日米密約と安保の闇 「国家のウソ」の源流はここにあった
- 2010年 12月 9日
- 催し物案内
日米密約と安保の闇 「国家のウソ」の源流はここにあった
ゲスト 太田昌克さん(共同通信編集委員室)
日米4密約の一つ、72年の沖縄返還に伴う現状回復費を密かに日本政府が
肩代わりする密約を記した文書開示を求めた情報開示訴訟の控訴審が来年1月
に結審する。密約の存在を認め、文書開示を命じた一審判決に民主党政権が控
訴したからだ。60年安保以降、麻生政権まで自民党の政治家と官僚は「密約
は存在しない」と国会答弁でも公然とウソをつき、国民を欺いてきた。それに
もかかわらず、世論は無関心のままである。武器輸出解禁が政策決定の俎上に
のぼり、非核三原則の骨抜きが図られ、日米の軍事一体化に拍車がかかる今日、
これらの源流が日米4密約にあったといっても過言ではない。本来ならば、国
民の知る権利が踏みにじられ、「国家のウソ」がまかり通る政治と世論の関係、
市民社会の精神構造まで問われているのではないか。
12月定例会では、「核の傘」の下で行われてきた日米外交交渉での密約の
実態を明らかにした「核密約」のスクープ報道で平和・協同ジャーナリスト基
金大賞(09年度)を受賞した共同通信社の太田昌克さんをゲストにお招きし
ます。日米間の密約の実態、日米同盟に闇に深く切り込むことで、米ソ冷戦下
での難しい外交局面にあって不本意な決断を強いられたという言い訳が煙幕に
すぎず、むしろ積極的に米国の世界戦略に協力し、国民にはウソをつき、米国
の言いなりになってきた日米同盟の虚構を明らかにしました。当日は、今日ま
で続く日米同盟の闇とは何か、「国家のウソ」が大手を振る政治環境、騙され
ても何の反応も示さない市民社会が抱える問題も含めて議論したいと考えてい
ます。
<太田昌克さん>
1968年、富山県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、92年、共同
通信社入社。広島支局、大阪社会部(大阪警担当)、 高松支局、外信部、政治部
(外務省)、首相官邸担当)を経て、2003年 から2007年まで、同社ワシントン特
派員。「核持ち込み」問題などで「2006年 度ボーン・上田記念国際記者賞」
を受賞。現、編集委 員室。
著書に『731免 責の系譜―細菌戦部隊と秘蔵のファイル』(日 本評論社、1999年)、
『盟約の闇―「核の傘」と日米同盟』(同、2004年)などがある。
■日時 12月15日(水)18時45分~21時
■会場 文京シビックセンター5階C会議室(東京都文京区春日1-16-21)
■交通 地下鉄「後楽園」・都営線「春日」下車
■費用 ビジター1500円、会員・学生・年金生活者・ハンディのある方
1000円
■主催・連絡先 アジア記者クラブ (APC)
〒101-0061東京都千 代田区三崎町2-2-13-502Tel&Fax:03-6423-2452
E-mail:apc@cup.com
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