(報告)秘密保護法廃止 7.6 「12.6を忘れない6日行動」: 院内講演会 「秘密法がもたらす監視社会」 & マイナンバー制度の見直しを求める自治体議員による共同記者会見
- 2015年 7月 7日
- 評論・紹介・意見
- 田中一郎
昨日(7/6)、衆議院第一議員会館において、院内集会「秘密保護法廃止! 7.6「12.6を忘れない6日行動」」(院内講演会「秘密法がもたらす監視社会:盗聴法、共通番号、共謀罪の問題点」)が開催され、そのあとマイナンバー(共通番号)制度の見直しを求める自治体議員による共同記者会見が行われました。以下、簡単にご報告申し上げます。
(1)(集会パンフ)秘密保護法廃止 7.6「12.6を忘れない6日行動」(2015.7.6)
(2)年金情報漏えいと番号(マイナンバー)制度(共通番号いらないネット(原田) 2015.7.6)
(3)世界を覆うNSA盗聴監視システムにドイツも組み込まれていた、問われる日本政府の関与の有無(海渡雄一 2015.7.6)
(4)盗聴情報開示に苦慮、米NSA協力 独政府、野党追求に(毎日 2015.6.29)
http://mainichi.jp/shimen/news/20150629ddm003030159000c.html
(5)特定秘密保護法関連の新聞記事
(6)「マイナンバー」は敵か味方か(『週刊新潮 2015.7.2』)
http://www.mynumber-shakaihokenroumushi.com/20150702kiji.html
(7)マイナンバー制度「あなたの財産を丸裸にします」(『週刊現代 2015年7月11日号』)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44012
<当日の録画>
(1)▶ 20150706 【院内集会】「秘密保護法がもたらす監視社会」‐盗聴法、共通番号、共謀罪の問題点‐ – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mjS5BtM2CBw
(2)▶ 20150706 UPLAN【自治体議員による記者会見】共通番号(マイナンバー)制度の見直しを求める共同記者会見 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=X-eoQIyjfMY
1.秘密保護法廃止 7.6「12.6を忘れない6日行動」(院内講演会「秘密法がもたらす監視社会:盗聴法、共通番号、共謀罪の問題点」)
当日の録画(上記)をぜひご覧になってみてください。最初に衆議院議員の清水忠史氏(比例近畿ブロック:大阪4区)が特定秘密保護法・盗聴法と監視社会のお話をされましたが、なかなか傾聴に値する、わかりやすいお話でした。そのあと、メインスピーカーの一人・斉藤貴男氏(ジャーナリスト)の講演でしたが、斉藤氏のお話は、思わず引き込まれるくらいに迫力のある興味深いお話でした。これは聞き逃してはいけないと思います。
続いて、もう一人のメインスピーカーの弁護士・海渡雄一氏が、スノーデン氏の著書『暴露』(新潮社)などを紹介しながら、盗聴法と国による秘密裡のプライバシー侵害、及びその目的などについて、緻密な自作レジメを使った説明講演をされました。海渡雄一氏のお話の後半で、この集会に参加していた福島瑞穂参議院議員との間で、ほほえましい「夫婦論争」(けんか?)のハプニングもあり、眠気も吹き飛ぶ面白い話が聞けた次第です。なお、海渡雄一氏がお話の中で紹介した毎日新聞記事は、別添PDFファイル、及び上記URLを参照してください。
*毎日新聞記事(2015.6.29)について
少し前にドイツのメルケル首相の携帯電話がアメリカNSAによって盗聴されていたことがスノーデン氏の告発で表面化しました。その時はメルケル氏が不快感を示し、世界もメルケル氏を被害者・アメリカをルール違反の加害者として見ていましたが、実は昨今、そのドイツの情報機関が盗聴・覗き見をして収集した情報を、ギブ&テイクの形で秘密裏にアメリカのNSAへ横流ししていたことが発覚しました。そのため、ドイツ=被害者という見方は一転し、欧米のどこの情報機関も「同じ穴のムジナ」であることが明らかとなったという話です。
