7月の消費支出激減 景気回復にブレーキ
- 2014年 9月 1日
- 時代をみる
- 池田龍夫
政府が8月29日、家計調査を公表したが、7月の1世帯当たりの消費支出は激減。前年同月比5・9%減(物価変動を除いた実質)と4カ月連続で減少し、下げ幅は6月(3・0%減)より拡大したことが分かった。個人消費は国内総生産(GDP)の約6割を占めており、景気回復にブレーキをかけたことが懸念される。
各省庁の概算要求〝水膨れ〟に呆れる
国の予算編成につき各省庁の概算要求が8月29日、出そろった。安倍政権が打ち出した人口減対策や地方対策に多くの要求が集まり、総額は101兆台と初めて100兆円を超えた。政府は年末までに精査して削減するが、今年度予算95・9兆円を超えて過去最大規模になるのは確実とみられている。
毎日新聞30日付社説は「〝水膨れ〟にあきれ返る」との見出しを掲げ、「国の借金が1000兆円を超え、財政が危機状況だから国民は消費増税の負担を受け入れたのだ。その中で予算要求を抑えず、これだけ水膨れさせるとは、政治家と官僚は国民の信頼にまったく反している。(中略)要求の大幅増は安全保障や外交にまで及ぶ。政権が力を入れる防衛予算要求額は過去最高の5兆545億円となった。政府が本気で歳出抑制に取り組み、財政健全化に向き合う姿勢を見せてもらわないと、消費増税の負担を背負う国民は納得できない」と主張していたが、国民の多くが共感するに違いない。
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