テント日誌12月21日…冬至祭りも盛り上がって/テントから脱原発を発信し続ける
- 2014年 12月 23日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば及びテント
経産省前テントひろば1199日商業用原発停止462日
冬至祭りも盛り上がって
テレビでは全国で雪が猛威をふるっているらしい。九州でも雪だというのは驚きだが、久見崎海岸のテントはどうなのか気になる。最近のツィターでは暴風雨に見舞われ、川内市では地震があったと報告されていた。こちら経産省前でも気候の変動というか動きは感じられ、寒い日を実感することが多くなってきたが、まだ、雪には見舞われていない。もっとも、霰のようなものはあって初雪は降ったらしい。この間もテントに当たる霰はみているし、そのうちに雪に見舞われることになるのだと思う。これから段々と寒ささが増すが、今日は冬至祭りをした。コンサートもあって久々にテント前は盛り上がったが、なんで冬至祭り(?)なのと思われるかも知れない。
主催者の一人としていえば、季節に対する僕らの気持ちを振り返り、社会と自然の関係を見直す契機にしたいということだった。テントはもう三年を超すが、この日々の中で僕が感じたことの一つは日常の中ではあまり意識されない、季節や自然のことを意識させられたということがある。何かの事件や事故があると自然と人間の関係を見直すことは多くなった。それが現代である。しかし、なかなか、それは続かない。それが都市での暮らしである。だが、テントで泊まり込んででもいれば、自然や季節のことに敏感になる。俳句に季語が重要視されたこともわかる。原発なき後の社会のイメージや構想にまでは結びつきにくいが、そこにはこういう感覚が取り込まれるべきであるというのはあるように思う。口上はともかくとして冬至を通して、その祭りが人々の生活と深く結びついていた往時を思い、未来のヒントを見いだせればと思う。お前はなんて空想的、わけのわからないことを言っているのだという声も聞こえてきそうであるが、現在から未来を想像することはこうした問いかけを含まないといけないのではないか。原発の存在に対する海の生物たちの反応に何事かを読み取らなければならないように。
冬至について柳田国男らの民俗学の連中の遺してくれた知見以上のものを僕はもたない。冬至のころに山に帰る「山の神」を送る行事に夢中だった幼年期の記憶があるだけだが、農業が中心であった時代ではこうした祭りは大事なものだったように思う。農業が掘り崩されて農業を基盤にした文化も解体し、消失していく時代の中でそれらに何を読み取るべきなのか。農業を掘り崩したのは近代の技術であり、資本制である。失われたものは近代技術以外、また金以外のものではないのか、金も技術も古くからあるものだし、それは重要なものである。だが、それはすべてないし、それ以外の領域や世界は人間の生活や存在にあった重要なものだし、現在でのそうではないのか。例えば、里山、里海という言葉が示すものをあげていい。資本制が高度化するとその構造として格差のような矛盾を必然化するが、また金(金銭)以外の領域や世界が存在しにくくなる。こういうことは現代社会の問題として考えなければいけない時代にあるのではないか。資本制というか、近代が絶対化するときに、それの内部的な矛盾と同時に、それが解体し、疎外させる領域や世界のことも考えざるを得ない。冬至祭りことでこんなことを考えていたのだが、独白はこの辺でやめる。
最近、経産省や原発マフィアの再稼働の動きが目立つが、この中に再生エネルギーなどに対する反動的動きも明瞭になってきている。原発が稼働しなければ電気は足りなくなる。これも原発神話の一つだったが、この嘘は原発がほぼ停止しきた三年間の示すことである。今でも電気は足りているのに、これに原発を稼働させたら電気は過剰になるのではないか。誰もが想像することである。原発が稼働すれば、過剰になる分は自然に近いエネルギー(再生エネルギーなど)の部分を抑制する、これが経産省などのシナリオである。原発再稼働→原発保存→原発新規建設という道である。脱原発エネルギーへの転換は反故にされているだけではない。電力業界の独占事業としての権益を守るために原発を保存し、それ以外の電力やエネルギーの創出技術は抑制し、排除する。新エネルギーの創出は抑制される。僕らの懸念していた通りになっているが、本当に腹立たし限りだ。
