テント日誌1月13日…警官との門答ならぬ門答
- 2017年 1月 16日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1807日後
冬場の雀たちは餌探しも大変なのだ 1月10日(火)
毎度の、『のぼり旗』や『横断幕』等のセットが完了すると早速、鳩・雀達が舞い降りて来た。今日は、おいしい小鳥の食事を持参して来たので、直ぐに与えた。すると間もなく自転車で来た若者がテントが無くなっていたので、キョロキョロしていたら、『のぼり旗』が見えたので来ましたとの事。昨年の8月21日にテントが強制撤去された後の抗議行動を、説明するとえらく感動されていました。
帰る時に、この時期大変でしょうが、お身体を大切にして下さいと激励された。
それにしても、今日は1月にしては暖かい日で、日の陰る15時頃までコートを脱いでいました。15時40分頃、Fさんが鹿児島の川内テントより帰京され、めったに荷物を持たない人なのに、『薩摩かるかん』のお土産を持って来られ、早速座り込んでいた7名がご馳走になりました。暖かい日のせいか、警官が2度も見回りに来て、首を振りながら座り込みの人数を数え、すぐ近くで、無線で報告をしていた(少しは遠慮しろ、無礼者)(Y・R)
警官との門答ならぬ門答が続く 1月11日(水)
12時前に着く。テントグッズをセットし始めたらすぐ、警官が来た。
警官「何時までやるんですか」 こちら「いつも同じなのだから、聞かなくてもわかるでしょ」 警官「でも…」 こちら「何時に来て、何時に終わった、というのは警察の日誌にも書いてあるでしょ。ちゃんと読んで、学習して、来てください」 警官帰る。
今日は天気予報では今年一番の寒さということなので、着こんだり、カイロを持ってきたりしたが暖かかった。今日は朝10時から「福島原発被害東京訴訟」の第21回口頭弁論。前回に続いて本人尋問だった。昼休みに裁判の傍聴者が座り込みのところに来て、お弁当を食べたり、座り込みに参加していかれた。午前中に、被災者の子どもにたいする学校でのいじめの証言がされたそうだ。いじめる子どものさることながら、一緒にいじめる教師に驚いた、教師も本当だめだということを言われていた。亀谷さんも傍聴してきて、同じことを言っておられた。
通りすがりの人が頑張ってくださいとカンパをしてくれた。チラシを撒いたが、通りすがり人で「原発がなければ電気代はもっとあがる。原発がなくちゃだめだ」という時代遅れのことを言う人がいた。今日の朝のニュースで、あのNHKの世論調査すら再稼働賛成の人は20何%、反対の人は50%近くだった。
2時すぎ、警官が来た。警官「お願いしますよ」という。「えっ何を?」 そこがはっはりしないまま(はっきりさせないまま)警官去る。
遅番の人たちがくる。斎藤美智子さんも来られた。90歳になるという。私たちも頑張らなければ。3時頃に、座り込みの場所は、文科省の高いビルの影に入り始め寒くなる。遅番はそこがつらいところ。今日は九電と東電の抗議行動がある日だ。(T・I)
テレビや新聞ではトランプの報道が多くなっているが 1月13日(金)
予想外の風邪につかまって結構難儀した年のはじめだった。それでも温かい日が続いたのが救いだった。そのうちに寒くなるのだろうが、やはり寒さは大敵だ。
テント前の座り込みなどに足を運ぶのが少なくなってしまったが、これは徐々に戻すつもりだ。テントは何と言っても大きな防寒の役割を果たしてくれていた。それを身に染みて感じるが、工夫と知恵で寒さを凌ぎながら、僕らの闘いは続けられる。
原発事故の収拾はおろか、放射線被ばく等の深刻化を呈してきているが、政府や権力はそれを隠蔽した復興策で事の処理を進める。他方で、原発事故の費用を国民から収奪することを進める。「過去分」と称した電気料金への加算として。電気業界という巨大な独占体と官僚の仰天するような所業に対しての闘いは難しい。日常化されたシステムで事は進むからだ。他方で原発再稼働の動きは進む。
