オバマ大統領の鼎の軽重を問うアメリカの良心たちの書簡:ヒバクシャとの面会と謝罪を求める
- 2016年 5月 25日
- 評論・紹介・意見
- 梶村太一郎
日本の本日夕刊でも伝えられているように、昨日(23日)付けで、アメリカの74人の著名な知識人や文化人が連名で27日のオバマ大統領のに対し、広島訪問ではヒバクシャたちと直接面会して彼らの体験と思いに接し、謝罪と原爆投下に関する歴史議論を再考し、プラハで約束した核軍縮に努力するように促しました。
英文原文はこちらです:
→Urge Obama to meet Hibakusha, TakeFurther Steps on Nuclear Disarmament
これに関するプレスリリースと書簡の日本語への翻訳はこちらです読むことができます:
→Peace Philosophy Centre
この書簡のはじめにノーム・チョムスキーやオリバー・ストーンたちの、自らのヒロシマ訪問とヒバクシャのとの出会いが「深淵で人生が変わるような体験であった/a profound, life-changing experience」と述べています。まさにアメリカの良心の願いといえましょう。
これは前回報告した→日本からの声にも呼応するものですが、オバマ大統領の核軍縮への意志がどれほど強固なものであるのかが、広島での彼の行動で試されることになります。すなわち、彼のアメリカ大統領としての鼎の軽重が問われているのです。
日本からの報道によれば、当日は慰霊碑の献花の場にヒバクシャも参加することで調整中とのことですが、メーッセージを読み上げるだけで彼らの話しも聴かないようなことにでもなれば、失望も大きく、またしてもヒバクシャを利用したと厳しく批判されるだけです。
27日にヒバクシャに面会もせず、謝罪もしないで終われば、ドイツの新聞がすでに→論評でそれを予見したように世界は最終的に大統領としての彼に失望するでしょう。
初出:梶村太一郎氏の「明日うらしま」2016.05.24より許可を得て転載
http://tkajimura.blogspot.jp/2016/05/blog-post_24.html
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.ne/
〔opinion6114:160525〕
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