6/14国会包囲行動(「戦争法案反対!」「憲法9条を守れ!」)参加レポート
- 2015年 6月 15日
- 評論・紹介・意見
- 合澤清
なんとも蒸し暑い天気だったが、それでも大勢の方々が予定の午後2時前には国会を大方包囲していた。私も連れ合いと一緒に1時頃には日比谷図書館に着いたのだが、さすがにまだ早すぎるのではないかと考えて、図書館の中でしばらく待機、それから「経産省前テントひろば」へ行った。テントの前には徳島県から来た人たちが幟を持っていて、テントの右前に大型テレビが設置され、その前で一人の男性がマイクで盛んに会話をしていた。どうもこの大型テレビに映し出されている画像の中と対話(実況中継)を試みている様子だった。
1時半頃、われわれも国会目指して歩き始める。テントの目の前の大通りを渡り始めてすぐ、向こうからテントの責任者と目されている渕上さんが歩いてきたのに出会う。体調を壊していたと聞いてはいたのだが、ご当人はいたって元気そうで、「もう大丈夫だ」と言っていた。
国会に近付くにつれて大勢の人たちが、旗や幟、あるいは赤や青のボール紙に印刷された
「戦争させない!」「9条壊すな!」と書かれたプラカードを持って歩いているのに出会う。われわれもその中に入り、途中で配られた同じプラカードを持ってとりあえず国会を一周しようと歩き始める。さすがに今回の包囲行動には大勢参加しているのが分かる。
社民党の吉田忠智氏などもお供を連れて人ごみの中を歩いていた。知った顔の方々にも大勢出会う。弁護士の内田雅敏さんとも久しぶりに会い、言葉を交わす。
かつて元気が良かった「新左翼」の人たちも、この日は参加していたようで、手元のチラシを後でながめて改めて驚いた。それにしてもまだ彼らの一部が、相変わらずのセクト争いにかまけているようなのは感心できない。
その内定時の2時になり、各所に設置されたスピーカーから評論家の佐高信氏に続いて各政党代表者の連帯の挨拶が始まった。民主党の長妻氏、共産党の志位氏、社民党の吉田氏など。相変わらずの自党の宣伝が鼻についたのだが、それでもおおむね興味深い話をしていたと思う。「潮目が変わった」というのが彼ら大方の見方であるようだ。
ゆっくり歩いて国会を一周。さすがに暑い。多くの人が、水のペットボトルを持っている。
主催者発表では、この日の参加者は25000人であったそうだ。それ以外にも、渋谷での若者のデモには3000人ほどの人が参加したとのことだし、名古屋でも4000人のデモがあったとのこと。
僕の意見では戦後の憲法を「護憲する」といった消極的な態度ではだめで、あくまでわれわれが進んで「平和憲法」を勝ち取っていくことこそが大切であると思う。この立場の相違は決定的に違うと思う。あえて言えば、「護憲」はまだまだ「奴隷的な卑屈な」立場表明でしかない。それに対してわれわれが自主的に9条の戦争放棄に基づく「平和憲法」を選び、その基調の下でわれわれの国家をつくりだしていく構えこそが重要ではないかと思う。少なくとも僕自身はそういう気持ちでこの闘いに参加しているつもりである。
帰りに、中華屋による。そこで見た民放テレビでは、この日の国会包囲行動が大画面で映し出されていた。ところが、NHKは相変わらずこの報道を後回しにしたそうだ。上海のデモが真っ先に取り上げられたとのこと。「国民のための(皆様の)NHK」とは、実は「政府のためのNHK」でしかないことを自ら暴露している。哀れなことだ。
20150614 UPLAN とめよう!戦争法案 集まろう!国会へ6・14国会包囲行動
初出:UPLANの三輪祐児さんより許可を得て転載
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion5411:150615〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。