「川内原発の避難計画に国が関与」の実態
- 2014年 9月 5日
- 交流の広場
- 杉原浩司
川内原発の「避難計画」に国が関与するとして、内閣府の原子力防災専門
官1人と経産省職員5人の派遣を決めたことが報じられています。
原発避難計画、国が関与 川内に職員派遣 自治体任せから転換
(9月3日、朝日)
http://www.asahi.com/articles/DA3S11330314.html?ref=reca
政府、原発再稼働へ地ならし 避難丸投げ、批判の末(9月3日、朝日)
http://t.asahi.com/fpw6
「原発再稼働に理解を」経産省が自治体に職員派遣(9月2日、NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140902/t10014277161000.html
この件について、9月2日午後に経済産業省に問い合わせたところ、
「経産省からの5人」の内訳は、「原子力立地・核燃料サイクル産業課」か
ら3人(佐々木雅人、重村健二、向野陽一郎)と、九州経済産業局(博多
にある経産省の出先機関)から2人とのことでした。
なお、この5人は内閣府と併任の形をとるそうで、その理由は、原子力防
災計画は内閣府の所掌であるため、とのこと。この「原子力立地・核燃料
サイクル産業課」はその名が示す通り、バリバリの原発推進部署です。
原子力立地・核燃料サイクル課 所掌事務
http://www.meti.go.jp/intro/data/akikou31_1j.html#17
同課の広報担当者に、「原発推進部署で避難問題を担当してもいない人間
が、なぜ『避難計画の支援』に派遣されるのか」と尋ねたところ、「発電
所ごとにある避難計画ワーキングチームに経産省も入っている」との返事
をしていました。「派遣期間はいつまでか」と問うと、「再稼働がいつに
なるかによる」と正直に(!)話していました。
朝日の記事には、「反原発・かごしまネット」の向原祥隆代表の「職員派
遣は国が関与したというアリバイづくりではないか」とのコメントが紹介
されています。再稼働を促進させるための派遣であることは明らかです。
<問い合わせ先>
経済産業省資源エネルギー庁
原子力立地・核燃料サイクル産業課 (TEL) 03-3501-1873
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。