たんぽぽ舎から TMM:No2229
- 2014年 7月 20日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2229】
2014年7月20日(日)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.原発ゼロ・自然エネルギー推進会議に4人の元首相が集いました
木村結(東電株主代表訴訟)
★2.「フクイチの教訓は何ら生かされていない」
基地問題で先頭に立ってきた沖縄の新聞には国策に翻弄される現場が理解できるのだ。
沖縄タイムスの川内原発に関する社説
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★3.新聞より5つ
◆首相「川内、何とかしますよ」 九電会長と会食
(7月19日 朝日新聞見出しのみ)
◆中部電、政界へ裏金2.5億円 85-04年 取引先から工面
原発工事 発注上乗せも 電気料金に転嫁 元役員証言
建設会社の金 便利だった 裏金 法に触れること認識
(7月20日 朝日新聞見出しのみ)
◆ 福島第一 がれき撤去でコメ汚染か (7月15日 茨城新聞より抜粋)
◆東電、飛散先のコメ賠償 原発のがれき撤去し粉じん
(7月19日 朝日新聞見出しのみ)
◆滋賀にも熱気伝える 【金曜日の声 官邸前】 (7月19日 東京新聞より抜粋)
★4.「原子力規制委員会」の原発再稼働への《暴走》を許すな!
パンフレット紹介 シンポジウム講演録No.4
海棠ひろ(福島原発事故緊急会議)
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※編集部より
昨日19日(土)はメルマガの発信をお休みしましたので、本日送ります。
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┗■1.原発ゼロ・自然エネルギー推進会議に4人の元首相が集いました
└──── 木村結(東電株主代表訴訟)
木村結です。
18日に行われました原発ゼロ・自然エネルギー推進会議のエイモリー・ロビンス氏の講演会に主催者である、細川護煕さん、小泉純一郎さんはもちろん、菅直人さん、鳩山由紀夫さんも参加され、最前列に4人の元首相が並んで講演を聴きました。
マスコミ各社も詰めかけ、報道陣は60人程。200席用意された席では足りず補助椅子も全て並べましたが立ち見でも構わないと会場は熱気で溢れました。
※ 報道より掲載
◇ 小泉元首相:川内原発新基準適合「おかしい」 毎日新聞
小泉純一郎元首相は18日、原子力規制委員会が九州電力川内原発1、2号機について、新規制基準に適合しているとする審査書案を了承したことに関して、「おかしい」と批判した。細川護熙元首相も「取り返しのつかないことになる前に、悔いの残らない判断をしてほしい」と述べ、慎重な対応を求めた。
両氏は自らが設立した一般社団法人「自然エネルギー推進会議」の東京都内での会合に出席後、記者団に語った。
会合では米国の再生可能エネルギー研究者、エイモリー・ロビンス博士が講演した。関係者によると、鳩山由紀夫、菅直人両元首相も一般参加者として出席し、講演前に4人の元首相が意見を交わす場面もあったという。
◇ 小泉・細川+鳩山・菅 元首相の4氏 脱原発会合そろい踏み -東京新聞
小泉純一郎、細川護熙両元首相らが脱原発を目指して設立した一般社団法人「自然エネルギー推進会議」の会合が18日、東京都内で開かれ、小泉、細川両氏に加え鳩山由紀夫、菅直人両元首相も出席した。菅氏は脱原発が持論で、鳩山氏も首相官邸前の脱原発デモに参加したことがある。四人の首相経験者が、脱原発でそろい踏みした形だ。
推進会議事務局によると、鳩山、菅両氏は「サポーター」としての一般参加。会合後、菅氏は小泉、細川両氏との連携について「それぞれの立場で協力できるところは協力する。原発ゼロに進むということでは共通した考え方を強く持っていると思う」と記者団に語った。
九州電力川内(せんだい)原発が新規制基準を満たすとした原子力規制委員会の合格判断について、細川氏は「引き返すのはいつでもできる。後々、幾世代にもわたって悔いの残らないような判断をしてもらいたい」と指摘。小泉氏も「あれはおかしい」と批判した。