脱原発の運動はその多様な展開において持久戦としたよくやり抜いていると思う。持久戦は運動としては細っていくように現象する時期や事態とどう対応するかということがある。闘う面々に訪れる内面的なきつさ(孤立感や心細さ)と不断に向き合わなければならないということもある。誰もこのところに策は持ちこめない。自分自身が自問しながら超えていくしかない。こうした悩みや疑念に向かい会い、心の訪れる寒さに対応するのも闘いだろう。表面に現れない個々の意識の流れの内での闘い、そこに孤立しながら、それゆえに深くつながっていることもあるのだ。僕は今年も人知れない問いかけを抱え、通い路を通ってきたい。
テレビや新聞では大統領就任を近くなったトランプの言動が伝えられることが多くなった。僕は彼の政治的パフォーマンスとでもいうべき言動に接しながら彼の見識というものを考えている。あるいはそれに首を傾げながらみている。政治家というか、重要な権力に就く人間の大事な点の一つは物事に対する見識である。この点で見れば、トランプの言動からその見識に疑問を持つことが多い。政治的な戦術ということがあるのだとしても、人種問題、女性問題、宗教問題等現在では非常に重要なマイノリティに対する彼の見識は肯定できない。マイノリティの問題に対する見識は現在の政治家に問われる重要な問題で、現在的な自由と民主主義の問題である。寛容さなどの問題ではない。現在では人間観の根底に生命観を内包できるかどうか課題になっているが、トランプのアメリカの白人優位の伝統的な思想はマイノリティに対してその問題点がよく出ているのではないか、アメリカの文化人や芸術家、あるいは知識人の多くが反発しているのがうなずける。控えめな発言であった女優のメリル・ストリープのトランプ批判は正当だと思う。トランプの反批判は肯定できるものではない。彼女のトランプ批判はクリントン支持とは関係なく、大統領としての見識を問うものであり、それに対する答えになっていないのである。
政治家に大事なもう一つの点は政治的理念や政策(政治的構想)である。彼の主な主張は雇用の強調であり、産業経済の保護主義的な維持で雇用を守るというものだ。イメージとしていえばかつてアメリカが世界の工場としてあった時代(1960年代の前半まで)のアメリカでの産業経済の再生や復活であるが、これには疑問は多い。1960年代以降のアメリカの衰退は産業経済での衰退であったが、これは産業経済の高度成長の地域的な移動であり、アメリカの産業経済の衰退は歴史的必然であった。アメリカ、あるいはその先行者としてのイギリスが産業経済で世界の中心をなした時代はあるが、それが他の地域の経済にとって代わられていくのは歴史の必然である。それはアメリカやイギリスが自国の産業経済の保護によって防ぐ問題ではなかったし、それは不可能だった。
産業経済で高成長を達成した地域の産業経済は次の段階の経済の生成を求められるのであり、その点でアメリカの経済は成功しえなかったのであり、これをかつての産業経済に戻すのは反動的な所業である。国家が経済に介入し、産業保護の名目でその支配力を強めるのは反動でしかない。
こうした産業の保護は遅れて産業経済の発展に向かった地域においては有効なことであり、その地域の産業経済のために不可避であった。自国の、自国内で先進的な産業経済に対して他の産業(たとえば農業などの第一次産業)保護はその国の経済にとって必然だった。これはかつて産業経済が高度成長を遂げた地域では有効に機能はしない。産業経済の歴史段階的な展開を促されたアメリカ経済の取った道は金融経済と軍事経済の道だった。これがアメリカの経済に衰退と格差の拡大をもたらし、その歪みを耐えがたいものにしてきたことは確かだ。
その是正をトランプが古典的な産業経済の復活として主張し、それを失業と貧困にあえぐかつての白人中産階級に人たちが支持したことは注目していい。それは僕らの想像しなかったことだからである。格差の拡大と中産階級の解体に対する対応が要求されている事態はある。この解決の道はトランプの復古的な理念や政策(構想)の内にはないのではないか。人々の暮らしに直結する実体経済(産業経済)の再生はアメリカだけではなく、産業経済の高成長を遂げた地域では何処でも直面している事柄である。その意味では僕は大統領候補選の段階で敗れた民主党のサンダースの構想に注目していた。これはトランプの大統領就任後に社会的、政治的運動として出てくると思う。トランプの動きが呼び出すものとしてである。