アメリカは、いわゆるアングロサクソン系の旧大英帝国諸国(イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)とは包括的な情報交換の条約を締結しているようですが(いわゆる国際的盗聴機構「エシュロン」?)、ドイツとは部分的に情報交換を行っているようです。ドイツにしてこんな調子ですから、アメリカに対してまるっきり節操も何もあったものではない日本の場合はどうなのか、おそらくは、ぞっとするようなレベルでアメリカへの情報進呈が行われていて(ひょっとすると一方通行)、それを今般の特定秘密保護法が隠してしまっている可能性は高いのではないかと思われます。
(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ドイツ政府:米NSA協力、盗聴情報開示に苦慮 野党追及(毎日新聞 2015年06月29日 東京朝刊)
【ベルリン中西啓介】米国家安全保障局(NSA)による通信傍受活動にドイツの情報機関が協力していたことが発覚し、野党が政府に傍受対象リストの公開を要求している。 公開すれば米国との関係悪化は必至で、テロ対策などで米国との連携を必要とするメルケル政権は苦慮している。
NSAの依頼を受けて政府や企業の通信を傍受していたのは、ドイツの情報機関・連邦情報局(BND)。独メディアは今年4月、NSAが仏大統領府や欧州連合(EU)関係者、民間企業などのメールアドレスや電話番号を含む約400万件もの「対象リスト」をBNDに渡し、BNDが収集した情報の提供を受けていた、と報じた。独政府は今も、NSAが作成した約4万件の傍受対象のリストを保管しているとされる。
旧東ドイツ情報機関シュタージによる大規模なスパイ、通信傍受活動の恐怖を経験したドイツ国民は、監視社会への嫌悪感が強い。リストの存在が明らかになった後、開示を求める世論が急速に高まった。
BNDは「NSAの協力なしに情報収集はできない」として、米国との協力関係にヒビがはいることを懸念。メルケル政権は打開策として、政府が選んだ少数の代理人がリストを見て議会の特別調査委員会に内容を説明することを提案し、特別委は与党の賛成多数で同意した。だが、野党「緑の党」や旧東独与党の流れをくむ左派党が猛反発。ラマート連邦議会議長も独誌シュピーゲルとのインタビューで「政府が代理人を選ぶなど筋違いだ」と批判した。野党側は、リストを開示しない場合、連邦憲法裁判所へ提訴する方針だ。ドイツと米国は、南部バイエルン州にある情報監視施設で協力して情報収集活動を行ってきた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●暴露 スノーデンが私に託したファイル-グレン・グリーンウォルド/〔著〕 田口俊樹/訳 濱野大道/訳 武藤陽生/訳 本・コミック : オンライン書店e-hon
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033092127&Action_id=121&Sza_id=B0
●ウィキペディア エシュロン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AD%E3%83%B3
2.マイナンバー(共通番号)制度の見直しを求める自治体議員による共同記者会見
当日の録画(上記)をぜひご覧になってみてください。出席いただいたのは、現職13人、前職2名の15名です。
(当日、会場に来ていただいた地方議員)
藤代千葉県議、関口国立市議、けしば杉並区議、伊藤佐倉市議、坂本目黒区議、大塚東村山市議、白石東久留米市議、大野佐倉市議、佐藤八王子市議、五十嵐佐倉市議、奥山前杉並区議、伊地智多摩市議、奥田杉並区議、そね杉並区議。
また、世話人の商工団体関係として山崎、地域運動として東海地区林さんが発言しました。さらに、自治体での評価が形式(形骸化)そのものであることを、衆議院池内さゆり議員スタッフと事務局宮崎から報告しました。
会場での各自治体議員からのお話は、各自治体現場における「マイナンバー(共通番号)制度」への現状での施行準備の進捗状況や、この制度の様々な欠陥や問題点を自治体現場がどう受け止め、それをどのように克服しようとしているかなど、自治体現場での実態と、それに対する悪戦苦闘の様子が生々しく伝わってくるものが多かったです。各議員さんの話を聞けば聞くほど、こんな制度は一刻も早く廃止にするか、少なくとも、当分の間は施行延期にすべきものであるとの印象を強くするものでした。そもそも多くの中小零細企業で、ほとんど「マイナンバー(共通番号)制度」導入の準備ができていないのですから。
