慰安婦問題、国連人権委報告への影響が心配
- 2014年 9月 9日
- 時代をみる
- 池田龍夫
朝日新聞の2大スキャンダルについては、本紙518号(9月5日付)で、今西光男氏が池上彰問題、天野勝文氏が従軍慰安婦問題について批判している通りである。特に慰安婦問題の国際的反響が高まっているので、菅義偉官房長官談話などを通じて、問題点を探ってみた。
菅官房長官は9月5日の記者会見で、旧日本軍の慰安婦を「性奴隷」と位置付けて日本に謝罪と賠償を勧告した国連人権委員会報告書(クマラスワミ報告書)について「報告書の一部が、朝日新聞が先般取り消した記事に影響を受けているのは間違いない」と語った。
朝日新聞は8月5日朝刊で「戦時中に朝鮮半島で女性を強制連行した」との吉田清治氏(故人)の証言が虚偽だったとして関連記事を取り消したが、朝日一連の報道とクマラスワミ報告の内容は無関係でないとの官房長官が述べたことは重大である。
国連人権委の反応はまだ伝わって来ないが、クマラスワミ報告書に影響するのではないか。朝日の説明はなお不十分で、日本メディアへの国際的批判が心配になってきた、朝日バッシングで内輪げんかしている時ではないはずだ。
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