たんぽぽ舎から No.2107
- 2014年 3月 7日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2107】
2014年3月6日(木)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.安心情報になりさがった津波警報
津波第一波より後続波のほうがずっと大きいことがよくある
気象庁が知らなかったはずはあるまい
「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」コラムその42
島村英紀(地震学者)
★2.「東電テレビ会議49時間の記録」を見て
―再稼働をする前に、原発立地市町村の首長、各原発現場の所長にも
見てほしい これを見た後で事故対応に自信がありますか?
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.新聞・雑誌より2つ
◆月給120万円 原発規制委のアキレた仕事ぶり
再稼働して本当に大丈夫なの?
週1、最短35分の会議だけの《名ばかり常勤》
(週刊女性2014年2月11日号より抜粋)
◆さまよえる亡霊 本音のコラム 鎌田慧
(2月25日東京新聞より)
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※3/7(金)再稼働を阻止しよう!再稼働原発の現地応援、首相官邸前行動にご参加を!
日時:3月7日(金)18:30から20:00
主催:再稼働阻止全国ネットワーク(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、16:30、たんぽぽ舎出発。17:00頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)前で短時間の抗議コール。17:15「経産省前テントひろば」集合。
17:30官邸前集合、20:20経産省前テントヨコへ戻り、まとめの集会と「東電本店合同抗議」の音楽練習(短時間)。
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┗■1.安心情報になりさがった津波警報
| 津波第一波より後続波のほうがずっと大きいことがよくある
| 気象庁が知らなかったはずはあるまい
| 「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」コラムその42
└──── 島村英紀(地震学者)
○東日本大震災(2011年)であれほど多くの津波の犠牲者が出てしまったもうひとつの要因がある。気象庁からの情報発信のまずさだ。
気象庁は「津波警報」と「津波の現況」を発信した。その両方ともに問題があった。
最初の津波警報発表は14時49分だったから、地震が起きてから3分で出た。その意味では十分に早かった。
しかしその警報が「岩手県と福島県の沿岸は3メートル以上」と小さすぎた。実際に襲ってきた8~10メートルを超えた津波よりはずっと小さかったのだ。
実際の津波の大きさよりも小さめの津波予報を出してしまったのは、気象庁の地震や津波の観測システムが「緊急地震速報」シフトになっているなど、この種の超巨大地震に対応できない仕組みになっていたためである。
その後、気象庁は15時14分になって、予想される高さを「10メートル以上」と変更した。だが、このときにはすでに地震後30分近くがたっていた。
飛び出していった地元の消防団や海岸の水門を閉めに出動した人々は、この後からの追加や訂正をちゃんと聞いていたかどうか疑わしい。
○前回に話したように、いままで警報通りの津波が来たことはない。小さすぎる津波警報はそれに輪をかけた。人々の油断を一層誘ったに違いない。
もうひとつの問題もあった。それは、気象庁が14時59分に「大船渡で20センチの津波を初めて観測した」と速報したことだった。
テレビやラジオなどのメディアも、15時3分から「鮎川50センチ、大船渡と釜石は20センチ」と気象庁の発表通りに伝えた。
地元の人からのメールが私のところに来ている。「この津波到達の第一報を見た市民が10センチ、20センチという数字を報じられて安心しないわけがありません。この数字を出していなければ、もっと急いで逃げてくれたかもしれないのにと思うと今も残念で仕方がありません」。無念さがにじむ。
「気象庁がまた津波予報を外した」「予報で3メートル、6メートルとか出ても、やっぱり実際にはそんなに大きな津波は来ないんだなぁとホッとした」と思った人も多かった。
○つまり、気象庁の発表が「安心情報」になってしまったのだ。
この「現況の値」そのものは間違いではない。これらは津波の第一波の大きさだった。
海岸にある「検潮儀(けんちょうぎ)」で実際に記録した観測値である。気象庁はこの現況の観測値を昔から発表し続けてきた。
第一波がたまたま最大のときは、これでもいいかもしれない。たとえば、1982年の浦河沖地震(マグニチュード(M)7.1)では第一波が最大だった。
最大の津波が、しかも押し波として到着したのだった。
しかし東日本大震災を含めて多くの場合は、第一波よりは後続の波のほうがずっと大きいことがよくある。気象庁が知らなかったはずはあるまい。
(3月7日夕刊フジより)
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┗■2.「東電テレビ会議49時間の記録」を見て
| ―再稼働をする前に、原発立地市町村の首長、各原発現場の所長にも見てほしい
| これを見た後で事故対応に自信がありますか?
