テント日誌3月2日…映画「日独裁判官物語」/鹿児島県に脱原発知事を
- 2016年 3月 3日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1635日
肌寒い1日だったがテントはいつもよりにぎわっていた
「ほんまにアホか」という声も聞こえてきそうな高浜原発4号機の再稼働をめぐるドタバタである。関西電力は高浜原発1号機・2号機に引き続いて4号機の再稼働を画策しているのだが、4号機は先月の20日に原子炉補助建物の配管から放射能物質を含む冷却水の漏出事故があったばかりだ。これは配管の弁が緩んでいたからと説明され、予定通りの26日に再稼働した、それから、ほとんど時間も置かない3日後に原子炉が緊急停止する事故が発覚した。原因は分かっていないという。さすがに規制委委員会の田中委員長もこれには不快感を示したらしい。既に知られているように東電は福島第一原発事故においてメルトダウンのマニアルが存在したのに、それを今頃になって公表している。これは何かの事情があったというよりも、故意に隠していたと思わざるをえない。原発事故に対する電力会社のこれまでの対処を見てくればこういっても間違いではないのである。敗戦後に軍部の隠ぺい的な所業が明るみに出されて、人々を驚かしたが、電機業界の原発に対する対処は同じなのだ。
何が何でも再稼働だけはしたい。稼げる原発を動かしたい。電力自由化での電力生エネルギ―競争に勝ちたい。ここにはいろいろの動機が、とりわけ、電力業での独占を維持したいということがあるのだろうが、彼らには福島原発事故と真摯に向かい合う気持ちなどない。これは彼らの無責任体質と深く関係している。経産省などの官僚機構の無責任性はいうまでもないことだが、これに対応する形での社会的官僚組織の存在があるのだろう。東電の原発事故への対応はそれを物語る。この意味で福島原発告訴団の努力で東電の幹部の3人が福島第一原発事故の所在が問われて起訴になったのは喜ばしいことだ。今頃になってという思いもするが、津波の問題だけでなく、広範に事故の原因や責任を追及して欲しいと思う。これは原発事故の本当のことを明らかにすることでもある。
今日は午後2時から日比谷野音でひだんれんの集会があった。これは「十分に放射線量が下がりきらない地域の避難指示を解除し、それに伴い賠償を打ち切り、住宅無償支援も終了し、まるで原発事故など無かったかのように被害者を切り捨てようとする国、東京電力、福島県に対し、被害者の悲痛な叫びに耳を傾け、誠実に応えるように」訴えたものであるが、「3・11」からの5年目を迎える今、僕らも耳にすべきことである。権力や体制は原発事故と向き合い、その解決を考えるのではなく、それはなかったことのように済ませたいのであり、それに異議申し立てをする人々の有形無形の抑圧を持って臨もうとすらしていう。それを時間の風化作用でそれを許してしまいそうなところが出てくるのかもしれないが、被害者が当たり前に賠償を追求できるようにしなければならないのは最低の守るべき事柄だ。テントはこの集会の参加者も立ち寄られ、いつもよりは賑わいのある1日だった。(三上治)
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日独裁判官物語
昨秋以来の市民運動現状を踏まえ、市民活動を何とか力強いもの、政治に対抗し得るもの、として定着させる方向を模索してきました。
「司法と市民との連帯こそが日本の市民運動を興隆させうる一つの大きな戦略ではないか」という考えから、一つの映画をピックアップし、市民の皆さんの意識の高揚を求めて行きたいと考えております。
映画「日独裁判官物語」というのは、1999年に、元裁判官や検察官、弁護士などの法曹関係者が、各々1万円ずつを拠出されて出来上がったものです。日本の司法や裁判官の在り方に大きく異をとなえ、市民中心の社会を実現したドイツの実態に学び取り、市民と司法が共に民主社会を創り上げようという内容です。この映画を私どもは、今回、制作関係者の快諾を得て、Youtubeにアップしました。広く市民の皆様に開示したいと思っております。
突然で恐縮ですが、是非一度ご高覧戴き、貴団体の活動の一部に取り入れていただきたく、連絡いたします。
Youtubeアドレス: https://youtu.be/FLbp39nxlw4
でございます。
この映画を制作したのは<制作・普及100人委員会>の方々で、代表は元日弁連会長の鬼追明夫氏、事務局長は高橋利明氏(弁護士=情報公開センター)他の方々です。
(注)
映画に登場しているのは:鬼追明夫(元日弁連会長)、梶田英雄(元裁判官1998年退官)、田川和幸裁判官、井垣康弘裁判官、安倍晴彦弁護士(元裁判官1998年退職)です。ドイツ側からは:ドイツ連邦憲法裁判所長官リンバッハ女史、ドイツ連邦憲法裁判所ユルゲン・キューリング判事、ミュンヘン区裁判所ヘルビック裁判官、フライブルグ行政裁判所エッカー裁判官、ブラウンシュバイク高等裁判所クラマー元裁判官、等です。
拡散の程、どうか宜しくお願い申し上げます。なお、添付させて頂いたPDFメッセージは、別途、各団体にキャンペーンとしてお知らせした内容です。
今後とも、宜しくお願い申し上げます。
NGO市民プラットフォームジャパン
共同代表 藤原節男(脱原発ドン・キホーテ)
笹岡 哲(ムーミン谷のスナフキン:海外での呼び名)
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鹿児島県に脱原発知事を!
