テント日誌8月1日…感想と意見:山村貴輝
- 2014年 8月 2日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1056日 商業用原発停止317日
感想と意見:山村貴輝
レントゲン開発以降放射能の医療部門での活用は飛躍的に発展しています。しかし、レントゲン医師などの被曝もあるのが現実です。だが、私は原子力の医療・科学部門での利用は肯定すべきです。無論、言うまでもなく原子力と言う存在は原発・核という位相と、医療・科学という位相とでは通底しています。
その意味では、ダイナマイトが鉱山を堀削するのと軍事に使用されるのと似ている構造だと思います。しかし、医療・科学での利用は否定できません。それを、本質的に追及すると「文明の否定」になるからです。だが、「文明の否定」を取る立場であれば実際に「文明は自然を破壊し続けて、非文明の社会を破壊してきた」と言う歴史的事実に反してはいません。しかしながら、現実社会においてそれをストレートに認定するのもできません。そういう意味で「文明の否定」と言うことは一つの理念であると思います。
要は原発が原子力平和利用と言う政府・原発ムラのマヌーバー的な宣伝文句に踊らされていた、と言うことではないでしょうか。原発は平和利用ではなく核武装の政治目的も含めて、さらに全く安全性は保障されないということも併せて容認できないということだと思います。
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テント日誌の読者から提起の続き (A・Y)
テント日誌読みました。私の問題提起はいつも、その問題に対して、いいとか、だめとかを聞きたいのではなく、解決策が知りたいというわけでもはなく、メールにも書いたように、ひとりひとりが「矛盾」に向き合って、揺れ動く気持ちを自分で見つめることが大事なのだと思っています。でも、私の意見は、いつも極端な意見なのかもしれません。ただ、いつだってモンダイの根っこをつかまえて探し当てて、自問自答したいのです。それは「思考」出来る人間として、大事なことだと思います。
実は、吉岡忍さんにも同じ内容を送ったのですが、かなりの長文でお返事を頂いています。吉岡さんは、とても難しい問題で返答に考え込んでしまう、としながら、原発、原発というけれど、そもそもウランはどこから来たのかという話からはじまり、宇宙規模でいうと、放射線やウランがなければ、地球そのものもなかったし、生物、生命、自然が作られなかった、とし、ウランや放射線は、われわれの同居人というか、いくぶんかはわれわれ自身だ、だから、まず、自分の体に異物を入れたくない、といっても、体のすべてが宇宙の生成物によってできている、ということは抑えておく必要があるんじゃないか、と。
そのうえで、もちろん原発は即時停止だし、でも、放射線は異物だから身体に入れたくない、とか、いちがいに悪者扱いはしていません、というような返信でした。
ついでなので、吉岡さんへの返信を味岡さんにも送ります。吉岡さんからのメールは、転送OKかどうか確認をとっていないのでとりあえず私のメールだけ転送します。
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すべてのあらゆる物質は原子で出来ていて、もっとたどれば素粒子。この私の身体も、小さなちーさな粒粒(素粒子)の集まりだと思うと、不思議な感じがします。というか、想像力が追いつかずチョット信じられない。
わたしの身体は、確かにある、だけど、私を構成している原子、分子、素粒子は目に見えないから、自分の身体は、あたかもそのカタチのままに、ここに存在していると思っていて、それが当たり前にあると思っている。この傲慢さ。
科学と物理は違う、つながっているのに、違う。科学は物理と違って哲学することを忘れているのではないでしょうか。
私(達)は、目の前にあるものが、当たり前にあるのではなく、どうして、なぜ、どうやって出来ているのか、どこから始まったのかを、不思議がることを忘れているんだと思います。
ちょっと話はズレますが、引っ越し騒動で不動産屋に物件を断られた時に、
とてもくやしい思いをしたのですが、その時に思ったのが、土地(土)というものが、いつから、どうして、誰かの所有する「物」になったのだろうか、ということでした。誰のものでもないはずの、土、水、空気、が誰かの所有物であるかのように、誰かが所有権を持っているかのようになっていて、土が売られ、水が売られ、空気が売られ、今や人間も、切って棄てる、取り替え可能な部品のように、売られるようになりました。
