9月8日ルネサンス研究会「オペライズモの理論の軌跡Ⅱ」
- 2014年 8月 25日
- 催し物案内
- ルネサンス研究所
ルネサンス研究所の定例研究会のご案内です。
◆第三クール・第16回
・日時:2014年9月8日(月)18時30分開始 開場18時00分
・場所:専修大学神田校舎7号館763教室
・報告:中村勝己(中央大学法学部兼任講師)
『オペライズモの理論の軌跡Ⅱ』
イタリアの政治哲学者アントニオ・ネグリは、2013年4月に初来日した際に私が行なったインタビューにおいて、60~70年代イタリアにおける新左翼理論潮流オペライズモ(労働者主義)と、フランスの哲学者ミシェル・フーコーの仕事には、明らかな同時代性があると指摘していた(『現代思想』2013年7月号参照)。国家権力以外のミクロな権力が社会総体に充満し、人びとの生活全体を包摂するという事態を、フーコーなら規律権力=生権力として、ネグリなら資本と国家が傾向的に同一化した融合権力として把握していたのだと。こうした生権力への抵抗・闘争の場を生政治として捉えるならば、どのような社会理論と運動が構想されるだろうか。この問題意識に沿ってイタリア・オペライズモの理論の軌跡を追いかける。第2回目は、マリオ・トロンティの『労働者と資本』の後半をとりあげる。
◆第三クール・第17回
・日時:2014年10月13日(月)18時30分開始 開場18時00分
・場所:専修大学神田校舎7号館773教室
・報告:伊吹浩一(専修大学講師)
『コミューンについて』
世界は民衆叛乱の時代を迎えている。2010年末、チェニジアから始まった北アフリカ・中東における「アラブの春」、米国ウォール街占拠運動、ギリシャ、スペイン、ブラジル、トルコ……民衆が蜂起するとき、そこにコミューン的なものが出現する。そして今、日本においても、脱原発を訴える人びとの群れが国家の中枢の眼前に別次元の時空間を創出している。あるいはかつて、1968年パリ五月革命、そして全共闘運動は、街路、大学、いたるところにコミューン的なものを次々に造り出しながら展開されていたはずだ。
変革運動が現われるとき、そこにコミューンもまた生起する。思い返してみれば、パリ・コミューン、マルクス主義はこれを「模範」(エンゲルス)とし、来るべきプロレタリア独裁国家のイメージをそこから得ていたはずだ。世界的な民衆叛乱の時代を迎えた今、従来のマルクス
主義的な捉え方とは別の角度からコミューンの可能性を考えてみたい。
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●今後の予定
第18回11月10日:太田昌国
第19回12月8日:川上徹・前田裕吾
●連絡先:松田 090-4592-2845
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