2/19吉本隆明の未収録講演集を読み続ける。第8回目
- 2016年 2月 14日
- 催し物案内
- 三上治
吉本さんの全集が刊行されていますが、同時に<未収録の講演集>も出ています。こちらは全12巻ですが、これを頭(第1巻)から読み続けています。早いものでもう8回目に入ります。今回(2月19日)と次回(3月18日)はシモーヌ・ウエーユのところにはいります。
これは第2巻(心と生命について)にあります。ヘーゲルについて、フーコーについての続きに甦るヴェイユ①②があるのです。シモーヌ・ウエーユの『抑圧と自由』は僕らの学生時代のバイブルでした。これについて以前に書いたものがあるので添付します。若いころに吉本さんを訪ねてウエーユをどう思うか問うたことがあります。そんな記憶があるのですが、何年間を経て吉本さんはウエーユについて話しています。
吉本さんはウエーユの思想を1)革命思想、2)宗教思想を中心にその生涯をたどりながら論究しています。そのなかで多くのページを割いていませんが戦争についての思想に言及してもいます。僕は、今は目下のところこの部分に関心があるのですが、ここは少し深く触れてみようと思います。僕らの学生の頃は石川湧訳の『抑圧と自由』(創元社版)しか出ていませんでしたが、今はシモーヌ・ウエーユ著作集全5巻(春秋社)が出ています。その第1巻は『戦争と革命の省察』です。そこでは彼女の革命思想とともに戦争についての思想が展開されています。戦争批判といえば帝国主義戦争批判で、左翼は革命戦争を肯定するという時代に彼女は戦争自体を批判しています。現代史はその生み出した戦争(第一次世界戦争)で最大の課題としての戦争の解決を負ったにもかかわらず、未解決のまま現在に至っています。その意味で戦争についての彼女の考えは大変興味ふかいところがあります。(資料を用意いたします。希望者はメールで申し込んでください。アドレス(a-osamu@mbg.nifty.com)です。
2月19日(金)は第8回目です。毎月第三金曜日19時~21時。次回は3月18日(金)となります。
●日時 ―2016年2月19日(金)午後7時~9時
●場所―変革のアソシエ事務所電話03-5342-1395、三上の携帯090-3908-7330
JR中野駅南口 歩約5分(南口から線路沿いに新宿方面へ。右側に古い都営住宅 都営住宅が終わった所にフランス風料理店。その隣のニューグリーンビル3F301号室
●参加費 一人一回1000円
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