万象書坊―キャンパスの中の別空間 [現代中国]
- 2017年 3月 9日
- カルチャー
- 中野@貴州
立地条件というものは、どんな店であれ大切な条件である。どんなに「ウマイ」と言われる店でも、それが適していないと繁盛にはつながらない。「笑門」のように、ビルの32階という不便なところにあって大繁盛の店もあるが、これは例外中の例外だろう。ところが、驚くべき条件を有している書店がある。なんと、、読書人の集中する南京大学の鼓楼キャンパスのど真ん中に、とある書店があるのだ。「万象書坊」である。
以前は、青島路にあったが、店主の王琳さんの英断で南大北門のビルの一角に移転したそうだ。さて、店内に入ってみると…。
おやおや。村上春樹全集ではないか。おや、こっちには、日本を代表する二人の映画監督の写真が。
それもそのはず。王琳さんは日本語が上手。日本文化に造詣が深いのである。
店内には喫茶店も併設されている。かなり広いスペースである。
誰でも「えっ本屋さん?喫茶店じゃないの?」と思うだろう。そのとおり。本屋さんの喫茶コーナーというより、本格的な喫茶店なのだ。南大の留学生寮のすぐそばなので、パソコンを前に静かに勉強する外人さんの姿も。
音楽が流れる静かな別空間である。鼓楼キャンパスを散歩した後、フラリと、そうフラリと訪ねたらどうだろうか。(H.N)
初出:「南京日本人会事務局だより」2017.02.04より許可を得て転載
http://nanjing-ribenren.blog.so-net.ne.jp/2017-02-04
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〔culture0427:170309〕
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