テント日誌1月12日…川内テント通信/1月27日関電東京支社抗議行動
- 2016年 1月 14日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1586日
川内テント通信 明けましておめでとうございます
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。昨年は台風直撃でテントが壊滅的打撃を被るなどいろいろありましたが、写真の通り立派に再建することが出来ました。これもひとえに皆様方のご助力の賜物とメンバー一同、心より感謝申し上げます。
この正月9日には地元川内の方々、鹿児島や水俣、福岡などから駆けつけてくださった方々、テントメンバー合わせて30名ほどの賑やかな新年会を持ちました。新年会の目玉は二つ、一つは幅25メートルの巨大な横幕をテント前に設置し、新たな闘いの目標をメッセージとして掲げることでした。文面は「未来ある子らに遺すな核のゴミ 原発廃炉は 天の声」というものです。
二つ目の目玉は、「中野行男基金」の創設です。中野さんは、私たちが久見崎海岸にテントを張って以来大変世話になった方です。産卵上陸するアカ海亀の保護に情熱を傾け、亀のこと、海のことに関する私たちの教師でもあった方です。再稼働阻止のたたかいにも積極的に黙々と加わる硬骨のひとでした。
この中野さんが昨年9月脳こうそくに倒れ、現在入院中なのですが、テントメンバーの野村さんが「中野さんが人知れずやってきたことを顕彰するため【中野行男基金】を創ろう」と提案、基金も寄せてくださったのです。
集まった地元の人たちも大賛成で、この基金をさらに大きくし、中野さんの事業を引き継いでいこうということになりました。
以上がテントの行事の報告ですが、新年会と同じ1月9日もう一つのニュースがありました。次は同じくテントメンバーの一人稲井さんの報告です。
年明けは早く過ぎるって誰もが思うらしけれど
年末年始は一部の人たちを除けば日常の時間がかわる。休日が多いというだけでなく、日常的な時間の流れが変わる。少なくとも人々にそういう幻想というか、思いを抱かせる。現実には休日は多くなり、休みというべき時間も多くなる。そして、日頃できないことをやる時間もできるのだが、なにかやりたいと思ってもそれは思い込みで実際はほとんどできないことが多い。この休みに是非、読もうとあれこれ本を集めておいても積読という結果になる。DVDで映画でもと思っても同じことだ。借りてくるところまではいいのだが、観るとまではいかないのだ。これは日常的な時間から、別の時間に身体というか、身体的な対応が切りかえにくいからであり、日常的な時間の過ごし方を変えられないからだ。身体化された時間の過ごし方はなかなか変えられないもので、入院や急に自由な時間ができても戸惑うのも似ている。この切り替えを身体レベルでやらないと時間はうまく使えない。実際は無意識化してある時間の強さを知らされるのだろうが。時間が経つ感覚も同じか。
せめて日常的には考えられないこと、例えば、まとめて考えることぐらいはしたいものだと思ったが、それもできない。以前には新聞は年頭の所感や展望を出していたが、それも最近はみられない、新聞を読みながら、時代や社会の未来を考えることもできない。雑誌が権威というか、力を持っていた時代には年頭論文を誰が、何を書くかも注目されていた。それももう見られない。僕の頭にはむかし風の習慣がまだ残っているのか、展望というか、未来を見通したい思いがあり、考えをそちらに向けようとしていた。僕は原発の事、戦争の事、格差のことを三大話ではないが、現在の世界や社会を考えるテーマとおもっている。政治や社会のこと、その未来を考えるのは難しい時代だが、このテーマを柱にしたらと思っている。さしあたってはこれでいいのではないか。
安倍は戦争の事に中心があって、やっぱり憲法改正に踏み込んできたと思う。彼には経済などのことは政治的に必要だからということはあっても関心はそれほどないのだろう。アベノミクスは官僚からの進言でやりだしたのだろうが、彼の考えから出たものではないと思う。彼には経済成長という幻想は強いだろうが、どちらかといえば小さい政府派であったし、国家の経済過程の介入に積極的な方ではなかったのではないか。彼の関心の中心は国家の復権であり、旧来の国家主権の取り戻しだ。帝国主義的なというか、国家主義的な国家主権の恢復なのだ。(国民主権やそれから制限される国家主権をかえたいのだ)。取り戻したい日本というのは帝国的な、国家主義的の国家主権の日本ということである。この中心事に歩を進めたい、それが今年の彼の決意だろう。彼にはそれが日本の復権であり、政治的に何よりめざしてきたことだからである。これをやる場合には、従来はアメリカの占領政策も含めた戦後政策とぶつかると考えられてきた。かつてはアメリカが自国の帝国主義化はやっても、日本の帝国主義化は警戒するという矛盾したところがあった。アメリカは同盟化ということで、日本の帝国主義化を認める路線に転換した。アメリカの力の減衰があるが、アメリカは対日関係を修正してきている。日本はアメリカ帝国主義化の翼下での帝国主義的復活に修正してきた。戦後の日米関係の枠組みの修正にはいっており、安倍の国家主義の復権はその下での展開である。これは憲法改正などにアメリカの警戒が働いたという時代ではなくなったということを意味する。彼の原発への固執には軍事的な面が強いことを見なければならないのだろう。辺野古での闘いのように、日本の国民(市民や地域樹民)の孤立したたたかいに、拳法改正をめぐる闘いはなる。
