孫崎享氏のTwitterより「エジプト・タクシー運転手と産経政治部長・”平成の開国”・・・」
- 2011年 2月 1日
- 時代をみる
- ”平成の開国”エジプトタクシー運転手と産経政治部長孫崎享
エジプト
情勢の急変は1月25日の段階でもクリントン国務長官がエジプトを安定した(stable)国と表現したとされることでも明らか。米国の選択肢は(1)ムバラク支持貫くか(2)代替を模索するかで今(2)に移行中。この中エジプトの進む道は(1)米国重視、イスラエルと協調の政権 その際は軍、治安支持米国支持のスレイマン当分中心(2)西側民主主義志向ーエルバラダイ等(3)ムスリム同胞団などイスラム体制志向である。米国は(2)を旗印にするのが賢明と思うが(1)に固執か。ムスリム同胞団早々にエルバラダイ支持表明。極めて賢明な術。イラン革命時バニーサドルを穏健派大統領として一時利用。イスラエルはエルバラダイがIAEA時代大量破壊兵器イラクにないと主張しイラク戦争に反対であったこと、イラン核兵器問題に穏健として彼に反対。イスラエル・ハレツ紙は西側同盟国にムバラク支持を要請と報道(3)ムスリム同胞団に関しては、反対派の唯一の組織化されたもの。イスラム体制志向。イスラエルは選挙があればムスリム同胞団、潜在的党員を含めれば過半数にいく可能性を推測。何としてもムバラク体制(亜流含む)維持せんとするイスラエル、多分これからそれに引っ張られる米国とエジプト民衆の綱引き
(2月1日)
タクシー運転手と産経政治部長の識見比較
驚いた報道が出た。だれがどう見てもタクシー運転手の識見が産経政治部長より高い。その記事を政治部長自ら書き気が付かないのは重症。三一日「自己正当化なら」の署名入り記事。「運転手小沢待望論の理由を次々。(1)菅は財界と米国の言いなり、小沢 小沢なら「国民の生活が第一。」を貫き、米国や中国とも対等にわたりあえる(2)「改革派」の小沢は、官僚や財界、マスコミの「旧体制」に袋叩(だた)きにされ、いわれなき罪(3)小沢ほど決断力と洞察力に富んだ政治家はいない。違うと言いかけた所で拙宅に着。
延々自己見解書く、要は小沢氏が如何に嘘つきかを延々。本当に驚いた。運転手がくどくど感情的に述べ、産経政治部長が論理的、大所高所より論ずるなら良い。逆。点数つければ誰も圧倒的運転手に上。是非この記事読んで見て。産経さん政治部長を運転手から公募したらよい人材きますよ。
(1月31日)
”平成の開国”
読売社説批判、”ダボス会議 平成の開国は今や国際公約だ”、菅総理が”平成の開国”述べたのは確か。ダボスは多くの識者が見解披露し議論する場。ここで見解述べることが何で国際公約という義務ともなうものに。ダボス世界の潮流議論。個々の国の政策披露の場でない。世界のどの新聞”菅公約”報道?
(1月31日)
エジプトの意義
エジプトどう決着かはエジプトだけの問題でなく、中東全体ひいては世界の安全保障全体に影響。中東の基本はパレスチナ問題に対しイスラエル強硬に対応。これを米国全面的に支持の構図。その際反イスラエル的イラン、シリアに国際的圧力、他アラブはムバラクを親イスラエルに取り込み、エジプトを軸にアラブ圏の支持獲得という構図。親イスラエルムバラク失うか否かの瀬戸際。この中で日々、米国と密接な関係にある。副大統領就任のスレイマンを暫定として乗り切る工作強化。ムバラクの過去の役割:シナイ半島経由パレスチナ支援ルートを止める パレスチナ穏健派支援、「パ」支援のイランに対する反イラン勢力をサウジ・湾岸諸国と構築。イラク戦争への反米感情沈静化。エジプト国民感情の反イスラエルを代弁する勢力出れば大変化。今後の見所;ポスト・ムバラクで親米を据えれるか、反米国民代表か。エルバラダイがその一候補
(1月31日)
孫崎享氏のツイートhttp://twitter.com/magosaki_ukeru
を許可を得て転載。孫崎享氏は元外交官・元防衛大学校教授。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1183:110201〕
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