会合では、脱原発や脱化石燃料に向けたビジネスモデルを提案した「新しい火の創造」の著者で、米ロッキーマウンテン研究所のエイモリー・ロビンス博士が講演した。
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┗■2.「フクイチの教訓は何ら生かされていない」
基地問題で先頭に立ってきた沖縄の新聞には国策に翻弄される現場が理解できるのだ。
| 沖縄タイムスの川内原発に関する社説
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
○『社説[川内原発再稼働へ]教訓を生かせないのか』との内容だが、原発のない沖縄の新聞が極めて的確な見解を示している。そう、基地問題で先頭に立ってきた沖縄の新聞には国策に翻弄される現場が理解できるのだ。しかし国策を押しつける側に立つ新聞には、全く逆の視点しか存在しない。曰く「電力供給は綱渡り」(そんな事実はない)「料金高騰が生活と産業を直撃している」(料金高騰は原発に二重投資をしているから)「安全審査を加速させ、原発の再稼働を軌道に乗せねばならない。」(次の事故を準備する行為。誰一人として「安全審査」などしてはいない)。読売新聞の社説だ。()内は筆者の注釈。
いずれも本末転倒の論理を並べ立てる。その前に考えなければならないことを無視した暴論の類だ。
○この国の新聞には二種類ある。国民の側を向いているか産業の側を向いているかだ。産業が利益を上げれば自ずと国民にも「分け前」が与えられるなどは、既にとっくに幻想と化した。空前の利益を上げている産業すら投資している金融資本には莫大な利益をもたらしているのに労働者への分配はもとより国民への還元などろくにしていない。原発に至っては、2兆円もの巨額の投資をして再稼働を目論見ながらそれを電気料金に転嫁しているわけだから、原発のツケでエネルギーコストが増大しているのは自明だ。安全審査など肝心の規制庁がしていないと言っているのだから。田中規制委員長は「安全とは申し上げないと私は何度も言ってきた。再稼働の判断を規制委はしない」と言明している。
誰も安全性など担保しないのだ。その無責任ぶりを沖縄タイムスが指摘した。
※沖縄タイムスの川内原発に関する社説の主要部分を引用する。
■社説[川内原発再稼働へ]教訓を生かせないのか(7月18日付け)
気になるのは安全と再稼働をめぐる責任の所在のあいまいさだ。
規制委の田中俊一委員長は会合後の記者会見で「基準の適合性を審査した。安全だということは申し上げない」と述べ、審査は必ずしも原発の安全性を担保したものではないとの認識を示した。
一方、地元・薩摩川内市の岩切秀雄市長は「国が決めた基準で審査しての結果なので安全だと思う」と発言。安倍晋三首相も「規制委が審査し安全だという結論が出れば、自治体の皆さんの理解をいただきながら再稼働を進めていきたい」と述べ、認識の差が浮き彫りになっている。
また田中委員長は、再稼働の判断に規制委はかかわらない意向も示した。しかし、菅義偉官房長官は「原発の安全性は規制委に委ねている。個々の再稼働は、事業者(電力会社)の判断で決める」と述べ、再稼働の責任は規制委や電力会社にあるとの考えだ。
福島第1原発事故を招いた「安全神話」の背景には技術論以前の問題として、「事なかれ主義」「なし崩し」「当事者意識の欠如」といった原発に携わる人間の意識の本質的課題が浮かんだ。この教訓は何ら生かされていない。
鹿児島県に限らず、事故時の住民の避難計画は全国で穴だらけといえる。しかし、自治体の防災体制を支援する政府の原子力防災会議は昨年12月を最後に開店休業状態だ。
政府と規制委は住民避難の責任をあいまいにし、自治体任せにしているのが実情だ。
「原発が稼働していないことによって、4兆円近い国富が毎年海外に流れている」。菅官房長官は会見でこう訴えた。安倍政権は規制委の判断を尊重する姿勢を示し、世論の批判の矢面に立つことを避けつつ、成長戦略の柱として再稼働を画策している。
だが、エネルギー政策は目先の経済成長と絡めた視点で論じるべきではない。とりわけ原発は、放射性廃棄物の処分問題も含め、人類と自然の共生にかかわる深刻な課題をはらんでいる。再稼働をめぐっては、国民のライフスタイルや倫理観も問われている。.
