テント日誌2月21日…福島原発事故から6年目の三月も間近に
- 2017年 2月 23日
- 交流の広場
- 経産省テント前ひろば
経産省テント前ひろば1807日後
時折、わけのわからぬことを浴びせかける人はいるが 2月18日(土)
経産省前につくと外務省あたりから街宣の声が聞こえる。「おまえら・・・」・・・あはは。Iさんによると一人街宣だとのことだった。今日は何の日だったか? 13:00ごろ虎ノ門交差点から音楽が聞こえてきた。濃緑色の街宣車が3台こちらに向かってくると思いきや、郵便局付近で右ウィンカーを点滅させ右車線で停止している。流している曲も軍歌などではなくやや哀愁をおびた静かな曲。Uターンして虎ノ門交差点を通過していった。
いつもの丸の内署の車が登場。年配のお巡りさんが降りてきて「・・・何も無いのですけれど、いつもの警告です・・・」。今日はどんな文言かと思いきや、またまた意表をつかれてしまった。ともかくご苦労様とお辞儀は欠かさない。不服従と非礼はイコールではないしね。それにしても共謀罪のこともあるわけで、お巡りさんの態度もいずれ豹変するのかなあ~などと思ったりする。
通行人が突然言葉を浴びせてきた。「原発賛成! お前らみたいのがいるから日本がダメになる!」。およよ。何をムキになっているのやら。呆れ果てて誰も言葉を返さない。テント撤去前はそういう御仁がよく来たけれど、今も「テントここにあり」ってことかな。エールと受け止めておきます。(O・O)
脱原発青空テント川柳句会が開催されました 2月19日(日)
選者は乱鬼龍氏、席題は「芽」 「元気」 3時投句締め切り、3時半頃より入選者の発表、講評となりました。
参加者は初参加の方1名が加わり 11名、良く晴れて陽に当たっていると暖かでハトや雀もたくさん来ていました。
また、日比谷野音で行われていた総がかり集会の前後に立ち寄って下さる方も多くみられました。
入選句の発表後、入選者へ選者より様々な景品が手渡されました。入選句は以下の通りです。(S.E.)
「芽」
特選
・陽と風がぬるみ梢に芽吹く春 - 無位史膳(むいしぜん)
秀句
・悪の芽は目利きの民に通じない - 花水蓮
・自由の芽潰す与党に鉄槌を - 恭ん
・冬枯れの原発荒野に春芽吹く - 三茶
・人の波野音満杯希望の芽 - ぎんなん
・芽を出すか考え意見する時代 - 芒野
「元気」
特選
・この時代元気正気は貴重品 - 芒野
秀句
・夢もらうひとときの旅ピラミッド - 藤康
・原発を停めよ止めよと元気満つ - 三茶
・廃炉こそ社会の元気の一里塚 - 恭ん
・友あふれ心自然に踊り出す - 無位史膳(むいしぜん)
・脱原発元気一杯今日も又 - 落葉
次回の 脱原発青空テント川柳句会は3月5日(日)13時からの予定です。 (S)
死者に思いをはせる抵抗 月例呪殺祈祷会 2月20日(月)
寒暖を繰り返しているが今日は南西の強い風が吹き付け経産省の金属製ポールと旗のロープがぶつかり時々大きな音を立てる。暖かさに上着を脱ぎホッとする。伐採されたプラタナスの後にクロガネモチの幼木が植樹された。冬に小さな赤い実をつけるのはまだ数年かかるだろう。支柱脇にポールを立てバナーを取り付ける。30分毎に違う警察官がひとりで様子を見に来る。3時から始まるJKS47の「鎮魂」月例祈祷会を気にしているのか。
2時ごろから青空が曇り空に変貌した。メンバーが黒装束に着替え、2.26事件を想起させる青年将校帽をかぶる二人が「鎮魂旗」を支え経産省抗議が始まる。プロレタリア作家小林多喜二が1933年2月20日に築地署内で拷問死した事件を蘇らせ、“死者との共有、共生、共闘“で「共謀罪」制定を廃案にさせる熱い法要が営まれた。敗血症で2週間入院していた三上さんが締めの挨拶を行う。「トランプと戦前の日本への共同歩調に危機感を抱く。テントの行動を執着深くやっていくことが大事」と結んだ。
昨夜のBS1ドキュメンタリー「スベトラーナ・アレクシエービッチの旅路~チェルノブイリからフクシマへ~」後編の「フクシマ未来の物語」が胸を打つ。ジャーナリストとして初めてのノーベル賞作家が昨年11月福島被災者を取材、「原発さえなければ」と酪農家が壁に残した遺書が再び問いかける、102歳の老人の自死を語る家族の想い、「チェルノブイリの祈り」の作家はフクシマの取材で日本の状況を重層的に読み解く。「日本社会に(ベルラーシと同様に)抵抗という文化がないように思えた」。「国は責任を取らない」、6年目の3.11が近づく。死者に思いを馳せる抵抗はテントからも多角的に発信できると太鼓を強くたたいた。
座り込み10名、JKS約20名、ときおり強風が襲う。瞬間最大風速28mで調べても昨年は1度もない。4時に交代し帰るが5時過ぎの駅前は雨になっていた。都心は6.5mm、スギ花粉を洗い流してくれたが、座り込み後半に影響あったかもしれない。 (I・M)
やっと退院して経産省前に出掛けた 2月20日(月)
年末から体調は芳しくはなかったのだが、2月6日(月)に入院するはめになった。朝、高熱で動けなくなったのだが(僕は記憶がもうろうとしている)、原因はなかなかわからなかったようだ。肺炎からくる敗血症ということになったが、はじめは原因が分からず退院の見込みは分からないと言われた。ようやく、2週間近くになる2月18日に退院できた。連絡も十分にとれず、心配をかけた。テント日誌の発行などでも迷惑をかけた。僕には自分の意識を超えて体力の衰えが進行しているのだろうが、それを身体の方から警告されたということなのだろう。集中治療室の中でも、夢にうなされるようにテントや経産省前のことも考えていたようだ。やはり、この5年を超える闘いは深く身体化してあるのか、と思った。いろいろと考えたこともあるのだが、それはおいおい報告したい。退院して初めて出掛けた経産省前では呪殺祈祷僧侶団の月例会が行われていた。何かと深い縁でもあるのかと思う。とりあえず、復帰できたことを報告しておきたい。(三上治)