アメリカの産業経済の構造が大きく変えられていくこと、生活の発展(再生産)に即した消費を含めた生産の再生は不可避である。実体経済と乖離する金融経済、その結果として富の一方的な手中と貧困の拡大に対して、また、相変わらずの軍事経済の保持に対して、産業経済の変革が求められる。雇用という人々の働く場の再生は必至である。その意味ではトランプが雇用ということはどのような動機であれ主張しているのは良い。だが、現実に雇用が増大し、その永続的展開が保証されるためにはどのような産業が不可欠か問われなければならない。トランプのその点でのイメージや構想は貧困であり、納得しえるものではない。アメリカの産業界はトランプに恫喝されて雇用拡大に同意しても、経済的必然性に基づかない限り政治的公約であっても実現することはない。日本でいえばアベノミクスが有効に機能しなかった世界(領域)のことということになる。地域(地方)の再生も含めた生活の再生産のためにどのような産業(仕事)が必要かであるが、それがかつてのような産業でないことは明瞭である。僕らはその一例としてかつての産業経済のエネルギー領域の中心にあった原発のことを想起してもいい。トランプの主張はこの線にあるとみてもいいのだ。第一次産業(農業や漁業)、あるいは第二次産業も含めた産業経済全体の再生が不可避であり、その道はある。トランプは雇用のことを言うのはよい。でも、その構想は一面的で貧しすぎるように思えてならない。経済の全体も歴史的な過程も踏まえられていないが故に、大風呂敷にしては中身が貧しすぎるのではないか。
トランプ相場と言われた株価だけが上昇中だったが、これも雲行きは怪しくなってきているようだ。これから、うんざりするほどトランプ節に付き合わされるかもしれない。でも、日本の政治家や官僚たちのように秘密裡にことがすすめられていくよりは、いろいろと表に出て議論されることはいいと思う。僕らが、今、必要な政治的構想をしっかりと持ち得ていれば、トランプの見識の粗野なことは気になるが、その構想に驚くことないのだと思う。
ただ、気になるのは彼の外交というよりは戦争観のようなものが見えていないことがある。僕らはアメリカの外交・軍事政策のことをまず見て来た。それが、世界に与える影響のことをまず考えてきた。この面でトランプは伝統的なアメリカ保守思想の考えとは別のものようには思えない。彼の中東、あるいはイスラム教の世界への対応を注目しているが彼のイスラム世界で起こっていることの理解には危惧を感じる。ここは日本の安倍政権の戦争への対応と直結するところだから注目しているが、よく見えない、そこは不安である。(三上治)
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経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その17
東京電力の法的整理を進めるべきだ
~原発大事故を起こしたらその会社は存続できないという当たり前の社会を創ろう~
木村雅英(経産省前テントひろば)
経産省は今、東京電力福島第一原発(1F)事故の処理費用を倍増させて21.5兆円だと称し、東電を温存したまま賠償費用を託送料金にかぶせるなど「国民」に原発の負債を押し付けるべく、「電力システム改革貫徹のための政策小委員会 中間とりまとめ」のパブコメを募集中である。21.5兆円で収まるかどうかも不明であるが、何よりも1Fの収束も廃炉も賠償も除染も展望が見えないまま突然1F事故処理費用を倍増しておき、それでも東電を破綻させないのは全くおかしい。
そこで「東京電力の法的整理は可能である」(竹村英明、岩波「科学1月号」)を紹介する。
竹村さんは、大島堅一さんが警告されていたように、<検討中の仕組みが実現されると、原発維持費用の大部分が、全消費者の負担する送配電コストに組み込まれることになり、どんな大事故でも終わらない原発維持装置が完成する。…いっそ東京電力を破綻させるほうが、国民負担はへるのではないか。>
と危惧しながら、次の東電の法的整理シナリオを提案している。
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(1)東電パワーグリッド送電網の売却(解散)
(2)東電フュエル&パワー発電所の売却(バラ売り入札で解散)
(3)東電エネジーパートナーの分社独立(小売り部門を地域単位に)
(4)保有する原発は政府が引きとった上で廃炉とする
(5)事故原発の収束、安全確保処置(政府直轄対応機関)