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
「東電テレビ会議映像」は、東電福島第一原発の事故当時、東電本店、福島第一、第二、柏崎刈羽、福島オフサイトセンターの間を結んだテレビ会議の様子をそのまま録画した映像です。「東電テレビ会議49時間の記録」はこの映像をもとに、アワープラネットTVが3月12日から15日までの49時間の映像のうち、一般公開されている約10時間を編集して前編1時間47分、後編1時間39分にまとめたものです。
私は2月27日(木)12時から16時半まで日比谷コンベンションホールで見ました。主催は東電株主代表訴訟で、朝日新聞の木村英昭さんの解説がありました。
木村さん「映像は誰でも自ら検証できる生の材料である」と話されました。
正直な感想は、皆が混乱しており、やみくもにできることをやっており、やった結果もよくわからないという状態だったということです。
1号機爆発のあと、2号、3号、4号がすべて危機的状態になり、爆発を避けるためにいかに原子炉の圧力を下げるか議論し、作業している映像です。
本店は官邸に説明するために現場に聞くわけですが、現場も説明できないわけです。本店は「こういうことにしよう」と言って、嘘を官邸に伝えたのです。原子炉は電源喪失しても冷却できるシステム(緊急炉心冷却系)があり、安全神話の一根拠だったのです。これが全く働かず、現場には働かせる能力もなかったのです。炉心溶融しないように水を入れる必要あるが、圧力が高くて入らないのです。どうしたら圧力が下がるかマニュアルがあるはずなのに、わからないのです。消防車で水をいれたはずなのに水位が上がらない。
免震重要棟の放射線量も高くなってきて、100mSvの上限に達する作業員が出てくる。これ以上原発を爆発させてはならないと焦る。ベントするしかないと本店も福一も思っていました。3号機はベントしたようです。2号機はなかなかベントできないで焦っていました。機器を操作しても思うように動かないのです。そこで、2号機ではドライベントをしたのです。ベントはウェットベント(サプレッションチェンバーの水をフィルターとして使って放射性物質を相当除去してから廃棄する)でなければなりません。サプレッションチェンバーに行く配管が損傷したのでしょう。ウェットベントができないで焦って、風向きを見ずにドライベントしたのです。
結果は飯館村から福島市、郡山市等の中通りを汚染した、この事故の最大の放射能汚染を引き起こしたのです。小出裕章さんによれば、2号機からでた放射能は1号機、3号機、4号機からでた放射能の合計よりはるかに多いのです。これは重大な犯罪ではないでしょうか。
自主上映のために、OurPlanetTVのHPをご覧ください。DVD前編・後編2本を2万円で貸出しています(販売はしていません)。
再稼働せまる原発立地の皆さんに是非見てほしい。
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┗■3.新聞・雑誌より2つ
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◆月給120万円 原発規制委のアキレた仕事ぶり
再稼働して本当に大丈夫なの?
週1、最短35分の会議だけの《名ばかり常勤》
○ 春には原発が再稼働すると報じられているけれど、取材をしてみると規制委への不信はぬぐえない。元原発事業者がメンバーだったり、事務方の官僚が電力会社に情報を漏らしたり…。それでも再稼働へと話は進む。原発の安全性は、彼らの手にかかっているのに!!
「この春から夏にかけ、再稼働が始まる見通しです。昨年7月に新しく作られた基準に照らし合わせて、適合するかどうか、9原発16基で審査が行われています。そのうちの6原発10基は、どれも審査に合格する見通しだと、19日に規制委が取材に答えている」と、全国記者。
早ければこの3月に”合格第1号”が出る。3月といえば、3.11.そして福島第一原発の爆発事故から、ちょうど3年になる。(中略)
○ だが、給与は庶民感覚から大きくズレた額だ。「委員は”特別職国家公務員”という身分で、その月給は119万円8000円。会議が月3回だとして、1回の会議で約40万円を稼ぐわけです。年収は単純計算で1437万6000万円。さらにボーナスがある。保安院時代の委員は夏・冬合わせて526万円をもらっていた。(後略)
=原発事業者が副業として規制委員に=
○ (前略) トップである田中俊一委員長の経歴にも、金子教授は疑問を投げかける。
「田中委員長はもともと、日本原子力研究開発機構の特別顧問。東海にも再処理施設を持っていた原発事業者でした。ほかにもいます。放射性物質に汚染された食品に関して安全基準を厳しくするべきでないと言っていた女性。原発推進の団体にカネをもらい講演会を開いてきた男性…。どの委員も、原子力ムラから脱しきっていない」(金子教授)
さらに委員の下につく専門部会には”プルトニウムは飲んでも安全”と説く学者や、活断層があるという指摘を無視して”安全です”と繰り返した専門家がぞろぞろいる。(中略)
委員も問題だが、事務をしている官僚たちも問題で、「保安院のころとほとんどメンバーは変わっていない。原発推進派に傾いている官僚も多く、昨年の1月には情報流出が起こっています。(中略)
=基準を満たしても安全とはいえない=
(中略)
○「規制委側は”基準を満たしたら安全ということでなく、あくまで事故を軽減するための基準だ”と言っています。消防署が町にあっても、火事自体はなくならない。事故を軽減させる装置があっても、原発事故自体の可能性はゼロにはならない」(後藤さん)(後略)(週刊女性2014年2月11日号より抜粋)
◆さまよえる亡霊 本音のコラム 鎌田慧
まるで「朕は国家なり」だな、と首相の尊大さにあきれている。400年前も前のフランス王のように勝ち誇っている。
東京都知事選に勝つと案の定、安倍晋三首相は早速「集団的自衛権」の行使を容認する考えを強調した。調子に乗って「最高責任者は私」と言い放った。「閣議決定も思うまま」と考えているようだが、今は絶対王政の時代ではない。
安部さん、「国権の最高機関は国会」(憲法41条)をお忘れですか。あなたは支配に都合の悪い事実が漏れるのを厳罰で防ぐ、「特定秘密保護法」の採決を強行した。
憲法の番人・内閣法制局長官の首を自分の言うことを聞く人間にすげ替えた。「公共放送」NHK会長や経営委員会に、自分に忠誠を誓うメンバーを入れた。その上での「最高責任者は私」の傲慢発言だ。
憲法を勝手に解釈し、「集団的自衛権の行使」は「必要最小限の実力行使」(戦争)に含まれると、首相が任命した「私的諮問機関」の北岡伸一座長代理が語っている。戦争を始める条件とは、「密接な関係にある国が攻撃を受けた場合」「放置すれば日本の安全に大きな影響が出る場合」などで、これでは、いつで も勝手に戦争ができる。
戦後の平和教育は「マインドコントロール」だったとは、安倍さんの朕理論だ。祖父時代の亡霊が、まださまよっている。(2月25日東京新聞より)
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