ポツダム宣言「当然、読んでいる」との 内閣答弁書の欺瞞
- 2015年 6月 4日
- 時代をみる
- 池田龍夫
安倍晋三首相が5月20日の党首討論で、第2次世界大戦で日本が降伏を勧告されたポツダム宣言を「つまびらかに読んでいない」と答弁したことについて、安倍内閣は2日の閣議で「当然、読んでいる」とする答弁書を決定した。
維新の党の初鹿明博衆院議員の質問主意書への政府答弁書によると、首相は「具体的な発言の通告が事前になされなかったため、ポツダム宣言の正確な文言を手元に有しておらず、そのような状況で具体的な文言に関する議論となったため、つまびらかではないという趣旨を申し上げた」と弁明。ポツダム宣言に対する見解についても問われ「我が国はポツダム宣言を受諾して降伏したものである」としたものの、首相の最初の答弁を翻した〝逃げ腰〟答弁はまことに不誠実である。
安倍首相の国会答弁には、この種のはぐらかしが多すぎる。野党が衆院予算委で審議拒否せざるを得なかった顛末が読み取れる。こんな軽はずみな答弁を繰りかえすようでは「首相失格」である。
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