佐賀県知事に山口氏が初当選、自民分裂の激戦制す
- 2015年 1月 14日
- 時代をみる
- 池田龍夫
古川康元知事の国政転身に伴う佐賀県知事選挙は1月11日に投開票され、無所属新人で元総務省官僚の山口祥義氏(49)が初当選。自民・公明推薦の元同県武雄市長・樋渡啓祐氏(45)に4万票票も差をつけた勝利だった。政府・自民党本部が国政選挙並みに樋渡氏を全面支援した年明け最初の知事選で敗れたことは、安倍晋三政権にとって大打撃だ。
安倍政権は、玄海原発再稼働やオスプレイ佐賀空港配備計画の容認を公言していた樋渡氏を、地域の頭越しに全面支援。樋渡氏への自民党推薦も党県連ではなく、菅義偉官房長官の意向を受けた党本部が決めた。「安倍1強」の地方介入は自民分裂選挙の亀裂をより深め、地域の分断を招いた。
滋賀県知事選(2014年7月14日)沖縄県知事選(11月16日)沖縄衆院選(12月14日)に続き、与党候補敗北の傷痕は深く、4月の統一地方選に影響しそうだ。党推薦の樋渡啓祐氏を敬遠し、今回山口氏を擁立したJAグループ佐賀の政治団体「県農政協議会」は自民党の県内最大の支援組織だけに、事態は深刻化してきた。
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