僕は正月もテントにきて、灯りのほとんど消えていた経産省を見あげながら原発のことを考えていた。官僚という存在にはむかしからいろいろと批判はあったけれど、それが政策集団という面で止む得ない存在かと見ていたこともある。政策について持たざるを得ない集団と見ていた時期がるのだ。原発を国家の政策として担い、これからも担っていくのなら、それを堂々と説明ぐらいはするだろうとも見ていた。原発政策(原発行政といってもいい)を、政策として正当性、展望、社会的意味から展開するだろうとみていた。誰が、どこで、どのような考えでもって原発再稼働や原発保持を決定するのか、したのか説明はするだろうと思っていた。
それはどこにも見えなかったし、知らされもしなかった。経産大臣はおろか、経産省の幹部(高級官僚)は何一つ語らなかった。原発政策の歴史的総括、福島事故の所見、原発政策の展望、何一つ語らなかった。経産省は公的機関であり、原発政策は公的政策だろう。公的であることの最低条件もやってはいない。彼らの存在も政策も名目以上ことがあったか。昨年も嘆息しながら、そんなつぶやきをしたのだが、年があけても事態は変わらない。
僕らは何年でも、形態はどんなであれ、経産省の現状、原発政策を批判し続ける。日本の官僚たちも腰は強いと見えるが、僕らだって粘り腰で驚かしてやる。そういう自信はある。ようやく、冬らしい寒さになってきた。寒さは体にはきついが、こころを挫くことはない。雪がふればと遠いむかしの青年将校たちのことを思い出すが、彼らの怒りは一端が日本の官僚的軍事を含めた官僚機構にあった。それを忘れないでもらいたいものだ。官僚に対する人々の怒りは歴史的なもので,地下水脈は結構あることを知っていて欲しいものだ。 (三上治)
・・・・・・・・
1月27日関電東京支社抗議行動の呼びかけ
高浜原発3,4号機の再稼働の策動が安倍政権、経産省、原子力規制委員会、電力業界の「原子力共同体」により進められています。伊方原発に続く再稼働を何としても阻止しましょう。
1月27日、富国生命ビル9階の関電東京支社抗議を行います。この日関電本店前抗議と同時行動になります。関電本店抗議に参加する人は是非ご参加ください。案内を添付します。
毎週金曜日、17時からの経産省前抗議行動にもご参加ください。(Y)
●毎週(金)は17時~18時に経産省前抗議行動
立憲フォーラムからのお知らせ 1月19日(火)集会17時~
繰り返しのご案内になりますが、1月19日(火)17時~憲政記念館の講堂で立憲フォーラムと戦争をさせない1000人委員会が主催して「さぁ、安倍政治を終らそう 1・19集会」を開催します。
立憲フォーラムから通常国会の見通しなどについて報告、小林節慶応大名誉教授、SEALDsが発言します。18時30分からは国会前行動に合流します。チラシは添付です。広い会場です。拡散をよろしくお願いします。
●函館市大間原発建設差し止め裁判 第7回口頭弁論
東京地裁103号法廷 2月19日(火)午後3時~4時
<裁判報告集会>
時間:午後4時~5時30分
場所:参議院議員会館101会議室
<スタンディングデモ>
2月19日(火) 電源開発本社前 12時~13時
経産省前テントひろば・反原発美術館
Occupy Kasumigaseki Anti-nuclear Tent Museum
・・・・・・・・・・・
「経産省前テントひろば・反原発美術館」がオープンしました!
反原発美術館は好評で毎日多くの人が訪れています。テントに顔を出したり、足を運んだ人だけでなく、通り掛りの人も寄っていただいております。
経産省前テントひろば 反原発美術館
年中無休・入場無料
開館時間:12:00~20:00
※イベント開催時は、開館時間が異なる場合があります。
※原則無休ですがメンテナンス等の事情により休館している場合もあります。
美術館所在地:東京都千代田区霞が関1-3-1
最寄駅:東京メトロ「霞が関」駅A12a出口、銀座線「虎ノ門」駅7番出口
主催:原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに
コーディネーター:早川由美子(映画監督)
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。