テント日誌3月26日…代々木公園に三万五千人
- 2016年 3月 28日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1659日
代々木公園に三万五千人がやってきた
前日の寒さや雨の予報などで心配された「原発のない未来へ!3・26全国集会(東京は代々木公園)だったが、天気もよく集会は成功裡に終わった。オプニングのトークのはじまったころは人出もまばらでちょっと心配したが、時間が経つにつれて人も集まってきた。ケヤキ並木にテントもブースを出し、Tシャツや缶バッジの売り出しなどもしていた。スタッフの皆さん御苦労さまでした。公園内を歩けば顔見知りの人に出会うことが多かったが、ちょいと立ち話をした。「天気が心配だったが、よかったね。でも、これじゃなかなか集中しないね」「無理ですよ。この会場ではね。でも他にいい場所はないしね。それぞれ出掛けてくればいいのですよ。たまにはこういう集まりがあってなんかこれだけの人が反対しているってことが確認できれば」「再稼働ももたもたしているし、彼らの思惑通りには進んでいない」「やっぱり時間が経っても原発に反対する声は変わらないし、これは圧力になっている」「反対運動がなかったら今頃はもっと原発は動いていたろうしね」などととりとめのない話を交わして移動した。
僕らは時間を経ても原発反対の声が減衰しないことになんとか支えられながら、でもそれを無視するこのような政府や官僚たちの原発再稼働の動きに焦り、憂鬱な気分にさせられてきた。僕らがあきらめというか、そういう気分になることを原発推進側が期待していること、それに落ち込めば負けであることはよくわかってはいるが、そうしたところに僕らの気持ちは傾きかける。先が見えないということは不安だけでなく、僕らの気分をなえさせてしまうところがある。脱原発は先の長い闘いであることは承知してはいても、気持ちは絶えず揺れ動くものだ。これは持久戦ということの難しさであるともいえる。権力というか、原発推進側は原発事故とそれが生み出した人々の反応に戸惑っている。本音からいえば、無理を承知で再稼働し、稼げる内に稼ぎたいというところだろう。彼らも福島原発事故を収束させる自信はないし、その見通しも持っていない。そして事故の原因を究明できていないことも知っている。ごく常識的に考えて再稼働などできる状態でないことは分かっているのだ。原発の稼働停止やその要求は当然のことと知っている。しかし、そうすれば、原発の再稼働はおろか、廃炉になるほかない。その不安と矛盾の中で彼らは無理をして再稼働をすすめようとしているのであり、その不安は僕らの想像以上である。大津地裁の高浜原発停止判決などは彼らにとっては僕らが考える以上にショックだったはずである。関電経営陣の狼狽したような発言も、経団連の面々の法を無視した発言もそうした背景から出ているのである。『小泉純一郎独白』で小泉は安全神話など全部嘘だったと述べているが、彼らがそのことを知らないはずはないのだ。
原発推進派は原発の具体的な情報は全部独占しているということを強みにしているが、それでも再稼働を積極的には主張できない。彼らには原発再稼働をめぐる闘いが持久戦にあること自体が、敗北的な様相を呈していることなのかもしれない。このまま時間が経つことは彼らには不利であるにちがいないからだ。原発には未来性がないし、時間が経れば彼らの条件は悪くなるだけだ。僕らも、なかなか効果が見えてこないという苦しさはあるが、こういう持久戦自体が前進的なことであることを知ろう。勢いのある闘いにみえなくて、どちらかというと内心の疑念すら生みかねない状態だが、こういう持久戦ではあせらなくていい、じっくりと構えて時間を楽しみ、まったりと闘えばいいのだ。そんな思いをいつもテントでいだいているが、この集会でも同じことを思った。そろそろ花見の季節だ。花見でも楽しみながら、持久戦としての脱原発運動のことを語り合おうではないか。(三上治)
・・・・・・・・・
本日のNO NUKES DAY 3.26全国大集会、主催発表3万5千人、
天気予報は心配でしたが、結果的には格好のデモ日和になりました。
代々木公園からデモは3コースに分かれ、うち渋谷コースを一通り撮影しました。(S)
http://twitcasting.tv/showering00/movie/255292354
★神田香織が語る「チェルノブイリの祈り」3月29日(火)18時
亀戸・カメリアホール☆チケット2000円 ゲストトーク高橋哲哉
主催:NPOふくしま支援・人と文化のネットワーク
★3・29閣議決定抗議! STOP WAR!
国会正門前大集会 3・29(火)18・30~
場所:国会正門前・南庭・北庭前。並木通りなど
★福島の声を聞こう!連続講座第4回にご参加を!
「いまは福島のこと、いつかはあなたの町のことに」
お話:木田節子さん(原発いらない福島の女たち)
日時:3月30日(水)19時より21時
会場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F) 資料代:800円
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。