SJJA&WSJPO【西サハラ最新情報】174 ケニヤ・ナイロビの西サハラ大使館
- 2016年 8月 25日
- 評論・紹介・意見
- サハラ平田伊都子西サハラ
2016年8月24日仏滅の日には、イタリアとミヤンマーで大きな地震が起こり、西サハラ難民キャンプは大洪水に見舞われました。 世界中が、地震や水害や火災などという天災に襲われています。 それなのに強国は、自国の軍事産業と陣地取りのため、弱った国々で戦争という人災を生産し続けています。 元来、強国の軍事侵略を抑える役を担っていたはずの国連なのに、平和とか人権とか民主化とか嬉しい言葉が飛び交うだけで、一向に動こうとしません。
フィリピンのドゥテルテ大統領が21日の記者会見で、「国連はフィリピンに一体どんな良いことをしてくれたのだ」「国連脱退も検討しなくてはならない」と話しました。
事の顛末はさて置いて、 「ビバ!ドゥテルテ!!」と、国連におすがりしている難民の人々から、拍手喝采が起こりそうです。
(1)モロッコ国王陛下が白状:
2016年8月21日のBBC英国TVが、8月20日に、モロッコ国王モハンマドⅥ世が国外に住む500万以上のモロッコ移民に向けて初めて、ISイスラム過激派組織に入らないようにと呼びかけたと、伝えた。それによるとモロッコ国王は、「罪のない人々を殺すのはイスラム教徒にあらず。パリやブリュッセルのテロリストたちはモロッコ出身だ。彼らは自分たちのテロ行為を正当化させるためにイスラム教を利用しているだけだ。第一、イスラム教では自殺を禁じている。奴らの運命は永遠の地獄だ」と、テロリストを非難し、「教会の中で、フランスの神父(84)の喉を切って殺した行為は宗教で禁じられている。彼はイスラム教徒ではないが、人間で宗教人だ」と、国王自ら、欧州テロリストがモロッコ臣民であることを暴らした。
モロッコ国王が奇しくも白状したように、パリ・テロで132人以上を殺したテロリストたちとベルギー・テロで32人以上を殺したテロリストたちはモロッコ移民二世だ。神父刺殺テロも含め、欧州ISイスラム過激派組織を仕切っているのは、モロッコ移民二世だ。
(2)ハシッシ麻薬王国:
フィリピン大統領が国連に毒づいた、事の顛末を追ってみる。麻薬撲滅を掲げるドゥテルテ大統領は、容疑者が抵抗したら迷わず射殺するよう警官に呼び掛けていた。ロイター通信によると、就任翌日の7月1日からこれまで、約1,800人の麻薬関係者が殺害されたという。この殺害に対して国連人権高等弁務官事務所が非難した。その国連非難に対してドゥテルテ大統領が、「無礼者、内政干渉だ!」と噛みついたのだ。
一方、モロッコは世界一のハシッシ麻薬産出国だ。しかし、モロッコ国王殿下はハシッシ麻薬撲滅をされようとはしない。いまや、モロッコ移民二世による欧州ISイスラム過激派組織の重要資金源がハシッシ麻薬であることは、明白だ。モロッコ国王はまず、ハシッシ麻薬撲滅を決行されるべきだ。麻薬とテロリストの製造を一掃してから、国連に物申して頂きたい。
(3)ニューヨークの西サハラ国連代表部:
2016年8月23日、西サハラ難民政府は国連事務総長に宛てて、「モロッコの国連緩衝地帯軍事侵入は、1991年の国連停戦合意に違反する。モロッコの軍事侵入とモロッコの西サハラ占領を直ちにやめるよう、モロッコに圧力をかけて欲しい。モロッコは国連違反と国連妨害と停戦違反を、日々、エスカレートさせている」と、緊急書簡を送った。
「国際社会と国連が本気になってモロッコの違反行為にストップをかけないから、モロッコは馬鹿にして国連要員の三分の二をモロッコ占領地・西サハラから追放したままにしている。そのうえ、軍事侵攻を始めた。国連安保理はモロッコの安保理決議不履行に対して制裁をするべきだ」と、ハダード西サハラ政府国連交渉担当代表は記者発表した。
(4)ケニアの西サハラ大使館:
2016年8月23日、バシール西サハラ国務大臣兼大統領特別補佐官はケニヤのナイロビでアミナ・ケニヤ外務大臣に会い、ケニヤッタ・ケニヤ大統領に宛てたガリ西サハラ大統領の親書を手渡した。アッバ・アハメド駐ケニヤ西サハラ大使などが同席するなか、ケニヤ外務大臣は、「ケニヤは、国際法とAUアフリカ連合決議に基づき、西サハラの民族自決権を支持する。ケニヤは一日も早く、西サハラ人の民族自決権が行使されることを願っている」と、ケニヤの変わらぬ西サハラ支援を表明した。
バシール内務大臣兼西サハラ大統領特別補佐官とケニヤ外務大臣(8月23日)
2016年8月27日と28日にケニヤのナイロビで、TICAD6が開催されます。 5年に一度のTICADが今大会から3年に一度、しかも、初めてアフリカ大陸で開かれます。 RASD (西サハラ・アラブ・民主共和国) はAUアフリカ連合に正式加盟しており、キューバやアルジェリアや南アフリカや、TICAD6開催国ケニヤなど、多くの国が国家承認をしていて、大使館も設置しています。 TICAD6がRASD(西サハラ・アラブ民主共和国)を招待してくれることを願い続けているのですが??
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2016年8月25日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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