誰のものでもない「物質」は、誰かの所有になり、権利が主張され、権利を買った者が、それを売ることが出来る、原発事故から見えたのは、福島や日本の空気も、土も、すでに「誰か」が所有権を持っているかのようだ、ということでした。
吉岡さんのいうように、地球や生物やあらゆる物質は、信じられないくらいの年月を経て、ぶつかりあい、爆発を繰り返して、今があり、その中にはウランも放射もあるわけですが、それが現在は、嫌われもののウラン、地球上にあってはならない放射線、というように認識されてしまった。そしてそれらの物質は、管理したり権利つきの所有物になった。
そう思ってきた私自身や、そう思い込んで、それを突き進んでいる世の中に、
とっても違和感が出てきました。集団的自衛権みたいな、身体的に切迫している事態が続くと、宇宙に存在するすべての物質をたどっていくと、ちっちゃい粒粒の素粒子で…なんてことに思いを馳せる余裕も、なくなってくるのかなぁ…。
素粒子で出来ている自分の身体、物質、それが目に見えない、想像出来ないからといって、まるでないかのように扱う。(ないものはない?ちがう、ちがう、量子物理学では、ないものはあるわけですよね)それはひっくり返せば、自分達の存在を、自分自身で確証を持てていないってことじゃないのだろうかと思う。人間が、地球上の物質をやたらと所有したがり、その所有する権利を、
奪いあって、お金に換えるのは、確証の持てない存在をなんとか目に見えるカタチにさせたいのかもしれない…なんてーことを、ふと夢想します。
あれ?私もなにがなんだか分からなくなってきてしまいました。ううう、知恵熱が出そうです。
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テントからのお知らせ
◆七夕祭り 8月2日(土)午後7時から約2時間
1) 講談「望郷桜」15ー20分
福島県双葉郡富岡町は昔から東北有数の桜の名所。しかし放射能に町を奪われ、人々は散り散りに避難していました。ところが埼玉県幸手市の権現堂公園には一本の富岡桜が育っていたのです。埼玉県内に避難している富岡町の人々が…
アマチュア講談師 甲斐織淳さん
3.11以来、田中正造の取材を始める。神田香織「チェルノブイリ」を聞いて入門、「田中正造伝」シリーズを自作自演で語る。
2) 音楽 浦邉力さん他の方々 約1時間半?
3) 飲食物: 素麺(新橋事務所で茹でて、冷やして持ってくるつもりです)、胡瓜、ほか。
リクエスト受け付け中。
4) 笹飾り 前日(8月1日)昼間に出します。金曜行動のみなさんにも見ていただき、短冊を書いていただくために。願い事を書くための短冊用紙は第1テント受付にお願いしてあります。 (H・Y)
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僕の家の近辺でも盆踊りをやっている。盆踊りに夢中だった少年期のことを思い出すのか足を運ぶ。何か儀式でやっているようで熱気も何もない。淋しい思いで帰る。昨年は江東区で開かれた河内音頭踊りに出掛けた。これは良かった。今年も行きたいと思うが、テント前でこれが出来たらいいのにとあらぬ妄想をする。民衆のエネルギーとその自然な匂いの残るこうしたものへの郷愁が僕の心というか、体の底にあるのだけれど、祭りを失った都市というか、その現在を思う。想像を働かせば、原発の存在と祭りを失っていく都市化は深く関係していると思える。脱原発には自然と祭りの再性が関係しているのであり、運動にはその再性というか、要素が必要なのだとも思う。これは難しいことに違いないが、今回の七夕祭りが一端でも実現するいい。という意味でこのイベントに「いいね!」を送る。(三上治)
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◆8月6日広島の日に、東京では九電と東電に抗議する。在京の方は是非予定を。
【行動1】川内原発再稼働をやめろ! 九州電力東京支社抗議行動
・日時:8月6日(水)17時~18時
・場所:九州電力(株) 東京支社 電話 03-3281-4931 〒100-0006 東京都千代田区有楽町1丁目7?1 有楽町電気ビルヂング北館7F
・主催:再稼働阻止全国ネットワーク
【行動2】第11回東電本店合同抗議 東電解体!汚染水止めろ!柏崎刈羽原発再稼働するな!
原発再稼働は日本を滅ぼす
・8月6日 (水) 18時半 ~20時
・場所:東電本店前(JR・地下鉄新橋駅徒歩5分)
・よびかけ:経産省前テントひろば・たんぽぽ舎
・賛同団体:東電株主代表訴訟ほか約101団体(7/24現在)
(K.M)
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