【番組紹介】「テロリストは僕だった」(ベテランズ・フォー・ピースを取材)
- 2016年 11月 20日
- 交流の広場
- 杉原浩司
現在来日中の「ベテランズ・フォー・ピース」(平和を求める元軍人の会)
の人々を取材した番組(関東などは本日深夜)のご紹介と、集会での発言
まとめです。ぜひご視聴、ご一読ください。また、情報拡散へのご協力も
お願いします。
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【必見です!】
関東(テレビ朝日)は本日11月19日(土)深夜4時30分~5時
<関西(朝日放送)は5時20分~5時50分、沖縄は20日深夜1時30分~2時>
超深夜ですので、タイマー録画をお薦めします。
※各地で放映時間が異なりますので、ホームページやテレビ欄でご確認を。
http://www.tv-asahi.co.jp/telementary/
◆テレメンタリー2016(テレビ朝日系)
「テロリストは僕だった~沖縄・基地建設反対に立ち上がった元米兵たち」
(制作:琉球朝日放送)
「ノーモア・ミリタリーベース!」沖縄の米軍基地の前に座り込むアメリ
カ人がいた。かつて沖縄に駐留していた元海兵隊員、マイク・ヘインズさ
ん(40)だ。
ヒーローと称賛される退役軍人が、なぜ今、沖縄で基地建設を止めようと
体を張るのか。
取材班は渡米し、マイクの姿を追いながら、若い兵士たちやホームレス化
した元兵士たちなど、日本からは見えてこない「米軍」を追う。
※現在来日中の「ベテランズ・フォー・ピース(平和を求める元軍人の会)」
の人々を描いた貴重な作品です。お見逃しなく。
<各地での集会などはこちら>
ベテランズ・フォー・ピース(Veterans for Peace 平和を求める元軍人の会)
2016年11月 来日ツアー
https://www.facebook.com/VFP2016/
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◆11月17日に行われた日弁連主催の緊急シンポジウム
「戦争のリアリティとは?~「駆けつけ警護」「宿営地共同防護」を前に
米国の元軍人と考える」での「ベテランズ・フォー・ピース」(平和を求
める元軍人の会)のロバート・ファニングさん、マイケル・ヘインズさん
のお話をまとめました。ぜひご参照ください(文責:杉原)。
ロバート・ファニングさん(元米陸軍特殊部隊)
「初めに、来日したオバマ大統領がしなかったことをしたい。広島、長崎
への原爆投下、東京大空襲について心より皆さんにお詫びする。大惨事を
起こしたことにまったく正当性はない」
ロバート・ファニングさん
「9.11事件を見て、国のためにと思い陸軍特殊部隊に入った。アフガニス
タンに到着して、現地の極貧さに衝撃を受けた。我々が持ち込んだのは何
百万ドルの現金と高度な軍事力だ。タリバンの居所の通報を受けると、報
酬を渡して家に押し入る。すると、タリバンの一味ではなく、ただの隣人
同士のケンカだったりした。2001年以来、米軍の武力介入により百万人が
死亡したが、その8~9割が無実の一般市民だった」
ロバート・ファニングさん
「1980年から2001年まで、500件の自爆攻撃があり、その10%が反米感情
によるものだった。2001年から現在まで、2500件の自爆攻撃があったが、
9割が反米感情によるものになった。世の中を安全なものにしたいと入隊
したが、過去15年の米軍の介入によって、世界はもっと危険な場所になった」
マイケル・ヘインズさん(元米海兵隊特殊部隊)
「広島、長崎、東京に加えて、何百という都市への空爆も心よりお詫びす
る。さらに、私が駐留していた沖縄に32もの米軍基地があり、面積の2割
を占め、71年もの間、基地があることも心よりお詫びする。そして、米軍
侵攻以来、百万人を死亡させてしまったイラクの皆さんにも心より謝罪する」
マイケル・ヘインズさん
「海兵隊特殊部隊の一員として、2003年にイラクに行った。バグダッドに
着くやいなや、毎日2~4回の襲撃を行った。通報を受けて行動したが、約
