カレーと自衛隊
- 2016年 4月 22日
- 交流の広場
- 山端伸英
僕の住んでいるところではカレーなんてものは存在しないに等しいのだけれども、そこでカレーCurryのメニューを出すことにした。スペイン語のWIKIPEDIA解説を見ると、自衛隊の金曜日の昼食はカレーが定番だそうだ。カレーの歴史はそれなりに植民地主義の歴史の一面を照らし出す。例えばインドでは現在でも菜食主義が主流で肉はほとんど食べない。だけどわれわれの知っているカレーはどうだ?
自衛隊の慣習が旧軍隊の慣習を受け継いでいることは言うを待たない。僕は傷痍軍人だったおじの子供二人が自衛隊員になったことを思い出す。彼らはむしろ引っ込み思案な性格で、僕などよりも非暴力的であった。しかし、自衛隊員としての彼らは、白い顔をして国防の必要性を説くインテリになっていた。
僕はいろいろな経験をしてきたが、横須賀にいた黒人兵が僕に日本人は異常な人種主義者だと言うのを聞きながら、やはり、9条の根本から日本を立て直す必要があるのではないか、憲法前文には人種差別をする日本人を想定していないがそれが本筋ではないか、と思った。
いま、9条から日本を再建する必要があるという僕の気持ちは以前にまして強固になりつつある。9条からはじめなければならない。9条の実現に賭けなければならないと思う人たちと共にいたいと痛切に感じるのである。
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