井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会 新着情報No.23
- 2017年 4月 14日
- 評論・紹介・意見
- 井上合金事件大村泉東北大学
新着情報 No.23 2017年4月8日
齋藤文良東北大学名誉教授(元同大学多元物質科学研究所長)と矢野雅文東北大学名誉教授(元同大学元電気通信研究所長)は、本年2月8日付けで、東北大学理事(研究担当)伊藤貞嘉氏、同調査委員会委員長四ツ柳隆夫氏、及びJST理事長濱口成道氏に宛てて、「公開質問状―2016年12月15日付け公表の調査報告書について―」を公表されました。このほど両名教授から、お許しを頂いたので、この公開質問状を本HPに転載します。
両名誉教授は、2013年9月9日付けで井上明久前東北大学総長らの研究論文に研究不正の疑義があるとして、東北大学に対して告発をされました。これに対して東北大学は、昨年(2016年)12月15日付けで齋藤、矢野両名誉教授に 「研究不正疑義の告発に関する調査報告書」(東北大宛告発分、なお、大学HPでの公表日付は12月16日付け)を送付しました。結論は、「不正は無かった」でした。両名誉教授は、この公開質問状で次のよう述べられています。「東北大学の定めているガイドドライン(当時)に沿って研究不正が認められるとして告発した根拠に対して、調査報告書での審議・説明はあまりにも短絡的、非科学的であると判断される。また、今回の調査委員会の設置は、過去に東北大学が理事裁定に基づいて行ってきたガイドラインにない『対応委員会』とは独立に審議するとして設置された経緯があるにもかかわらず、また調査報告書にある少数意見は極めて的を射る発言であるにもかかわらず、これらが無視され、過去の対応委員会報告書の結論に則した結果になるように強引に導かれている。調査報告書は、今後『東北大学の研究不正の基準』になるが、それは『研究者の共通理解』とかけ離れている。このままでは、真相究明にはほど遠い調査報告書と云わざるを得ない。むしろ東北大学が、過去の対応委員会の不正隠蔽の謗りを免れないような不公正かつ非科学的な姿勢を継続させている危うさを強く感じる。これでは東北大学は世間からの信頼を失うばかりである。そこで、実状を明らかにすることを主目的に公開質問状を提出することとした。誰もが理解できる、単純明解に、必要に応じて科学的根拠を付した回答を、速やかに要請する。また、東北大学の信頼回復のためにも、記者会見して公開質問に関する回答を公表することが適切である。JSTも、看板プロジェクトの成果論文で生じている不正疑惑について、放置せず、会見を開いて自らの責任ある回答・説明をすべきである。」
両名誉教授の質問事項は、16件あります。詳細は公開質問状をご覧下さい。
齋藤、矢野両名誉教授の「公開質問状」:
公開質問状の添付資料
初出:「東北フォーラムホームページ 井上[元]総長の研究不正疑惑の解消を要望する会」より許可を得て転載:https://sites.google.com/site/wwwforumtohoku3rd/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion6616:170414〕
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