ルネ研定例研究会のご案内
- 2015年 2月 8日
- 催し物案内
- 菅孝行
●第21回 ◇日 時:2015年2月9日月曜日18時半開始 ◇場 所:専修大学神田校舎7号館6階763教室
◇報告者:友常勉(東京外国語大学教員)
「グローバル・アナーキズムの争点:ソレル、大杉栄、ラウル・ヴァネーゲム、アガンベン」
シアトルやジェノヴァ・サミットでの闘争と弾圧、そしてその後の停滞、イスラエル/パレスチナで展開されているアナーキストの運動Anarchists Against The Wall(AATW)と昨年のガザ「51日間戦争」(岡真理)をにらみながら、暴力に抗する政治戦線の形成をめぐるグローバル・アナーキズムの現在の争点を考えてみたい。そのテーマに迫るために、シチュアシオニストのラウル・ヴァネーゲムの「日常生活の闘争」、ソレルや大杉栄ら革命的サンディカリズム論が、ゼネストを「横溢する生命力」として、あるいは「社会的神話」として定義したこと、さらに、「所有」と「使用」をめぐるアガンベンの諸論考が提起している、「来るべき共同体・共同性」というアプローチを参照する。 友常勉
●第22回予定2015年3月9日18時半開始 イタリア・オペライスタ群像(承前) 報告者 中村勝巳 ◇場 所:未定
イタリアの政治哲学者アントニオ・ネグリは、2013年4月に初来日した際に私が行なったインタビューにおいて、60~70年代イタリアにおける新左翼理論潮流オペライズモ(労働者主義)と、フランスの哲学者ミシェル・フーコーの仕事には、明らかな同時代性があると指摘していた(『現代思想』2013年7月号参照)。国家・資本・科学技術・医療・学知・文化産業などの権力が相互に緊密に連携しながら社会総体に充満し、人びとの生活全体を包摂するという事態を、フーコーなら規律権力=生権力として、ネグリたちオペライスタなら資本と国家が傾向的に同一化した融合権力として把握していたのだと。こうした生権力への抵抗・闘争の場を生政治として捉えるならば、どのような社会理論と運動が構想されるだろうか。この問題意識に沿ってイタリア・オペライズモの理論の軌跡を追いかける。第3回目は、マリオ・トロンティの1970年代の転回、〈政治的なものの自律性〉に関する議論を取りあげる。
●第23回予定2015年4月13日18時半開始 報告者伊吹浩一
23回をもって、定例研究会の一区切りとします。私は座長でなくなります。ルネ研に非登録で、私が勝手に連絡を差し上げていた方々へのお知らせは4月で終わりとなります。Mlにアドレスのある方は事務局から連絡がゆくはずです。非MLのかたで、その後も連絡が必要な方はお申し越しください。引き継ぎます。 菅孝行
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。