「原発回帰」の姿勢改めぬ政府
- 2015年 4月 5日
- 時代をみる
- 池田龍夫
自民党は、2030年の電源構成(エネルギーミックス)について原発や石炭火力などの「ベースロード電源」の割合を6割程度にするよう政府に求める方針を固めた。この場合、原発は少なくとも2割程度は残る計算となる。
経済産業省有識者会議でも検討しているが、同様の考えのようで、「原発回帰」の流れは一向に変わらない。関西電力が福井県高浜原発1,2号機、美浜原発3号機の再稼働に向けた審査を始めたが、延長が認められるか危ぶまれている。
政府は原発再稼働にこだわっているが、太陽光・風力などの技術開発に転換するのが筋ではないのか。ドイツのメルケル首相が4年前の福島原発災害直後、「22年までに原発中止」の判断をくだした姿勢が蘇る。大学で物理学を専攻したそうだが、この決断と勇気は素晴らしい。日本の政治家にも、このような長期展望に立った政策を望みたい。
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