日本の官僚独裁(行政独裁)、あるいは官僚専制の見本みたいなものだが、安倍政権の強権的性格とともによく見ておかなければならない。安倍の政治は防衛官僚や警察官僚にこれを広げるのであろうが、この専制的で独断的な権力も弱点のあることを見ておかなければならない。これらに立ち向かうのは容易ではないが、彼らは基本的には国民によって託された存在であって、国民の意志に反したことを長くは続けられない。その矛盾を抱えていることを見抜いてそこに闘いを挑む道がある。彼らは原発の再稼働について、存続について国民の前に自己主張できてはいない(安倍政権もそうだ)。これは民意に反していることであり、弱いとことだ。ここを暴き、闘う道を作りだすのは難しいが道はあることを知らねばならない。ここでの闘いの道を考え続けよう。 (三上治)
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テントから脱原発を発信し続ける
夜、テント前では映写DVDに合わせてカラオケ中、テント中ではテント冬至祭りの料理が供されて宴会。
OさんがNHKスペシャルで「原子力発電の導入は慎重に~武谷三男の警告~」を紹介。選挙中にいい番組を放送したことを皆で称賛。NHKも視聴率の低い番組では製作者の良心を現している。でも、武谷三男が戦中に原爆開発に携わり米国の原爆投下を称賛し社会主義国の核保有を肯定した事実も忘れてはいけないと思った。
Mさんが昼も夜もバイクで来て、にこやかな笑顔で会話する。深夜まで泊まり当番に付き合ってくれ、次には泊まり当番に加わってくれるかな。
泊まりが終わった朝、いつものようにIさんといっしょに経産省本館やテントの前でチラシまき。急遽止まったFさんも加わり、「安全も、安いも、原発無いと電力足りない」は経産省の大嘘、既に460日間も原発稼働無で過ごしている、…と訴えながらチラシセットを撒いた。受取の常連さんも出てくる。
昼当番の方も来られて雑談していると、全国の土の放射線量を図っているという神戸の喜寿でも若い女性が、高濃度の土を持ってこられた。この霞ヶ関界隈、特に経産省の側溝付近の土の報謝線量は非常に高い(数百ベクレル/リットル)そう。結審されても脱原発実現まで闘うぞと決心 (K.M)
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1、年末年始企画(総責任:乱鬼龍)
12・28(日) テントを守れ川柳句会(14時―) 席題2題 乱鬼龍選
12・29(月) 企画募集中
12.30(火) 脱原発ナイトシアター(CD選:藤原&乱鬼龍)忘年会(一品持ち寄り) テント内・19時より
12・31(水) 21時―『世界から原発をなくそう!反原発紅白歌合戦、エピソードⅣ“民主主義の逆襲”』(経産省前、関電前、川内原発前テントを繋いで)
◆カウントダウン
01・01(木) こら!(筑紫)哲也!何ばしちょっとか?!『異論!反論!Objection!(0時30分―)
01・02(金) 経産省包囲走!テント新春マラソン(10時30― 12時30まで)終了後に表彰。甘酒も用意します。参加者・スタッフ募集中(連絡先:090‐7217‐4812)
01・02(金) 新春テント講談会 出演:香織倶楽部 (13時―16時) 後に番組
01・03(土) 第72回「after311―霞が関の中心から愛を叫ぶ!!!」(14時― )トーキング・ワールド・ウォーⅢブルース お正月スペシャル11 特別出演 野瀬正彦さん(チェリスト・元プファルツ州立歌劇場主席チェリストとして活躍)。
01・04(日) 新春川柳句会 席題2題 乱鬼龍選(14時― )
01・05)月)
新春もちつき・官庁ご挨拶廻り(10時―12時)
再稼働許さん!経産省前集会(12時―12時半)
だまし討ち結審許さん!地裁前集会(12時40分―13時10分
テント新春記者会見(13時半―14時半)
2、2月屋内大集会(責任:高瀬)
(趣旨)福島・再稼働を闘う人々の総結集! 再稼働阻止!テント裁判結審許すな!大集会 参加目標 500名
集会名称(仮) テント撤去・再稼働を許さない大集会
日時・場所 2月7日(土)18時開場 18時半開会 日本教育会館
内容 テントに心を寄せる各界・各層・分野からの発言を頂き、撤去を許さない大正論を形成し闘う意志統一行う。テント闘争を支える専門家(小児科医、高松医師の講演<福島小児線ガンは異常多発>ミニ講演
主催 経産省前テントひろば及びテント応援団共催
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