テント日誌8月2日…少し季節外れの感のする七夕祭だったが…
- 2014年 8月 5日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1057日 商業用原発停止318日
少し季節外れの感のする七夕祭だったが…
あまり催し物がおこなわれなくなってきているテントである。テントも1000日を超えて気分的な疲れが浸透しているのか、テントでの催し物も少なくなってきている。この暑さのなか、そんなことに身体は動かないということかもしれない。世の中は夏祭りの季節も経て、お盆も近いのだけれど。こんな中で開かれた七夕祭りだった。旧暦ということでこの日になったのであって、季節外れにしたわけではない。
これには、歌(音楽)あり、詩の朗読あり、語り(講談)もあって愉しかったが、それ以上に冷えたソーメンやスイカ・マンゴー・ナシ等が美味しかった。野外でとか、多くの人とかいつもと趣が変わると食べ物は美味しくなる。僕も割と料理をすることが多いが、やはり手慣れたやり方になってしまいがちである。趣を変えるというのはなかなかやりにくいことだ。
日本の祭りではむかしから神と共食することが大事なこととしてあるが、日常とは違う飲み食いを人は楽しみにしてきたのだと思う。みんなで飲んだり食べたりする楽しさが根にあったのだが、それは生活とまた深く結びついていた。現在では外食産業も発達し、外で食べる機会は増えているが、かつての祭りに因んだ共食の良さや楽しさを伝統として受け継いでいいのではないのか。
かつての祭りは日常(生活)から発した精神を発現(原初のエネルギー)があった。現在の祭りは形(形態)はともかく、原初のエネルギーは失われつつある。それを決定的にしたのは経済の高度成長による農本的社会、あるいは村落共同体の解体であった。これは農村や村落にだけ関係したことではなく、都市における農村的なもの、あるいは地方的なものの解体や変質としてもあった。高度成長と都市化の進展が農村的なものも解体を進展させたことは疑いない。もちろん、だからと言って、それはまた簡単に復活や再性されるとは思えない。僕らが原初のエネルギーの失われて行く祭りを歎き、かつての祭りに郷愁を抱いたにしても簡単に復活することも再性することもないのは明らかだろう。
これは文明の転換と呼ばれる現在と深く関係することだが、転換を構想し、イメージすることが困難な所業であることと関係している。転換とは過去の復活でも再性でもない。それを前提にして過去の重要さの大事さも見えてくる。未来は過去の発見や再性を不可欠とするが、それは単純な復活でも再性でもないものとして出てくる。ここが難しいし、大切なところだ。
僕らは現在の文明の転換を直観しており、これを不可避であると認識している。この転換の過程的な道(構想やイメージ)は簡単には描けないが、僕らは考え続けることでこれを発見し、創出して行く以外に道はないと思っている。この過程的な道を実際に歩み、構想化しえるとしたら二つの方法をとるしかない。一つは前向き(政治経済的)な方法で考えて進む道だ。もう一つは後ろ向きになって前に進む文学的。文化的な方法である。脱原発―反原発の社会を構想し、イメージを構築するためには政治経済的な分析が重要だが、それと同時に文学的、文化的な社会の探索が不可欠だ。これは多く後ろ向きに過去の社会の探索になるが、そのことで未来が見えてくることがある。自然な原初の社会への視線が向くことで未来が見えてくるのだ。脱原発後の社会の構想やイメージは政治経済的にだけでなく、同時に文学的、文化的な視線から出てくるものが必要なのだ。二つの方法で未来の道を創出するしかない。
祭りは文学的、文化的に社会をみる契機というか、媒介である。僕は祭りが好きなのだが、そういうものとして考えている。脱原発や反原発のためには文学的、あるいは文化的なものが不可欠であるという場合にそれは様々の形で存在する。このテント日誌でも提起された共同体の問題も僕はそういう文脈で考えている。大きな視座では共同体的なものだが、祭りもそうしたものの一つである。
最後に、七夕祭りを準備していただいた皆さんに感謝をしたい。久しぶりに愉しかったのは参加者全部が感じたことと思う。(三上治)
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テントからのお知らせ
◆8月6日広島の日に東京では九電と東電に抗議する。在京の方は是非予定を。
【行動1】川内原発再稼働をやめろ! 九州電力東京支社抗議行動
・日時:8月6日(水)17時~18時
・場所:九州電力(株) 東京支社 電話 03-3281-4931 〒100-0006 東京都千代田区有楽町1丁目7?1 有楽町電気ビルヂング北館7F
・主催:再稼働阻止全国ネットワーク
【行動2】第11回東電本店合同抗議 東電解体!汚染水止めろ!柏崎刈羽原発再稼働するな!
原発再稼働は日本を滅ぼす
・日時:8月6日 (水) 18時半 ~20時
・場所:東電本店前(JR・地下鉄新橋駅徒歩5分)
・よびかけ:経産省前テントひろば・たんぽぽ舎
・賛同団体:東電株主代表訴訟ほか約101団体(7/24現在)
◆8月8日(金) 東京地検前・検察審査会行動
12時 東京地検前集合(当初の地裁前集合から変更)
13時 東電前行動(スピーチ・水まき等) 東電前『汚染水』打ち水抗議行動
13時45分 終了
・主催:福島原発告訴団
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