「テレビは革命を伝えないだろう」
- 2015年 6月 17日
- 時代をみる
- 醍醐聡
2015年6月16日
今朝、ブログへのアクセスを確かめると、昨日アップした記事に2つ、コメントがついていた。すでにブログ上では公開したが、多くの方に知らせたい文章なので以下、全文を紹介したい。
1つ目のコメント
「『Revolution Will Not Be Televised』(革命はテレビ中継されないだろう)というスコット=ヘロンの歌もあります。
どんな大事件でも報道されなければ存在しないことになるし、逆になでしこジャパンやらのどうでもよさそうな事を繰り返し報じることで、人々にはそれの方が大事件・大きな話題なのだと刷り込めます。
(2012年6月29日夕刻にやはり20万もの人々が“原発止めろ”と国会正門前を埋めたのに、報じたメディアは一切ありませんでした。「正しい報道ヘリの会」はこれへの批判から生まれています)」
2つ目のコメント
「最近のNHKニュースには呆れ果てつつ強い怒りを覚えます。
地方にいると、ニュースソースはNHKニュースからと言う家庭が非常に多いですね。そこが、安保法制に反対する世論の動きをほとんど伝えず、一方安倍さんや菅さんの発言を長々と詳細に報道するのですから、正しく情勢をつかめるわけはありません。
NHKに限らず、他の民放各局の政治の動きに対して完全に腰が引けた報道ぶりと、お笑いタレントを多用した実にくだらないバラエティ番組の多さにため息ばかりついています。メディアの総腰砕けが安倍政権を支えていると言っても過言ではないでしょう・・・・。」
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1つ目のコメントで紹介されたギル・スコット・ヘロンの「Revolution Will Not Be Televised」という鋭利な言葉を、恥ずかしながら私は知らなかった。ネットで検索すると、次のような、この歌の原文・和訳対照が見つかった。
http://protestsongs.michikusa.jp/english/heron/revolution_will_not_be_televised.html
55年前の昨日、安保条約の強行採決に抗議する33万人(主催者発表)が国会を包囲した。樺美智子さんの死という事態まで起こしたこの日の流血の有様(政権が手配した右翼・暴力団も出動していたと言われている)を議会政治の危機とみた電通の吉田秀雄と朝日新聞社の笠信太郎らを中心に在京新聞社7社は、2日後の6月17日に共同宣言『暴力を排し議会政治を守れ』と題する社告を掲載した。
結果として、この報道機関の共同声明は安保反対の国民運動を分断し、運動に冷や水を浴びせる結果になった。
上の2つ目のコメントで記されたように、現状を「メディアの総腰砕け」と言い切れるのかはともかく、安倍首相と親しく会食を重ねる報道人が再びこうした「窮地に立たされた政権を救援する」役割を演じることがないよう、あるいは、かりに彼らが政権救援・大勢翼賛の行為に乗り出したとしても、そんな浅はかな行為に動じない強固な民意を作り上げることが急務である。
ささやかながら、私も、その一環として、このブログを書き続けたい。
初出:醍醐聰のブログから許可を得て転載
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye3016:150617 〕
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