絶望の裁判所: 【3月13日】2014年衆院選挙無効請求訴訟の第一回口頭弁論
- 2015年 3月 15日
- 交流の広場
- 太田光征
皆さん
一昨日の第一回口頭弁論は予想通り、即日結審となり、今月30日午後3時半の判決言い渡しとなりました。
予想外だったのは、たかが選挙訴訟で何十人もの警備員を配備したこと。当事者ですかと問われ、いきなり金属探知機で検査をされました。
原告相棒の原さんは2012年衆院選から不正選挙を争点に選挙無効請求訴訟をしており、以来、同様の状況だったというから、今回は不正選挙を争点にしていないものの、原告に原さんが加わったことで、警戒したものと想像されます。
審理ならぬ審理の時間はわずか10分程度。争点に対する認否をことごとく拒否する被告らの主張を明らかにする時間もない。
法廷外の手法も当然に駆使して、勝つまで闘うしかありません。
第47回衆議院議員総選挙(2014年衆院選)無効請求訴訟を提起
http://kaze.fm/wordpress/?p=538
小選挙区定数の「0増5減」は無所属候補に対する差別を拡大して選挙の違憲性を強める
http://kaze.fm/wordpress/?p=539
2014年衆院選無効請求訴訟:原告適格を制限する過去判例と被告回答書に反駁する準備書面(2)を提出
http://kaze.fm/wordpress/?p=540
争点:
(1)「1票の格差」(一般的な定義):1議席当たりの有権者数ないし人口の選挙区間での比
(2)投票価値(政党・候補者の議席配分・獲得議席数に与える影響力)の格差:「1票の格差」以外の種々の類型の投票価値の格差がある。死票率格差など。
(3)政党間1票格差:「政党間」での「1議席あたりの得票数」を比較(衆院選比例区で、得票率9%台で議席を獲得できるブロックがある一方で、得票率10%台で議席を獲得できないブロックがあるなどの例ですが、この例に限らない。自民党細田博之氏の「比例区中小政党優遇枠案」の評価で、読売新聞も指摘し、産経新聞も概念化。スイス連邦最高裁判所もブロック間死票率格差=定数自体の格差=政党間1票格差を違憲と判断)
(4)比例区の定数枠から無所属候補を締め出す「当選枠配分の格差」
(5)コンドルセのパラドックス(渡部一郎・元衆議院議員も国会で指摘)という数科学的知見を無視するなどした小選挙区制そのもの
(6)野宿者など住所非保有者からの実質的な選挙権剥奪
(7)候補者2割要件:政党要件のない政治団体にのみ各比例区ブロックの定数の2割の候補者擁立を義務付けた比例区立候補要件
(8)高額選挙供託金
(9)原告適格制限:選挙人が所属選挙区以外の選挙区の無効を提訴できないとする判決
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。