九州の超巨大噴火で日本の原発はどうなるのか(古儀君男 『火山と原発』(岩波ブックレット)より)+アルファ
- 2015年 4月 7日
- 評論・紹介・意見
- 田中一郎
(最初に,またしても許しがたい暴挙です)
1.保安院元幹部ら不起訴,東京地検 原発事故 過失問えず(東京 2015.4.4)
(関連1)福島原発告訴団 嫌疑不十分?いや、捜査不十分だ! 東京地検が不起訴の処分
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2015/04/blog-post.html
(関連2)福島原発告訴団 不起訴処分に抗議! 記者会見を開催します
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2015/04/blog-post_6.html
(田中一郎コメント)
ついこの間,告訴したばかりなのに,全く調べもしないで不起訴とは何事ぞ。そもそも,この告訴団の告訴を取り扱っているのが東京地検の「公安部」だと言うから驚きである。多くの人々からの注告を聞き入れず,いい加減で出鱈目な安全管理をして原発の大事故を起こした人間達の罪と責任を問え,と告発している事件を,治安秩序維持や国家反逆罪などを口実にして市民弾圧をもっぱらの「専門」にしてきた部署の「公安部」が所管するとは,なんということだろうか。これではまるで,原発事故を起こした人間達の罪と責任を追いかけるのではなく,この事件を告訴告発した一般市民を取り締まろうとする姿勢そのものが現れているということではないか。
この国の司法や検察は,骨の髄から腐っていて,日本国憲法の基本原理である主権在民=国民主権を平然と踏みにじっているようである。戦後最大の被害を生みだした,この福島第1原発事故について,誰一人として罪を問えない,起訴できない検察とは,いったい何なのか? 有権者・国民・市民は,覚悟を決めて,この国のありようを根本から変えないと,近い将来,また同じことが起きるだろう。
(次に若干のイベント情報)
2.語り部が語る今の「ふくしまの今」(イベントちらし)(NPO法人「ふくしま支援・人と文化ネットワーク」 2015年5月31日)
http://www.support-fukushima.net/news/150302.html
(関連)特定非営利活動法人「ふくしま支援・人と文化ネットワーク」
http://www.support-fukushima.net/
3.辺野古に基地を作らせない2ヶ月集中渋谷アピール
https://henokorelay.wordpress.com/2015/03/30/campaign-2/
http://www.labornetjp.org/EventItem/1427195660093staff01
<アクション予定>
日程:3月31日、 4月7日・21日・28日(すべて火曜日)
時間:19時〜20時30分
場所:渋谷駅 ハチ公前広場
※当日のゲストや内容など詳細は決まり次第、順次ブログやTwitter、Facebookにて発表します。
そして、5月24日(日)14:00からは国会包囲ヒューマンチェーンへ!!
