安保廃案と安倍打倒への小さな提案 ―「やれることを地道に飽きずに」実践の勧め―
- 2015年 6月 19日
- 評論・紹介・意見
- 半澤健市安保
《安保法制は破綻した―しかし政権には数がある》
安倍晋三内閣の安保法制案は理論的に完全に破綻した。
第一に、憲法学者の95%が法案を「違憲」としているのに、政府側の反論が全く説得力を欠いているからである。安倍首相は「合憲と確信」しているとしか言えないのである。高村副総裁の目が泳いで弁護士とは思えぬ意味不明な発言を連発している。首相の理由なき確信だけで法律を通すことはできない。
第二に、政府が根拠とする最高裁の「砂川判決」は、時の田中耕太郎最高裁長官や藤山愛一郎外相の売国的言動を伴なう不当裁判であった。それが米国側情報で明らかになったからである。この国が米国の属国同然であったこと―あること―が誰の目にも明白である。
第三に、地上波や全国紙が報道しない国会や党首討論の「全過程」画面をみれば、個別の問答での安倍首相、中谷防衛相、岸田外相の答弁は支離滅裂で屁理屈にすらなっていない。
それが小学生にもわかるからである。
大手メディアが報道しなくても、各地の反対運動、とくに若者が増加しつつある街頭活動、公聴会での反対者の多さ、圧倒的な反政府世論、が「潮目」を変えつつある。
しかし、敵もさるものである。政権には圧倒的な「数」があるのである。私は100万人の人々が国会を廃案と安倍退陣まで包囲することを望むものである。
《やれることを地道に飽きずにやる》
しかしお前はどうするのか。私は傘寿を迎えて体調不芳でありデモや集会に参加できない。世の中には私のような高齢者の他に、仕事の都合や世間体が気になって、大っぴらに動けない人が大勢いると思う。どうすればよいのか。まことに平凡ながら次のようなことをマメにやることが大事だと思う。
1.知人一人一人に「安保法制廃案と安倍退陣」を会話やメールで訴える。有効と思う「サイト」や「ブログ」の記事、好ましい集会・催事の予定、写真を転送、拡散する。「良いサイト」の共通認識が意外に少ないと感ずることが多い。
2.国会議員、地方自治体議員に対して質問したり廃案賛成を要求をする。
3.メディアに対して感想、批判、注文を送信する。一つのメディアに対して社長、局長、担当へ同時送信する。要望や苦情受付窓口だけだとブロックされる恐れがある。
4.自分が執筆できるメディアがあれば積極的に活用する。電子メールだけでなく印刷物でも勿論よい。
《読者の意見と提案を歓迎します》
上記の4項目だけでも大変な作業である。私も心掛けているが十分にはやれていない。されども目的は身近な人間、政治家、メディアに呼びかけて、一人でも多くの法案「廃案」賛成者を増やすことであり、来年の参院選で安倍自公政権を打倒することである。
最近、護憲団体のニューズレターで「大異を残して小同につけ」というコピーを見つけた。そもそもは「小異を捨てて大同につけ」であり、それが「小異を残して大同につけ」と言われるようになった。それを更に進めたものであろう。限りなく「野合」に近いという批判を覚悟の上での発想であろう。事態はここまで切迫していると共感する。しかし倒閣までは賛成しない人がいるかも知れない。
読者からの、別の視点による建設的な批判や提案を歓迎する。(2015/06/18)
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