(6)原発事故被害者への損害賠償(政府の責任で)
(7)東電ホールディングスの清算処理(もう東電には財産が残っていない)
>
経産省は、3.11事故直後に東電温存を決め、東電を破綻させると収束も廃炉も賠償に影響すると言って避けている。一方東電は、柏崎刈羽原発を稼働して利益を上げて費用を捻出しようとしている。人間として法人として許されない。
このシナリオをベースに、何としても東電の法的整理をして「国民」の負担を軽減するべきだ。原発大事故を起こしたらその会社は存続できないという当たり前の社会を創ろう。
なお、「貫徹」パブコメAは1月17日締切です。是非意見を出してください。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620216013&Mode=0
次もご参考に。
https://publiccomment.wordpress.com/2016/12/20/baisyohairo/
本シリーズ「今だけ、金だけ、自分だけ」もご参考に。
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座り込み時間の変更について
1月16日より2月中は座り込み時間を金曜日は除き、12時から5時までとします。(最後も一時間をこの期間短縮します)
テントニュース100号を添付します。
大間原発NO 1月18日(水)3時~
函館市大間原発建設差し止め裁判 大11回口頭弁論
1月18日(水)午後3時~東京地裁103号法廷
裁判報告集会 参議院議員会館講堂 午後4時~
主催 大間原発反対関東の会
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19日(木)の知らせ 転載
立憲フォーラム・戦争をさせない1000人委員会 共催
安倍政治を終らせよう 1.19院内集会
1月19日(木)午後5時~ 参議院議員会館 講堂
講師:孫崎享(元外務省国際情報局長)
世界的に著名な歴史家ポール・ケネディはある雑誌の1月号インタビューで
――私は米大統領選の投票の前夜、四年に一度恒例で行う、政治と歴史の専門家晩餐会に出ていた。出席者の誰一人として、「トランプ当選」を予想しなかった。次期政権下で、世界は「不確実な世界情勢」と「不確実な米内政」という、二重の不確実性の時代になる――と述べていました。
その不確実性の時代を象徴するトランプ氏は20日に米大統領に就任します。
アメリカだけではありません。昨年、EU脱退を国民投票で決めたイギリスはどうするのか。2月のオランダ総選挙を皮切りにフランス大統領選挙、ドイツ総選挙など大きな選挙がヨーロッパでは相次ぎます。フランスやドイツ、イタリアの極右はどのような力を持つのか。
アジアでも任期途中で降りる韓国大統領、人権を無視した独裁的暴力を振るうフィリッピン大統領など、地域を揺り動かす変数だらけです。
日本の政治も「改憲」と「衆院解散」を大きな焦点にして2017年がスタートします。通常国会開会を翌日に控えた19日、孫崎享さんに
「2017年 世界との向きあいかた」について話していただいます。
孫崎享◇1943年旧満州生まれ。1966年に外務省に入省後、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を経て2009年まで防衛大学校教授。著書に『日本外交 現場からの証言―握手と微笑とイエスでいいか』(中公新書)で山本七平賞を受賞。『戦後史の正体1945-2012』(創元社)、『アメリカに潰された政治家たち』(小学館)『小説 外務省』(現代書館)など多数。
※立憲フォーラムからのメール情報をご希望の方は、rikken96@gmail.com までメール下さい。
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◇安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は南スーダンから撤退せよ!1・19国会議員会館前行動
午後6時30分~ 衆院第二議員会館前 総がかり行動主催
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