NHK会長選出に関しての申し入れ
- 2011年 1月 11日
- 時代をみる
- NHK会長選出醍醐 聡
2011年1月11日
NHK経営委員会
委員長 小丸成洋殿
NHK会長選出に関しての申し入れ
開かれたNHKをめざす全国連絡会
世話人:松田浩 隅井孝雄 醍醐聰 岩崎貞明
NHKの自主、自立、健全な発展のために努力されておられる経営委員の皆様の日頃のご努力に敬意を表します。
NHK会長の任期切れが迫り、新しい会長の選出が間近に迫っています。
現在NHKはじめ日本のメディアがデジタル化などに伴う大きな変動に直面しています。また激動が予想される国内外の情勢の中で、NHKなどメディアの動向が問われている時でもあります。日本のマスメディアの重要な一角を占めるNHKの会長にどのような人物が就任するかは、国民全体の重大な関心事です。
しかし、NHK会長の選出は依然として密室の中でおこなわれていることは、私たちにとって極めて不本意なことと言わざるを得ません。その上、新聞報道では、会長職の交際費そのほか、自らの経済的処遇にことのほか関心を向ける候補者もいると伝えられますが、このような人物はNHK会長としては極めてふさわしくない資質の持ち主といえます。
NHKは公共性の高い非営利の放送メディアです。そのトップの座には、NHKの公共性を自覚し、権力や財力におもねらず、高潔、清廉、かつ志ある人物が選ばれる必要があります。また国民の受信料によって運営されている以上、財政、経営にも的確な理念を持つ人物である必要もあるでしょう。
私たちはかねてから会長選出の公開と透明化を、繰り返し要望してきましたが、ここ改めて以下のような申し入れをおこなうものです。
1.経営委員会は、会長選出基準として、ジャーナリズムと放送の文化的役割についての高い見識を持ち、言論、報道機関の責任者として、放送の自主・自立の姿勢を貫くとともに、公共放送としての的確な経営理念を持つ人物であるか否かを、判断の柱にすべきである。
2.経営委員会は、会長選出の審議経過を公開するとともに、最終決定の前に複数の候補者を公表し、なおかつこれらの候補者の会長就任への抱負など所信表明の機会を設け、市民、視聴者の判断材料を提供すること。
3.経営委員会は、この機会に改めて今後の会長選出について、広く市民視聴者に呼びかける公選制を導入すべく、制度的な検討を行うこと。
以上
初出:「醍醐聡のブログ」より許可を得て転載
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
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