発再稼動との闘いが山場を迎えることが予想される2014年であり、この動きを押し戻すべき心身の準備をして行きたい。
経産省前テントひろばと深く連携をしている再稼動阻止全国ネットワークは20日に前段集会を開き、12月1日の伊方原発再稼動阻止の集会を皮切りに各地に出掛ける。福島第一原発の事故は現在も進行中であり、放射能汚染水の処理一つできていないことは多くの人の知るところである。にもかかわらず、政府は来年の原発再稼動の準備を裏(国民の目に見えないところ)で準備している。再稼動適合審査は急ピッチで進められている。今、要求されているのは小泉元首相の発言で浸透を深めているよな、原発即ゼロの決断であり、そこから原発からの撤退に向けた方針である。ここには原発に代わる地域の産業の創出なども含まれるだろうが、はじめの第一歩が要求されている。肝心の時に誰が、どう動いたか、どういう方針を持っていたのかが分かりにくいのが日本の政治であり、国家であるが、ここを脱して原発ゼロに向けた方針が必要だ。
僕らのできることの一つは再稼働の対象となる原発のある地域住民のみなさんと再稼動に反対する現地の闘いを支援することだ。12月1日伊方現地に闘争体制を築く、現地集会(松山での一万人集会)がある。12月1日の松山での集会と伊方原発をヒューマンチェンで取り囲む行動などが企画されている。これを皮切りに12月7日・8日・もんじゅ&大飯・高浜行動、12月15日川内での2000人集会が予定されている。現地行動に参加できる人は加わって欲しいが、日程などについてはテントに問い合わせをして欲しい。
テントではいつものように鍋をつつきながら議論をしていたのだが、深夜に口頭弁論も含めた議論をやった。裁判もその次が2014年の2月に予定されてはいるが、山場に入って行く段階にあるが、向こうから提訴されている占有の問題を含めステージのあがる局面とも言える。僕らがこの場所を占拠しているのはどのような目的であるか、そのことは何故に正統であるか、また、占拠主体(法的には占有者)は誰であるか等をめぐって闘いは展開される。僕らはこのテントを何故立てたか、それを何故に現在も維持しているのか、どのような共同行動なのかを不断に自己確認しながら進んで行く他ないが、弁護士の二人を交えた話でもこのようになった。経産省などの国側は僕らが勝手に不法占拠《占有している》という事実だけを訴追の対象にし、それからは僕らの行為の目的や意図などは排除しようとする。つまり、このテントは脱原発の訴えのものであり、その目的と意図の上にある。それを訴える方法としての国有地の占拠であり、それは民主主義的な表現である。この目的や意図、あるいは表現の問題は排除され、極力、占拠《占有》という事実だけに還元した形で対応するのが彼らの法の適用である。この法的な土俵でどう闘うか、土俵の設定が疎外してしまう、行為の目的や意図をそこに持ち込むのか、ここには難しい問題がある。多くの裁判をやられてきた弁護士であるから、これらのことはよく分かっているのだと思うが、討論は白熱化した。裁判は僕らは向こうから投げかけられた問いであり、それに応える形で自己の行為の目的や意味を明らかにして行く必要があるのだと思う。
深夜にまで議論は及んだが、翌日は朝から彼らと一緒に裁判所前での訴えを行った。これは今後も続けられる。わずかの時間でも参加できる人も含めて参加して欲しと思う。テントには全国の各地からいろいろのものが送られてくる。伊豆のFさんからはミカンと冨有柿が、また、宮崎のUさんからは11月10日の沖縄九州の1万人集会の様子が写真付きで送られてきた。あらためてお礼を申し上げたい。
過日のことになるが、吉岡さんの納骨式に行ってきた。新浦安の日の出南の公園墓地のお墓に納骨された。「肌のよき石にねむらん花の山」素敵な句の掘られた墓石を見ながら、人懐こい笑顔を思い出していたが、そう言えば彼とは伊豆に蜜柑(甘夏)頂きに行き、福島に運んだ。箱根の水もである。その時に車の中で話したことも印象深いが、時折こんな風に思い出を残してくれたのがかれのつとだったのだと思う。僕らはそのつとを素直に受け取り、宝の持ち腐れにしないように時折、思い出そう。(M/O)
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年末に向かうスケジュールから
■ 第一のステージの山場を迎える裁判。是非参加を。11月29日(金)
「脱原発テント裁判第4回口頭弁論」 14時から
日時:11月29日 午後2時から 午後1時東京地裁前抗議集会 午後2時開廷 地裁103号法廷 午後4時から裁判報告集会
■11月23日(土)11・23全国スラップ訴訟止めよう!シンポジュウム
場所:早稲田大学早稲田キャンパス15号館201教室 入場無料
時間:午後1時(12時30分開場)
主催:経産省前テントひろば/上関原発阻止被告団/高江ヘリパットいらない住民の会
■ 11月30日から伊方原発再稼動阻止の行動に参加(12月2日まで)
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