都知事選(最終回):敗因を外に求め、自省できない革新に未来はない 【追伸】(2016年8月4日)
- 2016年 8月 5日
- 時代をみる
- 醍醐聡
2016年8月1日
【追伸】(2016年8月4日)
この記事に寄せられた2件のコメントと、それぞれに対する私の短い応答コメントを以下に追記する。
「『文春』『新潮』などの「女性問題」報道で鳥越氏側は「疑惑」を「事実無根」と主張するだけで、「何が事実無根なのか」という点について説明も反論も一切、最後までしませんでした。だから、人権派弁護士を標ぼうする宇都宮健児氏が、鳥越氏が説明責任を果たさなかったことを理由にして応援演説拒否したこともあながち批判できないでしょう。 そんな鳥越陣営では、法曹人としてとても支持できないということでしょうからね。
(ただし、宇都宮氏も「女性とその関係者の証言まで否定することは、被害女性に対するさらなる人権侵害となる可能性があります。」などと暢気でお人善しなことを言って「被害者」側の言い分を鵜呑みにしている点では問題があると思います。
つまり、この件は、「被害」を主張する側のデマ・妄想の類い(痴漢冤罪・セクハラ冤罪類型)なのか、男女双方合意の上での不倫的不適切行為に女性の事後翻意や「告発」男性の嫉妬が加わったものなのか、セクハラや強制わいせつに類する正真正銘の犯罪的行為だったのかについて、何も立証されていませんから)
こういう事が起きるのも、候補者選考過程が相変わらずボス交渉的で透明・民主的と言えないからでしょう。「出たい人より出したい人」を国民的に選ぶ方法が未熟なのです。そしてそういう状況を克服するためには、批判や総括だけでなく、リベラルや反アベ陣営、左派勢力全体の地力(企画・実践力)をもっと鍛え上げてゆくことが必要なのだと思います。 言うは易し行うは難しですから。」(通りがかり1号)
「通りがかり1号さん
『この件は、「被害」を主張する側のデマ・妄想の類い(痴漢冤罪・セクハラ冤罪類型)なのか、男女双方合意の上での不倫的不適切行為に女性の事後翻意や「告発」男性の嫉妬が加わったものなのか、セクハラや強制わいせつに類する正真正銘の犯罪的行為だったのかについて、何も立証されていません』というご意見に同感です。
『批判や総括だけでなく、リベラルや反アベ陣営、左派勢力全体の地力(企画・実践力)をもっと鍛え上げてゆくことが必要なのだと思います』というご意見にも同感です。
一つ前の記事で書きましたが、リベラル革新は、上層での「共闘」に活路を求めるだけでなく、共闘の力を実のものとするためにも、異論とも対話できる政治的力量を培う努力が求められていると思います。」(醍醐)
「今回の都知事選では野党も市民団体も著名文化人たちも進歩的ジャーナリストも人権派弁護士も、すっかり馬脚をあらわしてしまいましたね。オマケが弘中弁護士を間に挟んだ鳥越・宇都宮間の確執再燃だったので、泣くべきか笑うべきか、すっかり呆けさせられてしまいました。 藤澤先生が介入参戦しなかったのがせめてもの救いだったかな???(笑)
それにしても、日本の野党や市民団体の幹部、著名文化人、メディア、法曹界って、本当に劣化してるんですね。正論や正着の提案がどこからも聞こえて来ませんでした。せめて、故・加藤周一氏ぐらいの人物を探し出して担げなかったのかな?
今の日本って、そんなに人材難なのでしょうかね?」(通行人1号)
「通行人1号さん
『それにしても、日本の野党や市民団体の幹部、著名文化人、メディア、法曹界って、本当に劣化してるんですね。正論や正着の提案がどこからも聞こえて来ませんでした。』
私も同じような思いで、この記事を書きました。特に、鳥越さんを応援した文化人、研究者の弁舌を見て、政党・党派、ひいては政治からの知識人の「中立」ということと、それらからの「自律」ということの意味の違いを熟慮する必要を痛感しています。」(醍醐)
初出:醍醐聡のブログから許可を得て転載
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye3580:160805〕
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