6割が虚偽通報だった。ドアを爆破して中に入り襲撃、尋問したが多くは
一般家庭だった。6~7歳ほどの女の子がものすごい声で泣き叫んだ。ショ
ックで失禁したり、大便を漏らす子もいた。あの時聞いた女の子の叫び声
が今も夢に出てくる」
マイケル・ヘインズさん
「イラクで毎日民家への襲撃と尋問を繰り返していて、『テロと戦う』た
めだったのに、私が現地の人にテロ行為をしていたと気づいた。それを認
識して以来、反対のことをやろうとした。米軍の侵攻は「イスラム国」を
誕生させてしまった」「日本で今起きている憲法9条の解釈をめぐる議論
については、今の決断が子や孫に重い影を落とすことを懸念している」
マイケル・ヘインズさん
「紛争に突入することについてのサポートを得る手口はまったく同じだ。
言葉づかいのコントロールだ。『テロリズム』『大量破壊兵器』などのキ
ーワードで大衆の支持を得ようとする。『積極的平和主義』は「肉を食べ
る菜食主義者」と同じような印象を受ける。政治の世界で常に使われる手
法だ」
マイケル・ヘインズさん
「南スーダンでは停戦合意は完全に破られている。なぜ、そうまでして自
衛隊を派遣したいのか、大きな疑問だ。300人前後の自衛隊を20人の邦人
を守るために派遣するなら、むしろその20人を避難させる方がよい」
マイケル・ヘインズさん
「アメリカは武力介入の悪い前例をたくさん持っている。約240年の歴史
の中で、223年間、戦争に関わってきた。つまり、米国の歴史の93%は戦
争していることになる」
ロバート・ファニングさん
「南スーダンは内戦状況だ。イラクやアフガニスタン、シリアでもそうだ
が、一つの派が分裂することもあり、誰が敵か、誰と戦っているのかわか
らなくなる。自衛隊が現在、南スーダンにいること自体がPKO5原則の一部
を完全に裏切っている」
ロバート・ファニングさん
「憲法9条は本当に素晴らしいものだ。大事な憲法を破り、米国のように
侵攻を進めると、5、10、20カ国と敵が増えていく可能性がある。米国は
国家予算の多くが戦争に費やしている。そのため、教育やインフラ、気候
変動対策に予算が回らない。米国は悪い例だ。同じ道をたどらず、憲法9
条をしっかり守ってほしい」
マイケル・ヘインズさん
「ROE(交戦規定)はガイドラインに過ぎず、実際の戦闘では破られる。
戦闘はものすごいハイテンションの中で行われ、起こることすべてが恐怖
だ。ある時、チェックポイントを目がけて、急患を抱えた医者が車両で突
進してきたのを、直前まで戦闘していた上官が攻撃命令を下した。きちん
と敵を見極めるのは不可能だ」
マイケル・ヘインズさん
「どうすれば南スーダンの紛争を止められるか。武力に武力ではダメで、
別のやり方を模索すべきだ。まず、武器輸出禁止という手を打つべきだ。
平和的な解決方法でアプローチすべきだ」
ロバート・ファニングさん
「米国は非常に軍事化した国だ。スポーツイベントや空港を訪れると分か
る。必ず米兵が背中を叩かれ、栄誉を讃えられる。退役軍人による反戦運
動は受け入れられない。米国の反戦運動には波がある。オバマ政権の誕生
で下火に持っていかれた。多くの国に武力行使し、ドローン攻撃をしたの
に。また反戦運動は高まるだろう」
マイケル・ヘインズさん
「済州島や沖縄、ノースダコタ(パイプライン建設反対運動が起きている)
やパレスチナを訪れて、非暴力で活動しているが、『米国的じゃない』
『急進的』とレッテルを貼られる。それは国自体に問題があるということ
だ。ここまで勇気を持って人前で語るのは大変なこと。ここまで来るのに
2人とも10年かかった。トランプ大統領の登場によって、我々の大きなチ
ャレンジが始まる。平和が今まで以上にもっと尊いものになる」
ロバート・ファニングさん
「米軍の戦争犯罪が国際刑事裁判所で裁かれることについては、もちろん
やるべきだ。私たちの国のリーダーが裁かれるべきだ。今までこうした裁
判では、命令系統の下の人たちが法廷に立つことが多かったが、戦争その
ものが犯罪だ。我々を戦争に持っていった上の方の人たちこそ裁かれるべ
きだ」
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