(報告)福島被ばく訴訟(原告は井戸川克隆前双葉町町長)が東京地裁で始まりました=とても重要な裁判です、多くの支援者が駆け付けてくださいました
- 2015年 8月 26日
- 交流の広場
- 田中一郎
さる8月21日、東京地裁にて、福島被ばく訴訟(原告は井戸川克隆前双葉町町長)の第1回公判が開催されました。当日は多くの支援者が駆け付け、法廷には入りきれなかったため、そのあと、弁護士会館で開催された「報告集会」で合流となりました。多くの支援者を前に、原告となられた井戸川克隆前双葉町町長は、ごあいさつのお話の前に感激のあまり、涙されていました。これまでの井戸川克隆さんの御苦労を思うと、当方も「もらい泣き」をしてしまいました。
この裁判は、東京電力幹部役職員や原子力安全保安院幹部職員ら、福島第1原発事故の責任者たちへの刑事告発裁判(先般、東京第5検察審査会が強制起訴を決定)や、東京電力株主代表訴訟、更に、福島第1原発事故メーカー訴訟や原発事故被害者による損害賠償訴訟、及び、「子ども脱被ばく裁判」などと並んで、福島第1原発事故に関連した訴訟では、非常に重要な訴訟の一つと思われます。特に、放射線被曝についての裁判としては「子ども脱被ばく裁判」とならぶ大きな意味を持ち、前者が、子どもたちやその家族の「安全に教育を受ける権利」「安全に生きる権利」「避難をする権利」などを国や自治体に認めさせようとするものであるのに対して、今回の井戸川克隆さんの裁判は、福島第1原発事故後の加害者・東京電力や事故責任者・国の放射能汚染・被ばく対応が出鱈目の限りを尽くし、被害者住民をないがしろにしてきた重大な人権侵害であることを告発する意味があり、見逃すわけにはいかないものです。
報告会での様子は、OUR PLANET TVのサイトにある録画をご覧ください。なお、公判報告会の後つづいて、今後のこの裁判の支援体制をどうしていくかの第1回目の相談会が行われ、きたる9月6日(日)、埼玉総合法律事務所(下記サイト参照:担当弁護士=猪俣正弁護士:TEL048-862-0246、0355)にて、第1回支援者会議(仮称)が開催されることとなりました。
以下、簡単に、公判当日の資料、その他、関連情報をお届けいたします。
●8-21 福島被ばく訴訟第1回期日のお知らせ(井戸川前双葉町町長意見陳述等) 埼玉総合法律事務所
http://saitamasogo.jp/archives/66613
(1)福島被ばく訴訟 資料(1)(2015.8.21)
(2)福島被ばく訴訟 資料(2)(2015.8.21)
(3)福島被ばく訴訟 代理人意見陳述書(松浦麻里沙弁護士 2015.8.21)
(4)福島被ばく訴訟 意見陳述書(井戸川克隆さん 2015.8.21)
<関連サイト>
(1)「被ばくは国の責任」井戸川前双葉町長が裁判で追及 OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node%2F1961
(2)埼玉総合法律事務所
(3)元双葉町長の井戸川克隆氏の東電裁判が始まる!「私が大量被ばくしたのは国と東電のせい」|真実を探すブログ
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