福島原発事故から6年目の三月も間近になってきた 2月21日(火)
出発が早かったせいか、昼20分位まえに到着。バナーなどをセットして背後の財務省を振りかえると、その屋上には北からの強風に旗が舞っている。しかし車道を挟んだ歩道側は、強く、冷たい風が昼休みの暖かい日差しを吹き飛ばすように経産省本館から跳ねかえってくる。強風で飛ばされそうなバナーを外してしばらくして、1時過ぎ、いつものSさんがやってきて4~5人が揃う。
福島原発事故から6年目の3月を間近にひかえて、マスコミでもいくらか原発問題を取り上げ始めた。日曜夜のNHKBS1ドキュメンタリー「スベトラーナ・アレクシエービッチの旅路~チェルノブイリからフクシマへ~」もよかったが、朝日新聞では15日の「争論」で「21.5兆円、私も払う?」をテーマにして、それぞれ対照的なふたつの意見が掲載された。そこでは原発事故費用について、①電気利用者は払うべきか、②東電を存続させるべきか、③原発をこの先も続けるべきか、との問に、竹内さん、除本さんのお二人が以下のように応える。
竹内さんは、破たん処理では東電の債務を一定程度で区切ることになるから、「つぶせば東電が楽になるだけ」という。除本さんは電気料金について、20年以降、電気をつくって届けるのに必要な費用をすべて回収できる制度(総括原価方式)がなくなり、賠償の負担金を料金に転嫁することが難しくなること、そこで新たな費用をまかなえるしくみを(経産省が)再構築したものにすぎない、だから「(国民は)料金上乗せ、合意していない(=払うべきでないし、存続すべきでない)」という。
③については、①②で対立するお二人とも、「国民の覚悟の問題」(竹内さん)、「国民が自ら選択しないと」(除本さん)と、課題の行方を決める主体の問題であると一致した。経産省の勝手な結論押し付けを許してはいけない。28日の学習会に参加し、これまで以上に議論を深めなくてはいけないと思う。
この日は警察官の登場なし、代わり(?)かどうか、3時過ぎにスイス出身のジャーナリストが「抗議行動ですか?」と話しかけてきた。なお、20日に行われたJSK「鎮魂」月例祈祷会、次回は3・11土曜の午後に予定されている。(O・E)
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テントニュース104号を添付しました。
経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その21
「入札価格が低すぎる」と三菱重工を怒る資源エネルギー庁
~資源エネルギー庁が東芝のウェスチングハウス買収価格を釣り上げた?~
木村雅英(経産省前テントひろば)
週刊エコノミスト2/7特集「電気代は税金となった~間違いだらけの東電改革、廃炉は8兆円で済まない、原発で東芝経営危機~」がとても面白い。少し古いけれども今でも売っている(定価:670円)し図書館にもある。よろしければどうぞ。引用したい情報が満載なので、順次紹介していく。
まずは、「原子力事業再編というババ抜き 東芝経営危機」(編集部・後藤逸郎)。
その19に書いたように東芝がウェスチングハウス(WEC)を買収してから東芝が奈落の底に落ちているが、この買収にも資源エネルギー庁が関わっていたらしい。
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<エネ庁に怒られた三菱重工
ここで奇妙な動きが起きた。原子力に力を入れ、中国やインドへの販売に動き、「原子力ルネサンス」と市場を盛り上げたブッシュ米大統領(当時)は、GEによるWEC買収を支持した。「安全保障の観点から米企業が望ましい」と、個人的に親しいブレア英首相(同)にロビー活動したのにとどまらず、グティエレス米商務長官(同)が英貿易産業相に書簡を送ったと、英米で伝えられた。
相前後して、WEC入札に動いた三菱重工は「資源エネルギー庁から『入札価格が低すぎると怒られた』(三菱重工幹部)という。三菱重工は26億ドル前後(約3000億円)を示したが、英米紙は「相場の倍以上の40億ドルの入札があった」とかき立てた。
ババ抜きのプレーヤーがはやし立てる中、東芝は相場をはるかに上回る54億ドル(約6200億円)の最高値で応札し、WECを買収した。米企業の入札額は最高額に及ばなかったと、英米紙は伝えた。
このときつり上がった買収額が巨額ののれん代を生じさせ、東芝の現在の経営危機を招く。まさにババを引いた形だ。>
長い引用だが、WECの買収に資源エネルギー庁トップが積極的に動いてこの巨額の買収が起こったことが分かる。
また、ブッシュとブレアと日本が登場しての買収劇、世界中の反対にも拘らず大量破壊兵器・核武装の大嘘をついて愚かで悲惨な侵略戦争を開始したイラク攻撃を思い起こさせる。
経産省・資源エネルギー庁を監視し続けねば。
2月24日(金)午後5時から経産省前抗議行動。テントひろば主催
官邸前抗議集会は6時から 首都圏反原連
・3・11(土)は東日本大震災から6年目です。メディアなどでいろいろと取り上げられるようになってきましたが、経産省前テントひろば含めてもいろいろの事が予定されています。テント日誌でも紹介して行きます。注目していてください。
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