鹿児島県に脱原発知事が誕生したら、と思うと胸が躍る。国が推し進める原発再稼働ラッシュに太い楔を打ち込むことが出来るからだ。だが、これは決して夢ではない。
全国の原発が止まっている中、川内原発1、2号機の再稼働をしゃにむに推し進め再稼働ラッシュの口火を切った鹿児島県知事伊藤祐一郎が、7月に行われる県知事選にまたもや4選出馬するというなんともはやの中、対抗馬として元テレ朝コメンテーター三反園訓氏が立候補を表明した。裏を探れば、県知事の椅子をめぐって、旨い汁にありつこうとする地元自民党派閥争いの代理戦争ということらしい。
なんという事だ。脱原発を掲げる立候補者はいないのか?
目されている人は居る。この間、川内原発再稼働を止めるたたかいの先頭に立った「ストップ川内原発!3・11鹿児島実行委員会」事務局長の向原祥隆氏である。
前回知事選の際、候補者探しに奔走したが、辞退されるなどしてやむなく自身が立候補を決意したという義の人だ。投票日まで2か月という短期間にもかかわらず20万余票を獲得した伝説の持ち主でもある。
相手の伊藤祐一郎は39万余票であった。保守王国鹿児島のこの20万票の持つ意味は大きい。自民党派閥対決の中、十分に知事選に肉薄出来る数字である。鹿児島県民20万人の意志を無にしてはならない。
鹿児島県知事選を制することは一鹿児島県の問題にとどまらない。原発は止めるべきだと考える全国数千万の人々の願いにかかわることだ。その影響は原発再稼働の流れを変える強力な一撃となるに違いない。したがって鹿児島知事選は全国的脱原発運動としての性持っている。
しかし、向原氏は今回の県知事選への立候補をまだ決断していない。様々な理由はあろうが、自身が経営する南方新社という出版社の経営責任ということのようだ。南方新社は地方小出版社とはいえ、鹿児島から琉球諸島へ至る地域の自然、文化、歴史を紹介する400点もの優れた書籍を世に出してきた。
地域文化の担い手としての向原氏の立場を十分に理解した上で、それでも、私たちは向原祥隆氏の決断を促す以外にない。
「向原、立て!」の声を全国で起こそう。先ずは南方新社の本を買おう。
向原氏が立候補に踏み切れる環境作りを勝手連的に始めよう。
脱原発を願う全ての人々の力を結集して、鹿児島に脱原発知事を誕生させるのだ。
2016年2月 「鹿児島県に脱原発知事を!」実現する会有志
<連絡先> 稲井邦利(090-3699-3992) 今井忠博(090-1818-7911)江田忠雄(090-5339-2243)小川正治(090-3202-7897)城田純生(090-9310-1952)須藤光郎(080-4344-6312)成木秀隆(090-3439-0476)野村昌平(090-2422-6748)福田良典(090-7276-9035)渕上太郎(090-3919-0604)細井正治(080-4147-8001)山本礼治(090-6517-3341)
(裏面に南方新社の本の一部をサンプルとしてご紹介します。書籍目録、無料申込み葉書などご希望の方は上記にご連絡、または南方新社にお申し込みください。南方新社mail:info@nanpou.co
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毎週金曜日は5時から経産省前抗議行動(テントひろば主催)
官邸前抗議行動6時30分からもあります
3月5日(土)新宿デモ 福島も関東も危ない 放射能から子供を守ろう。
新宿駅東口アルタ前ひろば 13時アピール 14時デモ
★3.11経産省→東電包囲(「3・11」5周年行動)
3・14講演会:福島を忘れないー原発は世界中のどこにもいらない!
ルネサンス研究所
日時:3月14日(月)18時30分~21時
会場:文京シビックセンター26階スカイホール
アクセス:JR総武線「水道橋」 三田線・大江戸線「春日駅」
丸の内線・南北線「後楽園駅」
講師:木幡 仁(大熊町仮設住宅自治会会長)
「あきれはてても、頭にきても、あきらめない!」
渕上太郎(経産省前テントひろば共同代表、テント裁判被告)
「福島の怒りを世界に発信するテントひろばの現在」
参加費:800円
主催:ルネサンス研究所 協賛:9条改憲阻止の会、情況出版
問合せ先 090-4592-2845(松田)
3・11の福島原発の大事故発生から5年。現地の住民は今なお過酷な状況におかれたままである。にもかかわらず、安倍政権と電力会社・原発企業は、国民の大多数の意思を無視し、何事もなかったかのように原発再稼働・原発輸出を押し進めている。こうした状況の中で、福島とテントひろばの持続するたたかいの現状報告を受け、世界の原発廃棄に向けて、新たな共同の輪を広げよう。
★2016原発のない福島を!
県民大集会2016年3月12日(土)12時開場13時10分集会
開成山陸上競技場(郡山市)
★3月17日(木)大間原発いらない!スタンディングデモ(12時~13時)銀座・電源開発本社前
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