4.(イベント情報)チェルノブイリ子ども基金最新情報(4/24 文京シビック小ホール)
http://homepage2.nifty.com/chernobyl_children/2015OMOTE.jpg
http://homepage2.nifty.com/chernobyl_children/saishin.html
5.ご紹介『火山と原発』(古儀君男(岩波ブックレット)から次の2つ
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033212447&Action_id=121&Sza_id=B0
(1)「超巨大噴火の可能性は十分に小さい」のか(古儀君男 『火山と原発』(岩波ブックレット))
(一部抜粋)
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図8は、過去60万年間に九州で起きた超巨大噴火(カルデラ噴火)の年代を示したものです。地震の履歴とは違って回数が少なく周期性もはっきりしませんが、大量のマグマをつくるのに一定の時聞が必要なことを考えると、ある程度の評価はできます。たとえば7300年前に超巨大噴火を起こした鬼界カルデラでは、噴火は当分なさそうに思われますが、前回の噴火からかなりの時間が経過している加久藤小林カルデラ、阿多カルデラは、そろそろ起きてもおかしくない時期にきているようにみえます。また姶良カルデラは約三万年前に今の錦江湾で初めて超巨大噴火を起こしましたが、同様のことが南北にのびる鹿児島地溝のどこかで起きることも否定はできません。
こうしたことを総合的に考えると、原発の運用期間中に「超巨大噴火の可能性は十分に小さい」(九電・規制委員会)と言い切ることはできないでしょう。
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(2)九州の超巨大噴火で日本の原発はどうなるのか(古儀君男 『火山と原発』(岩波ブックレット))
(一部抜粋)
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噴火の場所は九州南部と仮定し、噴火の規模を最も新しい超巨大噴火である7300年前の鬼界カルデラの噴火と同程度とし、同じような厚さで火山灰が積もると仮定します。そこで42ページの図10(C)のアカホヤ火山灰の分布図から、日本各地でおおよそどれくらいの降灰があるかを読み取ることができます。一般に噴出源に近づくほど火山灰は厚くなりますが、北西部を除く九州のほぼ全域と、四国の全域、そして大阪から紀伊半島にかけては厚さ29cm以上の火山灰に覆われます。人々は完全に身動きが取れなくなり、多くの家屋が火山灰の重みで屋根が抜けたり倒壊したりするでしょう。
さらに九州北西部から中国・近畿地方の全域、そして中部地方にかけては10cm以上の降灰となり、西日本全域が壊滅的な被害に直面します。首都圏にも、10cm近い降灰が予想されます。先述のように、内閣府は2004年、宝永噴火と同規模の富士山の噴火について被害予測をしていますが、その想定内容が現実のものになります。しかも、富士山の降灰は限定的でしたが、今回想定する噴火では火山灰は広く関東一円を覆い、東北南部まで達します。東京は完全に首都機能を失ぃ、日本は国家としての体(てい)をなさなくなるでしょう。まさに日本壊滅です。火山灰の届かない東北北部から北海道は健全性を保つことができても、未曽有の事態に、なす術はほとんどないでしょう。
こうした状況のなかで日本の原発に何が起きるのか。北海道と東北北部を除き、火山灰に覆われる九州から東北南部にかけては、15カ所、51基の原発があります(図12)。この中には廃炉作業が進んでいるものも含まれますが、電源喪失などの深刻な事態ではむしろ、燃料プールに保管されている使用済み核燃料の方がより危険かもしれません。降灰によって日本の大半が壊滅的な被害を受けることを考えると、これらすべての原発が深刻な事態に直面するのは避けられないでしょう。
①電気、ガス、水道、道路、空路、海路、通信など、すべてのライフラインがストップする
②細かい火山灰がコンピュータや電子機器の故障を引き起こす
③冷却水の取水が困難になる
④泥流が原発を襲う
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6.コンビニのパンは超危険? 見えないかたちで大量の添加物、健康被害の恐れ
(参考)セブン-イレブンの正体-古川琢也/著 週刊金曜日取材班/著 本・コミック : オンライン書店e-hon
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032171736&Action_id=121&Sza_id=C0
7.ナイ元国防次官補、辺野古「再検討を」 地元民意を重視 – 琉球新報 – 沖縄の新聞、地域のニュース
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-241405-storytopic-271.html
ナイ氏は昨年の知事選後、日本メディアに対し、辺野古移設に関して「長期的には解決策にはならない。固定化された基地の脆弱(ぜいじゃく)性という問題の解決にならないからだ」と指摘し、中国の弾道ミサイルの射程内にある沖縄に米軍基地が集中することが対中国の軍事戦略上、リスクになるとの見方を示した。
8.戻りつつある清流、日本初、ダム撤去のゆくえ(『生活と自治 2015.4』)
(関連)▶ 荒瀬ダム爆破! 日本初のダム撤去・ダムネーションReal video DamNation! First step of the Dam(Arase Dam) destruction of Japan – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5WbN2U6qgaA
(関連)4-2 荒瀬ダム撤去~日本で最初の 発電用ダム撤去と河川の環境回復(
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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