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┗■3.新聞より5つ
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◆首相「川内、何とかしますよ」 九電会長と会食
(7月19日 朝日新聞見出しのみ)
◆中部電、政界へ裏金2.5億円 85-04年 取引先から工面
原発工事 発注上乗せも 電気料金に転嫁 元役員証言
建設会社の金 便利だった 裏金 法に触れること認識
(7月20日 朝日新聞見出しのみ)
◆ 福島第一 がれき撤去でコメ汚染か
福島・南相馬 国、東電に対策要請
農林水産省は14日、福島県相馬市で昨年秋に収穫されたコメから基準値(1キログラムあたり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたのは、東京電力福島第一原発内のがれき撤去が原因の可能性があると見て、今年3月に東電に対策を要請したことを明らかにした。
基準値を超えるセシウムが検出されたコメの中には、福島第一原発から20キロ以上離れた水田のものも含まれている。東電は昨年8月中旬に第一原発3号機の大型がれきを撤去。農水省はその際にセシウムが付着した粉じんが舞い上がり、南相馬市まで飛散してコメを汚染した可能性が捨てきれないと見ている。
農水省はことし3月に東電の担当者を呼び、がれき撤去の歳に粉じんが飛ばないような対策を求めた。
(後略) (7月15日 茨城新聞より抜粋)
◆東電、飛散先のコメ賠償 原発のがれき撤去し粉じん
(7月19日 朝日新聞見出しのみ)
◆滋賀にも熱気伝える 【金曜日の声 官邸前】
横浜市神奈川区の会社員 渡部伸子さん(41) 九州電力川内(せんだい)原発の再稼働が現実味を帯び、いてもたってもいられず初めて参加した。大人には原発を許してきた責任がある。バッジを着けるなどして、毎日ほんの少しでも原発をなくしたい気持ちを表したい。
滋賀県甲良町の主婦西沢正子さん(61) 核のごみを処理できないのだから原発はいらない。命の方が大事。県知事選で「卒原発」を訴えた候補が当選したのは県民の良識だったと思う。彦根市で毎月11日に参加している脱原発デモで今日の熱気を伝えたい。
(7月19日 東京新聞より抜粋)
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┗■4.「原子力規制委員会」の原発再稼働への《暴走》を許すな!
| パンフレット紹介 シンポジウム講演録No.4
└──── 海棠ひろ(福島原発事故緊急会議)
読んでみて感心してしまった。これはちょっと他では読めない(聞けない)、絶妙な組み合わせの、ひじょうにおもしろい脱原発シンポ発言録だ。
○一橋大学教員でフランス現代思想が専門の鵜飼哲さんは、「どのように脱原発論は推進論に組み込まれたか」というタイトルで、フランスの歴史的、政治的背景と運動の変遷のなかで、原発推進が国民的合意を得ていった流れを語っている。フランスでは、日本と異なって、原子力の「安全神話」なるものは形成されずに、「核兵器の保有」から始まって原発開発がコンセンサスを得ていったという。興味深いのは、「フランスの核開発には最初から政治的な左右の対立というはっきした境目が無かった」から推進派も反原発派にたいしてある種の敬意もあり、必要があれば、反対派の資料の「カンニング」もする。これが事実上の核の「共同管理体制」につながっているのだそうだ。
一方で日本の場合は、広島・長崎を出発点として「安全神話」からスタートする。それが3・11を経た今、「安心神話」を経て核武装という、フランスとは逆の方向で道を進もうとしている。この「安心神話」が、核武装に向けたどのようなステップなのかを、見ておかなければいけない、と鵜飼さんは話す。
○天野恵一さんの話は、日本の「原子力規制委員会」に対する具体的・詳細な批判が中心だが、後半で、「原子力規制委員会、がんばれ」という論調がマスコミに出始めていること、そういった声が運動の内部からも上がってきていることを取り上げて、この論理では再稼働を止める運動にはならないと指摘し、私たちがそのことをきちんと押さえておく重要性を主張している。
「運動」というものはおそらく、そのただ中にいる時には気が付かない思想の潮流のようなもの内包しているのだと思う。その方向性を誤らせないために、私たちは時には長いスパンで日々の運動を体系的に捉えかえしてみる必要があることを、このお二人の発言から教えられた。ぜひ読んでみてください。
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