(地方自治体議員共同アピールリスト:2015年7月6日 第1次集約)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
藤代政夫(千葉県議)、木村真(豊中市議)、藤原美佐子(文京区議)、井奥雅樹(高砂市議)、山口菊子(豊島区議)、瀬野喜代(荒川区議)、丸尾牧(兵庫県議)、伊地智恭子(多摩市議)、平野かおる(大阪府島本町議〉、外村敏一(大阪府島本町議〉、戸田靖子〈大阪府島本町議〉、吉川ひろし(東京都檜原村議)、戸田ひさよし(門真市議)、高木りゅうた(高槻市議)、のぐち英一郎(鹿児島市議)、杉谷伸夫(向日市議)、まつや清(静岡市議)、大津留求(伊丹市議)、市原広子(狛江市議)、片山かおる(小金井市議)、矢澤江美子(八潮市議)、よつや薫(西宮市議)、中村まさ子(江東区議)、光城敏雄(大東市議)、小林昌子(和泉市議)、横田えつこ(岡山県議)鬼木のぞみ(岡山市議)、荒井眞理(佐渡市議)、山本ひとみ(武蔵野市議)、増田薫(松戸市議)、白石玲子(東久留米市議)、橋本久雄(小平市議)、小宮清子(千葉県議)、津久井清(鎌ケ谷市議)、二木洋子(前高槻市議)、佐藤あずさ(八王子市議)、高橋登(泉大津市議)、中西レオ(明石市議)、武井多佳子(松山市議)、大沢ゆたか(立川市議)、中西智子(箕面市議)、有賀精一(日野市議)、大塚恵美子(東村山市議)、野村羊子(三鷹市議)、門間ひで子(羽村市議)、前田辰一(芦屋市議)、森てるお(西東京市議)、丸山美子(元東京都檜原村村議)、中山英治(前相生市議)、永井俊作(明石市議)、竹内ともえ(赤穂市議)、いけぶち佐知子(吹田市議)、山敷恵(高石市議)、池田いつ子(兵庫県稲美町議)、清水信之(元狛江市議)、山本友子(千葉県議)、入江晶子(千葉県議)、大野博美(佐倉市議)、五十嵐智美(佐倉市議)、伊藤とし子(佐倉市議)、山本良子(元佐倉市議)、道端園枝(元佐倉市議)、服部かをる(元佐倉市議)、宮部恵子(元佐倉市議)、三宅桂子(船橋市議)、まきけいこ(元船橋市議)、北上哲仁(川西市議)、田中紀子(木更津市議)、金井珠美(元木更津市議)、大谷順子(四街道市議)、小室美枝子(野田市議)、小沢美佳(市原市議)、桑田尚子(元市原市議)、秋本のり子(市川市議)、尾和弘一(岩出市議)、蛇石郁子(郡山市議)、大島淡虹子(宝塚市議)、増田京子(箕面市議)、一色風子(西宮市議)、村上ひろし(西宮市議)、小山広明(元泉南市議)、熊野以素(豊中市議)、酒井弘行(豊中市議)、大橋涼子(元和泉市議)、奥田雅子(杉並区議)、そね文子(杉並区議)、坂本史子(目黒区議)、奥山たえこ(元杉並区議)、上符玲子(元市原市議)、市来伴子(杉並区議)、斉藤ゆうこ(荒川区議)、嶋﨑英治(三鷹市議)、けしば誠一(杉並区議)、新城せつ子(杉並区議)、陣内泰子(八王子市議)、野呂恵子(大田区議)、ひぐちのりこ(仙台市議)、関口博(国立市議)、小川ひろみ(前国立市議)、 第1次集約 100名
*前、元議員が含まれています。これは、2012年民主党政権時の法案提出など、2010年頃から共通番号法制の動きが始まったことに対しての全国運動、自治体議会での取り組みなどに関わられた経緯をふまえ、意見表明をお願いしたことによります。
*本日公表は第1次分です。引き続き賛同議員を募ります。
*第3回定例議会等で、長岡京市議会、豊明市議会に続く意見書採択の取り組みも進めます。
それから、先般の私のメールと重複しますが、マイナンバー(共通番号)制度に関するチラシ類一式は下記のサイトにあります。時間のない方は,これをザッとごらんになるだけで,この制度のどこにどのような問題があるのかが手っ取り早くわかります。
●共通番号いらないネット ちらしコーナー
http://bango-iranai.net/library/libraryList.php
(「共通番号いらないネット」へ参加ご希望の方は下記へご連絡ください。情報交換用のMLに参加できます)
●共通番号いらないネット HP
http://www.bango-iranai.net/aboutBin/aboutBin.php
(画面の下の方に,「共通番号いらないネット」のメールADがあります)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion5466:150707〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。